書籍情報
- 出版社
- 河出書房新社
- 発売日
- 2009-11-07
- ページ数
- 146ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784309019468
- ISBN-10
- 4309019463
- 価格
- 194 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論
茂みの奥の広場――そこで犬が穴を掘ると、得体のしれない肉が、必ず出てくるのだ……中学生の僕が見た、「肉」の正体とは? 兄+弟による驚くべき完全共作! 第46回文藝賞受賞作。
兄/1975年、愛知県生まれ。現在、看護師。弟/1976年、愛知県生まれ。現在、会社員。2009年、「犬はいつも足元にいて」で第46回文藝賞を受賞する。
レビュー
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非常に好みな作品
主人公がまっすぐに捻くれていて、自分はこういうキャラクターの方がスッと入ってくるので、とても読みやすかった。 文字で見ていると登場人物がかなり個性的に思えるが、主人公含め「でも現実の人間も割とこんなもんだよなぁ」と思うような、良い意味で人間の嫌な生々しさがあり、読んでいて心地良かった。別に特別悪くないし、世界のどこにでもいるが、身近にいるとなんかイヤな感じのする人間の描写が上手い。 個人的に、好きな作品の低評価レビューには反感を覚えることが多いが、この作品の場合低評価レビューの内容にも納得感(?)があった。「まぁ自分はそこが好きなんだけど…」という感じで、要するにどんな内容を想像して購入したのかというのと、人により好みが別れる作品なんだろうなという感想。 自分はこの作品を購入する際に低評価のレビューを読み「多分自分は好きなんじゃないかな」と考えて購入し、結果、期待以上に自分にハマる作品だったので、だいぶ正確にレビューされてるなという印象。購入の際には低評価のレビューも前向きに読んでほしいと思った。
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タイトルのイメージと反する内容
イヌが可哀想で不快。全体を通して、不快な人物が描かれており、何が伝えたいのかわからない。嫌な人間は、日々こうやって暮らしていますよ、という徒然なお話なのかな?もっと不快で酷い現実もあるし、嫌な人間たちのなんでもない日々の話が書かれている。これを読んでどう感じるか、というところまで行かなくて、感想は「読むと不快、嫌な気分になる」としか。イヌ好きな人間が誤って手に取りそうなタイトルにしているところが、嫌だなと思った。イヌを好きな人が読むと、更に更に、ただただ不快になるだろうに。
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イマジネーションを刺激される退廃的な雰囲気の作品です
芥川賞候補となったということで読んでみました。純文学的な小説を期待していましたが、そういうジャンルの小説ではないと思います。読み進むにつれてどんどん引き込まれるような面白さがあり、薄いこともあってすぐに読み終わってしまいました。タイトルからすると、ほのぼのとした人間とペットの友情でも描いたものかと思いましたが、全く違いました。登場人物は多くが怪しげな個性の強いキャラです。話の内容も退廃的な雰囲気に覆われています。話は全てを明らかにせずに展開されていきます。このため、読者に想像させる部分が多く、小説としての深みというか広がりが出ているように感じました。
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色々不穏なものをばら撒いて終わる
色々な不穏なものが提示されては掘り下げられることなく消えていきます。 あれ、あのことはどうなるの?と、思わせるだけ思わせておいて、なんの答えも出さず終わります。 しかし、謎めいたものが最も美しい、という言葉がありますが、 それがこの作品には当てはまるかな?と。 ただ、ばら撒いて終わるのもいいけど、どれか一つくらいは掘り下げて欲しかったな、とも思いました。 ブラックなユーモアみたいなものもあり、面白い作品ではありましたが。
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読後感悪し。
ネタバレ含む。 中間地点で老人の不思議な行動のインパクト。そして破滅に向かってどんどんつっぱしる。しかしオチなし!!! 衝撃の投げっぱなしラストだった〜。 すごいね。文芸。犬の不思議、友人の母の意味不明、母は父を殺しに行ったのかどうなのか、今後の友人との関係、全部不明なままで終わったよ〜。 衝撃を受けたけど、二度とこの人の作品は読まないだろう。
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文藝賞の価値
丁寧な文章でした。兄弟での共作ということでしたが、そうとは思えないほどまとまっていました。 しかしおもしろいかどうかは別。 一言で言ってしまうと「ありがち」。ストーリー展開も登場人物もまったく突き抜けたものがありません。 また全体を通して一貫したテーマが明確に伝わってこないため、読書後に何の感動も沸きません。 犬が謎の肉を掘り起こすというのも興味深い題材ですが、結局はそれを活かせていない。 作者は最近の若い世代の作品を多く読んでいるのでしょう、どこかすさんでいて虚しい空気が作品全体を取り巻いています。 それはそれでいいのですが、どうにも既存の作品をつぎはぎして作られたように思えます。 筆力か想像力、どちらかを養わないことには今後の作品に期待することはできません。 正直、この作品を文藝賞とするのは選考委員にも問題があるように思います。 文藝賞の価値を高く保つためにも、また作者のためにも、話題性に振り回されることなく選考していただきたく思います。
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暗い物語です
想像以上に陰気な雰囲気がある作品でした。登場人物はすべて不気味な雰囲気があり、気味が悪かったです。人間の心の醜さや弱さなどを焦点に描かれているように感じました。好きな人は好きな作品だと思います。
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好感は持てるが、完成度はイマイチ
兄弟二人の合作というのが、幼い頃食い入るように読んだ「チョコレートゲーム」の岡嶋二人を思い出させました。 文藝賞受賞で芥川賞候補ということで読んでみたのですが、正直これらの賞にふさわしいほどの仕上がりではないと思います。 どうしても気になるのが直喩の多さ。「〜のような」を多用しすぎていて、比喩の部分なのか地の文なのか分からなくなるくらい(というのは大げさですが)でうんざりしてしまった。むしろ安易に比喩を用いることで、客観的な表現力の乏しさを印象付けられました。 他には、せっかく個性的なキャラクターを登場させているのにその場限りの役割しか持たせていないことも。 僕とサダのからみは良いとして、僕の両親、サダの母親、黒子の女生徒、ナンバーセブンなど、せっかくキャラを書き込んだのならもう少し活用して欲しかった。そのためかどうか読者に想像させる材料が不十分で、謎を謎のまま残すという手法がむしろ謎を深く書ききれていない投げ出し感を与えることになっているように思います。 とはいってもとても読みやすい文章で、人に読んでもらうことを意識して書いているのだろうというのが伝わって好感は持てます。 また勢いもあって、2回ほどめくるか閉じるか迷ったけども結局一気に読みきることができました。 今の時点では今後を期待できるとも言えませんが、まだデビュー作ですからさらに研鑽すればもしかしてバケるかも?
関連する文学賞
- 文藝賞 第46回(2009年) ・受賞