書籍情報
- 出版社
- 筑摩書房
- 発売日
- 2018-11-09
- ページ数
- 248ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.2 x 1.8 x 18.9 cm
- ISBN-13
- 9784480804846
- ISBN-10
- 4480804846
- 価格
- 1650 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/文芸作品
友人への気持ちに戸惑う中学生、絵のモデルを始めた中年教師、夫を好きになれない妻。「少女」の群像を爽やかに描く、第34回太宰治賞受賞作! 装画・志村貴子
一九六八年生まれ、東京都出身。フリー校閲者。また歌人として活動。未来短歌会所属、現代歌人協会会員。
レビュー
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元気になる読後感
第34回太宰治賞受賞作の単行本化。 「大崎先生の服が突然派手になったのは、中一の最後の授業参観日のことだった。桃香はその翌日に初めて生理が来たから、よく覚えている。目のさめるような濃いピンクの、ひらひらしたワンピース姿で教室に入ってきた家庭科教師を見るなり、生徒たちはぎょっとして、一瞬しんと静まり返った。」 書き出しの数行で得体の知れないパワーに引きずり込まれる。 歌人でもある作者の観察力と表現力、そして文体の力が生きたこのデビュー作は、登場人物がそれぞれ存在感をもって生き生きと自分の生を生きている。自分のボスは自分だと、あるひとは経験的にあるひとは本能的に知っている。 家庭や中学校など窮屈な環境の中にあってなお生命力あふれる登場人物と一緒に悩んで怒って笑って、読み終わると清々しく元気になる一冊。 ちょうお勧めです。
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読みやすく、後味のよい作品です
主人公の中学生の女の子の自我が確立していく過程の思考、行動の描写がとてもよかったです。 色んな経験や思いを通じて、大人になっていくんだと改めて思える作品です。 常識や、型にはまってもがいている人におすすめしたいです。
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楽しく読みました
小学生の頃、「ミロのビーナス」を見てにやにやしてる男子生徒が嫌いだった 中学生の頃、「裸のマハ」をみて「やだあぁ」と言ってにやにやしながら俯く女子生徒はもっと嫌いだった …事を何となく思い出してみた どうしても、ゴッホは「耳を切り落とした」事になるんだなあ…(←って、「根本からざっくり行った」ってイメージになるから、このエピソードは「盛り過ぎだよ」といつも思う 「好き」の種類の相違と温度差ってのは「両想い」程大変だ 「好きな子にいいとこ見せたい」と「進路に絡む」大会を台無しにされた山之内君には少々同情 悪気は全然なくって「一所懸命」な訳だからなあ。ま、「うわ。面倒」と思ったら、付き合う義理はないけどさ 概ね楽しく読みました
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おもしろかった
新聞の書評を読んで、読みたくなり購入しました。登場人物それぞれの視点から描かれている構成ですが、中学生の娘とその友人のやりとりなど、とても自然で、生い立ちの特異性など気にならず、読めました。本当に面白かったです。
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丁寧に向き合うべき作品
特に泣かせるシーンがあるかといえば無いと思うのだけど、ふと涙が頬を伝う。 確か、中盤、後半、読了後装丁をもう一度眺めているとき。 読了後、アセロラソーダ飲みたい、とベッドの上で目を瞑りながら思った。 じわりと甘酸っぱく後味が爽やかなのに、飲み干した後も残り香をほんのりと味わっていたくなるような、そんな作品。太陽が当たるたび透んだ赤色の下から小さな泡がのぼっていく様子。 作中は、子どもから大人まで様々な視点に切り替わるが、それぞれの立場から見た情景が生き生きと描かれている。正直読み始めた段階では視点の切り替わりや複雑な人間模様を頭の中で整理していくのに時間がかかった。 そこで、視点の切り替わりごとにひと息いれながら読み進めた。そういえばこの青春感は何なのだろうと思っていたら初夏〜夏の終わりが本編を占めていた。思えば裏表紙の桃香と小夜も夏服を着ていたな。読み始めで軽いネタバレにならないようあえて目次を無くしているのだろうか。 一貫として丁寧な文だけども、今どきの中学生の言い回しや流行りだとかも押さえており、人物のキャラクターも伝わってくる。何より、読み手に想像させる書き方が心地よい。漢字をあえて使っていない箇所もあり、やわらかさを感じる。この読みやすさは何なのだろうと考えている。 ハイブランドの名前がときどき出てくる。 ディオールのピンクのドレス。サンローランの80年代のドレス。ピンクベージュのプラダのドレス。 憧れブランドで囲まれた空間幸せだろうなあ。 モデルになった店とかあるんだろうか。 私は、物心ついたころからお絵描きで誰に何を着せようか、なんて思いをめぐらせていることか好きな子だった。 着飾ることよりも、描いたり見たり、に重きを置いていたが、「ファッションに関わる仕事がしたい、出来れば、デザイナー」これが小学生の頃の夢だった。 小学校高学年ごろ、そんな職は安定せんよ、言うのも恥ずかしいと周りの大人から諭されたことを覚えている。 やりたい事に辿り着くには複雑だ、と現状に理由をつけて諦めた。その時、やりたいことに対して現状は厳しいということを学んだ。 そして、自分が新社会人になる時期。遠い未来のことだと思っていたらいつの間にかその真っ只中にいた。 やりたい事を我慢すること、見て見ぬふりが上手くなっていた。大人になる、ということは世間と折り合いがついてしまうと"響 HIBIKI"の中で鬼島が言ってたなあ。 問題が起きた時、理由を決めつけ押さえつけようとする人。 まっすぐに向き合った人を蔑んだり嘲笑する人。 自分の考えを持つことをおそれ、他者の排除に加担する人。 色々な人がいる。皆と無理に仲良くする必要はない。 意見がぶつかり合うシーンが幾つかある。でも言葉にすることで自分を表すこと、相手を感じること、和解することも出来る。だけど、テレパシーは使えない。 自分を押し殺さず、相手も押し殺さず言いたいことを言う勇気。簡単なようで難しい。 人のこころは敏感で繊細。周囲の目や、変わることへ一歩を踏み出す手前で足がすくんでしまう。そんな人の背中を見守ってくれるような作品。 ひとつ気になる点があるとすれば、学校内で鍵もかけず目隠しもせずヌード...猿渡はまだしも雅子は気にならなかったんだろうか。私だったらまかり間違って校内で脱ぐことになったとしても、雅子のように教師である立場ならば見られないように細心の注意を払うなあ。でももしかしたら猿渡にうまく誘導されてるかもしれない。猿渡の巧みな話術、恐るべし。 最後はまさかの展開だったけど、その後登場人物はどうなったんだろう。アナザーストーリーが見てみたい。 作者が何を思い書いたのか気になる。 読了後の爽やかさ、言葉で記し留めたくなる胸の高鳴りは忘れられない。
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残酷なのに清々しい
若さ、老い、結婚、恋愛、友情、色んな残酷さが詰まっている。ヒリヒリするのに読後はスッキリ。
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満足
期待してた通りで大変満足しています。
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