日本の文学賞

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楽園 (単行本)

太宰治賞

楽園 (単行本)

夜釣十六

書籍情報

出版社
筑摩書房
発売日
2017-04-20
ページ数
149ページ
言語
日本語
サイズ
13.7 x 1.7 x 19.5 cm
ISBN-13
9784480804662
ISBN-10
4480804668
価格
600 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

南国の植物が茂る廃村で突如始まる圭太と「祖父」との奇妙な共同生活。夜毎語られる太平洋戦争の記憶。老人が残したかったものとは? 第32回太宰治賞受賞作。

レビュー

  • 不思議な世界に引き込まれる作品

    色々な賞を受賞した作品である事は知らずに購入、 手にした本の帯に宣伝がありそこで知りました。 読後、この本に出会ってよかったと思いました。 デビュー作だけあって新鮮な構成で、ありがちな脚色や背景の重み付けの文章が全くありません。 そうしたこともあり、ボリューム的には150ページ足らずと短いですが、作者が伝えたい事はダイレクトに 伝わって来ます。 戦争の体験をいかに若い方に、後世に伝えるか。その事を意図して書かれた作品であると、著者である夜釣十六さんも あとがきで述べられていますが、完全にその役割を果たし切った作品であると思います。 具体的な場面を擬似体験しているような読書となった事、価値ある1冊となりました。

  • 切れのいい文章。構成が見事。

    この作者、太宰賞のみならず、ゆきのまち幻想文学賞、R⒙文学賞友近賞と立て続けに受賞している。 読んでみればなるほど、とうなずける。 才能に驚かされる。それに若さ。書き手として前途洋々ではないだろうか。 同じ書き手の端くれとして、唯々羨望するばかり。 ここで内容には触れまい。なにしろ、読んで損はない。 ただ、「楽園」というタイトルは、いいのだけれど、過去に何作もあるタイトルだ。 内容を読んで、私なら、「月下美人」もしくは、「ウィジャヤクスマ」のほうがいいような?

  • 読書好きの母へのプレゼントに……。

    太宰文学賞を受賞した作品を読んで、良かったので母へもプレゼントしました。 一通のハガキを元に最初はお金目当てで祖父を訪れる主人公。一風変わった祖父との 対面。不思議な世界へと迷い込んだ主人公と祖父との奇妙なやり取りがやがて、戦争への 記憶へと変わって主人公の心へ深く影響を及ぼす事になる。 内容的にはかなり深く、読み応えのある物語です。「楽園」とは何か? 人それぞれに抱くものは違うと思うけれども、とても考えさせられる内容になっております。 機会があれば、友達にもプレゼントしようかと思っております。

  • 「綺麗な」作品

    主人公の青春と祖父の青春が交錯するような面白い構成です。 ただ祖父の記憶の一部を辿ると言うだけで、やや「上っ面をなぞっただけ」感が拭えません。 戦争にまつわる割に綺麗にまとまりすぎているような・・・ 正直この辺はかなり淡泊だと思いました。 正直もうちょっと祖父の暗部に触れた方がその後の行動もわかりやすいかな。 なんとなくぼかした分ぼやけた気がします。 おかげで「綺麗」ではあるのですが。 方言が多めですが読みやすく、楽しめました。

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