作品情報
巨人の夢の滑稽さを見つめることで、近代の文化を支えた力が見えてくる。
新田次郎文学賞を受けた津野海太郎の評論的作品。編集者・演劇評論家としての経験をもとに、近代の文化装置とそれを動かした人びとの夢を描き出す。
レビュー要約
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出版と思想を横断する視野の広さが読みどころになっている。人物や制度を距離を置いて眺める筆致に、軽みと批評性が共存している。
書籍情報
- 出版社
- 小峰書店
- 発売日
- 2002-12-01
- ページ数
- 148ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784338174107
- ISBN-10
- 4338174102
- 価格
- 1540 JPY
- カテゴリ
- 本/絵本・児童書/読み物/童話・文学
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レビュー
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どうして、君が泣くの。
(ネタバレ注意です)普段BLしか読まない腐脳の私ですが、胸がいっぱいになって涙が止まりません。(この本にBL要素は微塵もありません) 仲の良い小学生男子四人のグループ。サラリーマン家庭の子(主人公の陸)もいれば、ガテン系の親の子もいる。軽い知的障害をもつ子もいる。で、一番しっかりしているカズマの家庭は崩壊している。 カズマは寂しさと孤独感に潰されないように精いっぱいやっています。しっかりしようとしています。それが、後半、青森に引越すことになって、気持ちが溢れてしまう。この場面が秀逸なのです。 陸はカズマの気持ちを理解し、カズマよりも泣きます。カズマの分も泣くのかもしれない。この共感が、きっとこれからカズマを支えるだろうと思え、胸に迫るのです。 カズマは父と共に青森の祖父母のところに行くのですが、おそらくそこからも平穏ではない。家庭が崩壊するのは、やはりそれなりの背景があるから。想像ですが、お父さんは出稼ぎに出てしまい、そして連絡が途絶えてしまうのでは。カズマはこれからも困難に出会う可能性がとても高い。それでも、それでも、きっと陸が一緒に、カズマよりも泣いてくれたことが、きっとカズマを支えて行きます。ひとを信じる気持ちを守ってくれます。この本には、そんな場面があります。しんどい部分もありますが、素晴らしい本です。
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子供の頃の「にがい」思い出
子供の頃、いい先生はほとんどいなかった。 いやな先生はたくさんいた。 何でこんなことで怒るんだ。何でこんなわかりにくい授業をするんだ。何でこんなにややこしいことを要求するんだ。何でじゃまばかりするんだ。 このほんの子供たちも同じようなことを感じている。 そして、少し授業についていくのが大変な友達や、ややこしい家庭環境にある友達たちと一緒に腹を立てたり一杯食わせようとしたりする。 でも、先生も人の子、様々な経験を持って「先生」をしている。そんなことに主人公は気づいた。 そして、同じ学年の友達にも様々な経験や悲しみを抱えている子がいることにも。 ちょっと、子供が読むにはしんどいかもしれない。 でも、いいストーリー。
関連する文学賞
- 新田次郎文学賞 第22回(2003年) ・受賞