日本の文学賞

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女性たちの貧困 “新たな連鎖"の衝撃

日本推理作家協会賞

女性たちの貧困 “新たな連鎖"の衝撃

月村了衛

ソマリア国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団が、氏族間抗争に巻き込まれた女性を守るため、苛烈な追撃戦に身を投じる。軍事サスペンスの緊張と、国家に守られない現場の決断を描く冒険小説。

自衛隊ソマリア軍事サスペンス冒険小説極限状況

作品情報

砂漠の逃走で、任務と生存の境界が剥き出しになる。

幻冬舎単行本として刊行後、幻冬舎文庫化。受賞時期に近い単行本 ISBN を採用し、文庫版 ISBN は参考 URL で確認した。

レビュー要約

  • 緊迫した逃走劇と戦闘描写が高く読まれている。人物の心理的負荷や組織の制約も物語に厚みを与え、娯楽性と重さを併せ持つ作品として受け止められる。

書籍情報

出版社
幻冬舎
発売日
2014-12-16
ページ数
254ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784344026810
ISBN-10
4344026810
価格
2005 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

大反響を呼んだ「クローズアップ現代」「NHKスペシャル」、待望の書籍化 やがて母となる若い女性が不幸な社会に、未来はない 放送後に番組サイトのページビューが通常の約75倍となる大反響を呼んだ、 NHKクローズアップ現代『あしたが見えない~深刻化する若年女性の貧困~』(2014年1月放送)、 続編のNHKスペシャル『調査報告 女性たちの貧困~“新たな連鎖"の衝撃~』(2014年4月放送)の書籍化。 働く単身女性の3人に1人が、年収114万円未満といわれる日本。 中でも深刻化しているのは、10代、20代の貧困だ。 本書では、親の世代の貧困が、子の世代へと引き継がれ、特に若い女性に重くのしかかっているという衝撃の現実を丹念に取材。 2年以上もネットカフェで暮らす10代姉妹とその母、 奨学金返済で500万円の借金を背負った四大卒・24歳アルバイト、 家事を担い家計を支え通信制高校から進学を目指す19歳……。 厳しい生活にあえぐ若い女性たちの、決して「他人事ではない」実態とは? 膨大な取材とデータに基づいた、現代の階層化社会に警鐘を鳴らす一冊。

レビュー

  • ニュートラルに貧困を取材している

    とてもニュートラルに貧困の取材をしていると思う。 この手の貧困を扱った本には、極端すぎるケースが多かったり、取材側の考えも偏っていたり、ということが多々あるが、そういうことをあまり感じなかった。 問題の紹介だけで、解決策が示されていない、という意見もあるだろうが、1冊の本には重すぎるので、解決策に取り組む人たちの活動を紹介する続編を望みたい。 貧困とはお金がないだけではなく、情報や教育が欠如している状態、という言葉はかなりのケースに当てはまると感じる。この本が情報を与えたり、周りの人が手助けをするきっかけになるといいと思う。

  • NHKの番組の書籍化。

    貧困に苦しみながらも生きる女性たちを取材した番組を書籍化。 現代日本では女性が簡単に貧困に陥る。理由は様々だが大まかに分けると、 ・生まれ育った家庭がまず貧困。 ・学歴が低くて正規雇用に就く事が叶わずに貧困。 ・結婚生活が上手くいかずに離婚してシングルマザーになって貧困。 ・風俗で働かなければならず精神を病んで貧困。 ・産めないのに妊娠してしまい貧困。 ・進学するのにお金がなく、奨学金を借りたけど社会人になって返済が重荷になって貧困。 別に女性でなくても陥る可能性があるんじゃね?と思う方も多いだろうが、男は正規雇用にしても非正規雇用にしても相対的には女性よりは高い賃金を貰っている現実がある。 女性は良くても男性の8割、悪ければ半分しか賃金を貰えないのだ。 そうなると女性はあくまで家計の補助的な位置に留めるのが理想だし、かつての高成長時代の日本は男が外で働いて稼ぎ女はあくまで主婦として支えるというモデルが通用した。 それが、バブル崩壊後の日本では通用しなくなり、男の賃金が減り、元々男よりも賃金の低い女はもっと減った。 そんな低賃金の女が家庭の大黒柱にならないと成り立たない社会になったことが日本の衰退を現していた。 2014年の本なので情報がやや古いかもしれないが、実態はさらに悪くなっている可能性が高い。 「この本に書かれている状況よりもさらに悪化」では「どんな社会だよ?」と想像もつくまい。 未来に夢を描けない子供が増える社会には閉塞感だらけということだ。

  • 貧困の現実

    なぜ女性が貧困に陥りやすいのか、なぜ子供を望まない若年層が増えているのか、様々な理由を理解することの助けになる一冊でした。

  • 女子頑張れ

    小論文作成に貢献してくれました

  • 5ポイント

    読んで衝撃が走りました。社会の底辺で、さ迷い、どこに漂流するのか、彼女達の闇に光りが届くことを祈ります。

  • 今更ながら気づくとは

    今更なぜこのような問題を衝撃と言うのだろうか?他の方のレビューにも上がっているが、こうした問題は1世紀以上も前から存在しているし、結局のところ、行き着く点は長く続いている日本の男性中心社会、男性中心雇用の問題に帰結すると思う。 母子家庭、シングルマザーに対するチャイルドベネフィットの薄さ、そうした家庭に対する無意識の偏見、女は高い教育を受けなくて良いとする社会認識etc…。私の子供時代にも級友の中でも、そうした家庭は至る所にあり、彼らの大部分は今現在も、貧困から抜け出せていない。そうした点に目を向けなかった、いや、想像すらしなかった国を動かすエスタブリッシュメント男性エリート層の見識のなさには、今更ながらあきれかえるばかり。 だが、今や日本型雇用モデルが崩壊し、貧困の問題は女性のみでなく、男性層にも降り掛かってきている。結婚もできない…家も子供も持てない…ライフプランが立てられない等。そうなって初めて腰をしぶしぶ上げようとする行政は情けない限りだ。 今後は普通の学歴を持った、普通の女性が、普通に生涯働ける仕組みが絶対に必要だ。また、男性にもそれは言えると思う。

  • 古くて新しい問題

    NHKの番組は見ていなかったので、 この本の内容は衝撃を受けました。 しかし、西原理恵子さんの作品でよく出てくるように、こういった問題は40年も昔からありました。 昔と大きく変わった点は1点だけ。 漂流した少女たちが帰る場所を持たなくなってしまったことです。 その親たちがすでにコミュニティーと断たれてしまった人だからでしょう。 今の自分は踏みとどまれても、子や孫たちはどうなるのか、、、、 今後の社会情勢が不安でたまりません。 また、奨学金の延滞の問題にも、ベースに返済能力を超える過剰な貸し付けがあることがよくわかりました。 500万、600万もの金額を、若者が返せるはずのないことは、貸す前からわかりそうなものです。 返せる金額のみ貸し付ける、給付型の返さなくていい奨学金を拡充する、安価な教育の場を提供するなどの政策は取れないのかと悶々としてしまいます。 奨学金制度が、政府も協力してお金のない若者から金銭を吸い上げる「貧困ビジネス」に見えてしまいます。

  • 「見えない」貧困の実態

    父親の死でぎりぎりの生活をする十代の女性、子供を育てるシングルマザーの困難、セーフティネットとしての 「風俗」、妊娠によって奪われた安定、ネットカフェに二年以上の母と娘。様々な貧困のかたちを取材し、まとめた のが本書である。取材対象の多くは、服装と髪型に精一杯気を使い、一見しただけでは、生活に困っているとは わからないという。 年収二百万未満の若年女性(十五~三十四歳)は、二百八十九万人。巻末のデータから、「経済的困窮状態」の 若年女性の増加が見て取れる(二〇〇七年からはほぼ横ばい)。この国の制度は、等閑に付しているとしかおもえ ない。「すべての女性が輝く社会づくり」を推進する政府は、女性たちの貧困を直視しているのだろうか。

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