作品情報
失われたものの輪郭を、日常の中にたどる。
第30回文藝賞で注目された作品。デビュー作として評価された作品。喪失感と記憶のもろさを、日常のなかで静かに掘り下げる。
レビュー要約
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独自の発想を評価する声がある一方で、構成や読み味には好みが分かれやすい。
書籍情報
- 出版社
- 河出書房新社
- 発売日
- 2008-11-04
- ページ数
- 183ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 1.1 x 14.9 cm
- ISBN-13
- 9784309409344
- ISBN-10
- 4309409342
- 価格
- 550 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品/日本文学
僕は、ヒムロという男の奴隷になった――意志を待たないという意志を持つ少年ヒカル。やがて彼はどの女よりも美しい乳房とペニスを持った完璧な両性具有者になるが…選考委員を震撼させた衝撃の文藝賞佳作。
1961年、東京都生まれ。93年『履き忘れたもう片方の靴』で第30回文藝賞佳作を受賞し、デビュー。他の著書に『処刑列車』『呪怨』『1303号室』『檻の中の少女』『女奴隷は夢を見ない』など、多数ある。
レビュー
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らしさ
読後の私見。 私にはこの小説は三流エロ同性愛小説か純文学小説か、 最後まで判断がつかなかった。 筆者自身の幼年期の経験を、 小説の主人公に重ねる手法は、 今や多くの小説や映画で使われているありふれた手法だが、 大石さんらしい感じがしていいと思った。 この小説で何より戦慄したのは、 本編ではなくあとがきでもなく解説だった。 この解説を書いた人はだいぶキているとおもう。 かなり危ない方向にイっており不安を覚えた。 本編の解説はうまい人が書けばそれこそとても有用だが、 ターヘーが書けば小説を台無しにするだけの目障りな存在に感じる。
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靴はお揃いじゃなきゃ!?
『履き忘れたもう片方の靴』です。 作者はホラー作家として有名ですが、本作品がデビュー作ということになります。 文藝賞受賞作ですから、純文学作品……ということになりそうなのですが。 内容はと言うと、延々と性描写が続きます。主人公は男で、女と絡む場面もありますが、同じくらい、男と絡む場面もあります。ただ、エロが目的ではないので、興奮するようなエロさはほとんどありません。 むしろ、とても哀しいです。 ということで、官能小説ともいえませんし、純文学といっていいのかもよく分かりませんし、ホラーではなさそうですが、どのジャンルともつかない作品です。 ケモノは裸になりたがるものですが、同様に人間というのは、ごく一部を除けば主人公のように奴隷になりたがる生き物です。何でも「いいよ」と簡単に約束してしまいます。 唯々諾々と肉体改造を受け入れ、完璧なシーメールとなって…… 物悲しい雰囲気を味わう作品、ということで★4です。
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無味無臭
と言った感じです。筆者の作品はほとんど読んでいますが、惰性でページをめくったのはこの作品がはじめて。デビュー当時の作品と知り納得。 のちの著者の作品に見られる、独特の色のようなものがうっすら感じられます。 主人公の人物表現にちょっといらいらさせられました。 性描写は下品でもえぐくもないですが、あまり上手とは言えません。 登場人物の性格描写もあいまいで、全体的にぼやけた感じがします。 主人公の心の闇、が今日の作品の特徴の1つだと思うのですが、それも伝わりません。 半端なポルノ小説にさえ思える箇所も。 あえてお勧めはしない作品です。
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