日本の文学賞

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助手席にて、グルグル・ダンスを踊って

文藝賞

助手席にて、グルグル・ダンスを踊って

伊藤たかみ

形だけの家庭と敵意に満ちた教室のなかで、転校生の少年が伝言ダイヤルで知り合った少女サキとのつながりを支えに、孤独と向き合う青春小説。

孤独思春期伝言ダイヤル家庭と学校

作品情報

孤独な毎日に差し込む、たったひとつの通話が少年の世界を変えていく。

第32回文藝賞を受賞した伊藤たかみのデビュー作。家庭にも教室にも居場所を見いだせない少年が、見知らぬ少女との会話を手がかりに、自分の輪郭を取り戻していく過程をみずみずしく描く。

書籍情報

出版社
河出書房新社
発売日
2006-09-05
ページ数
197ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784309408187
ISBN-10
4309408184
価格
572 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/文芸作品/日本文学

高三の夏、赤いコンバーチブルにのって青春をグルグル回りつづけたぼくと彼女のミオ。はじけるようなみずみずしさと懐かしく甘酸っぱい感傷が交差する、芥川賞作家の鮮烈なデビュー作。第三十二回文藝賞受賞。

1971年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。『助手席にてグルグル・ダンスを踊って』で第32回文藝賞受賞。各紙誌で絶賛され話題となった。『八月の路上に捨てる』が第135回芥川賞受賞。著書に『17歳のヒットパレード(B面)』『卒業式はマリファナの花束を抱いて』『ロスト・ストーリー』など。

レビュー

  • バブル

    バブルの時代の青春ですね。懐かしいです。

  • 心の中にしかないハイティーンの儚い世界

    前半は、ちょっと冷たい感じというか、無機質というか、そんな印象が強く、作品との距離が縮まらなかった。中盤になって、物語が動き始めると同時にようやく、主人公に色気(10代だし、人間味という方がいいのかもしれないが、この小説の登場人物としては、色気の方がいい表現かと……)を感じ始めた。 また、「成り行き」で、友人の彼女と寝てしまうシーンの描写がとて好きだ。せつなくて、哀しいセックス。訳があるのか、ないのかさえわからない涙。大人になっても、何もわかることなんてないのに、きっと、ハイティーンのころなんて、考えても考えても意味なんて、分からない。 最後の方のストーリーは、ある程度予測できるものだったが、描写が上手く、少し泣いた。ハイティーンの男子なんて、結局はバカで、哀しくて、せつない生き物なんだ。一言でいうとそういうことだが、その描写が上手いと思った。 主人公の男女は、「世界一甘いお菓子サボイ・ㇳラッフル」を味わうことはできたのだろうか? 日本のどこかにあるようで、どこにもない、そして、どの時代でもないような舞台設定も面白かった。

  • スキップのように読める本はいくらでもあるけど

    そのあとで、足にカマイタチがつけたような傷のような、血がじわりのにじむ本はあまりない。 人は、自分に似た本を見つけて好きになるらしい。たとえ、自分のキライなところに似ていたとしても。

  • ラストのほろ苦さだけ1mmぐらい心が動いた

    伊藤たかみさんの学生時代のデビュー作。 高校生の青春もので、セレブ、非セレブの確執があったり、恋愛のすったもんだがあったりと海外ドラマ◯◯青春白書のよう。パーティにいそしみ、車でデートを楽しむ登場人物たちは、日本人らしさが希薄で、翻訳小説を読んでいるような錯覚に陥る。 セレブの主人公と非セレブのカノジョ。ラブラブからのすれ違いからの、ムシャクシャして親友のカノジョとデキちゃったりと、内容が王道すぎて薄っぺらく感じる。スカしていて気に入らないが、ラストのほろ苦さだけ1mmぐらい心が動いた。

  • 庶民には分からない

    おそらく10年ちょっと前の話。 舞台は神戸らしい・・・。 日本の高校を舞台にしたとは考えられないような高校生の生活。 普通の飲酒して喫煙して車も運転して しかも飲酒運転は日常茶飯事。 普通にプールが付いている家でパーティーもして。 高校生のくせに自分の車を持っていて。 ってありえなくない? いや自分が知らないだけで、世の中にはそんな高校生はごまんといるのか? 刹那的に生きて でも自分勝手な生活。 主人公からは確かに家での生活の様子なんかも出てくるけど、 生活感はまったくなかった。 生活をしているって言う雰囲気がまったく感じられない、 主人公だけではなく、他の人物も。 ちょっと拍子抜けした作品でした。

  • 青春大爆発

    この度芥川賞を受賞した伊藤たかみのデビュー作らしい。 図書館のオススメコーナーにあったので借りちゃった。 時代背景とか、 「僕」が語りかけている「君」が、 最後までつかみきれないまま、 惰性で読み終えたという感じでしょうか。 ひと言で言っちゃえば、 「青春大爆発」って感じ。 ま、ひと昔足前の時代なんだろうな。 と、思ったら、 作者とアタシは同じ年。 やっぱひと昔前か。 「ミカ」シリーズほど読んでいる時のワクワクする感じはなかったです。

  • 軽い青春小説

    極めて感覚的に言えば、アメリカのポップ・ロックのビデオ・クリップを見てるような感じ。赤いコンパ-チブル、学園ミスコン、プールのある邸宅、下町と山手の抗争・・BGMはKC&ザ・サンシャイン・バンドやビートルズのホワイト・アルバム ・・いつの時代かわからない、ただ携帯電話のない頃の高校生の物語。読みやすいけど、いかんせん軽い。それがこの物語の味なのだから長所でもあるが。シーナさん(主人公の父の愛人)の言うタイトルにもなっている「グルグル・ダンス」もいまいちピンとこなかった。

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