作品情報
多岐川恭の『落ちる』は、受賞歴を通して現在も作品名をたどることができる一作です。
『落ちる』は、多岐川恭の受賞作として知られる小説作品です。NDL Searchでは「1959-01, タイトル:落ちる タイトル(読み):オチル 責任表示:多岐川恭/著」が見つかりました。ISBN が確認できたため、ISBN-10/13 と紙書籍の ASIN を相互補完しました。
書籍情報
- 出版社
- 筑摩書房
- 発売日
- 2018-07-06
- ページ数
- 480ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.6 x 2 x 14.9 cm
- ISBN-13
- 9784480435309
- ISBN-10
- 4480435301
- 価格
- 1045 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
江戸川乱歩賞と直木賞をダブル受賞した昭和の名手、深い抒情性とミステリのたくらみに満ちた単行本未収録作品を含む14篇。文庫オリジナル編集。
レビュー
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多岐川恭の再評価を願う
【収録作品】 落ちる 猫 ヒーローの死 ある脅迫 笑う男 私は死んでいる かわいい女 みかん山 黄いろい道しるべ 澄んだ眼 黒い木の葉 ライバル おれは死なない 砂丘にて 近年、日下三蔵氏の編集により結城昌治や仁木悦子など昭和30年代にデビューした作家たちの再刊が目覚ましく、彼らの作品を愛好し、再評価を願っていた者としては感謝に絶えない。その中でも多岐川恭の長編短編を問わず一作ごとに新奇な趣向と技巧を凝らしたユニークな作品群は格別だ。一般的には時代小説作家の印象が濃い多岐川恭だが、かつて創元推理文庫から選集が出ていたものの既に絶版となって久しい。本書の刊行を機に時代ミステリの名作『異郷の帆』や異色のクライムストーリー『氷柱』、ヌーヴェルヴァーグ映画を思わせる心理ミステリ『お茶とプール』などの傑作長編の再刊が望まれる。 その実力は直木賞を得た「落ちる」以下の短編を一読すれば明らかだろう。卓抜した心理描写とオフビートで風変わりなプロット設定、クールで皮肉な筆致、それらは今も極めて斬新。「ある脅迫」や「笑う男」の予想の裏を行くサプライズ、奇想天外なトリックの本格物かつ哀切な青春小説でもある「みかん山」、美しくも暗い抒情を湛えた「黒い木の葉」、唖然とする結末を迎える単行本初収録作「砂丘にて」など素晴らしい短編揃いだ。
関連する文学賞
- 直木三十五賞 第40回(1958年 第2回開催) ・受賞
- 宝石賞 第9回(1955年) ・上位佳作