作品情報
ぶたにくは、大西暢夫の視点から題材の核心をたどる受賞作である。
ぶたにくは、受賞時に注目された主題と書籍としての刊行情報を整理できる作品である。本文は、題材の背景、人物の選択、時代や社会の空気を重ね、読み手に考える余地を残す。
レビュー要約
-
題材への切り込み方と読み進めやすさが評価されている。人物や背景の描写に厚みがあり、受賞作としての読み応えを感じる読者が多い。
書籍情報
- 出版社
- 幻冬舎
- 発売日
- 2010-01-30
- ページ数
- 87ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784344977204
- ISBN-10
- 4344977203
- 価格
- 1351 JPY
- カテゴリ
- 本/教育・学参・受験
お米や野菜は、どうやって育つかを知っている。 でも、ぶた肉がどうやって食卓へあがるのかは知らない! 鹿児島市にある知的障害施設が舞台。 そこでは障害をもつ方たちが、とても大切にぶたを育てている。ぶたの餌は小学校の残飯。私たち人間が残したものをぶたは食べ、10か月で出荷され、ぶた肉となる。 その繰り返しで、我々は生きている・・・・ 「いのち」「食」を学ぶドキュメンタリー写真絵本。
レビュー
-
命をいただいている
子ブタが生まれて残飯で育ち、やがて屠殺されて肉になる過程を悲壮感や残酷さのない鮮やかな写真で淡々と語られています。
-
良い絵本もすぐ手に入らなくなる
書店で見てそれほど時間は経過していないつもりでも絵本はすぐ再版されなくなるので、中古だけど購入しました。よい絵本だと思います。使用感はありましたがきれいで満足です。命を頂く事がダイレクトに伝わるので子どもたちに読みたいと思っています。
-
死を隠蔽する社会
2010再掲 図書館本 「水になった村」の大西監督の最新写真集。 人間が生きるために屠る、食われるために生まれる動物。 店先でパックされた食肉しか見た事のない人々が増えている。 鶏肉すら生体からさばいた事のない人々がほとんどの現在。 自分が食べるもののトレイサビリティーなどという言葉が 独り歩きしている。 それでは、どの様に動物が食肉になって行くのかを知ること、見る事が もっとも基本ではないだろうか。 子供に見せるのが残酷だと言うのであれば、まずは親が知って、考える べきであろう。 死を隠蔽する社会は、痛みを知らない危険な社会に変貌する。 食育とは、生あるものを殺すところから始まるのだろう。 是非とも親子で見ていただきたい。 大西さんの写真を選ぶ過程の葛藤が感じられる方も多いだろう。
-
豚が可愛い
豚がこんなにもかわいいとは!!!!!! 豚肉もおいしいだけに本当にジレンマですが。
-
がんばれ豚。と応援してみたくなる。
豚という生命が肉という物質になるまでを丹念に提示した写真絵本。 この作品に出会った人には、いままで食べていた肉に対して2通りの 道を考えるのではないだろうか。 1 命に敬意をはらいながら肉を食べる。 2 今後いっさい肉を食べるのをやめる。 表紙にもなっている愛らしい子豚。いっしょに生まれた兄弟とともに 母親のもとですくすくと育っていく。やがて屠殺場行きとなる運命を知らず。 この現実に涙して、2の道を選んだ方はスジが通っていると思います。 しかし、ほとんどが1の道へいくと思います。ボクもそうですし、 さらに言うと、料理されたものが不味ければ、残すでしょう。 豚に限らず、実験用の動物、闘牛士と戦わされる牛、食物にさえならずに 殺される数多くの動物たちも家族があり自分の命をもっている。 同じ動物でも生まれるところが違えばペットとして可愛がられたかもしれない。 人と動物の関係について、色々な事を考えさせられる絵本です。 はっきりしていることは、世の中は様々な矛盾があるということ。 異なる価値観の衝突が一人の人間の中でも起こるのだ。 それらに正面から対峙することを教えてくれる課題提示型絵本とも言えます。
-
希少価値の高い写真集です。
加工食肉豚はよく見ますが、生きてる豚の実物は子供の頃から見た事無くペットにしたくても情報無いので、この本は豚毛の生え際までどアップ!蹄も4足動物の中で人間指に近いと知りました。兎等と違い完成した形での出産も凄く、リアルな写真で貴重です。 と場の肝心部分は抜けてるので万人の入門書として良さげですが、見えない気になる部分でもあります。必ず恐怖や苦痛を感じず安楽死出来てるのだろうか?CO2スタニング法は保健所でも行われてるようですが…雄豚の無麻酔去勢ストレスも先進国から改善しているとネットで見ましたけど…この本から色々考え知る機会を得る事が出来ます。可愛いファンタジー写真集というより、力強い男性的なドキュメンタリー本と感じました。
-
命を頂く ということ
口蹄疫が流行っているものあってか、せつない気分になります。 ママのミルクを兄弟たちとお行儀良く並んで飲んでいる子豚が、 大きくなって、お肉になって吊るし鍵にぶら下がり、 ソーセージや食用肉としてきりわけられた断片になっていく写真が切ないです。 カシャン、カシャン という擬音のところで思わずなみなぐんでしまいました。 家畜は人間が食べる為に作った だから殺してもいい、殺されるために生まれてくる という方も実際いますが、 例えソーセージでも、ばら肉でも、 命を頂いているのだ ということを忘れるな。 本書はそう言っているようです。 平和そうでご機嫌な写真の子豚の顔から、 考えることができる、 学ぶことが出来る御仁にお勧めします。
-
現代社会生活で覆い隠されている真実に触れる
畜産用の豚の誕生から死、食肉への加工、そして次の命が生まれる までを追った絵本風の写真集ドキュメント。 決してお涙ちょうだいではなく、淡々とその姿を追っている。 自分たち人間の命がこのような豚たちによっても作られており、 それを美味しくいただくために、命をコントロールしている、その 事実を説教くさくなることなく、うまく伝えてくる。 とはいうものの、無垢な子豚の顔など見てしまうと複雑な気持ちを 呼び起こされるのだが… 普段の都市生活では目にしないで済んでいるこのような側面を思い 起こすためにも、大人にも読んで欲しい一冊。 もちろん、子供にも是非読んでもらって、そのような側面があると いうことを知ってもらいたい。だが、大人になると、そのような、 ごくごく当たり前のことを忘れてしまいがちだから…
関連する文学賞
- 産経児童出版文化賞 第58回(2011年) ・大賞
- 小学館児童出版文化賞 第59回(2010年) ・受賞