日本の文学賞

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写本室の迷宮

鮎川哲也賞

写本室の迷宮

後藤均

終戦直後のドイツを舞台に、雪に閉ざされた城館で起こる殺人と、作中作をめぐる推理合戦が重なる本格ミステリ。書簡や手記の謎が何重にも組み合わされ、読者をだます構造そのものを楽しむ作品。

本格ミステリ終戦直後のドイツ城館作中作推理ゲームミスディレクション

作品情報

雪の城館に収められた手記が、推理ゲームをさらに深い迷宮へ導く。

第12回鮎川哲也賞受賞作。2002年に東京創元社から単行本として刊行され、後に『写本室の迷宮』へ改題して文庫化された。終戦直後のドイツの城館を舞台に、作中作と推理合戦が絡み合う本格推理として描かれる。

レビュー要約

  • 入れ子構造と伏線の張り方を評価する声が多い一方で、文章の固さや構成の複雑さに引っかかる読者もいる。

  • 心理をたどる面白さはあるが、謎が幾重にも重なるため、すっきりした解決感よりも複雑さが前に出るという受け止めが見られる。

書籍情報

出版社
東京創元社
発売日
2002-10-01
ページ数
278ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784488023744
ISBN-10
4488023746
価格
2258 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

【第十二回鮎川哲也賞受賞作】 箱に収められた文書は、壮大な謎への招待状となって推理作家を鼓舞する――終戦直後、雪に埋もれたドイツの館で繰り広げられる推理ゲーム。謎めいた作中作「イギリス靴の謎」に仕掛けられた罠とは? 巧緻な本格推理。

レビュー

  • 実は壮大なるプロローグ。

    この作品は皆さんがおっしゃる通り、なんだかなって感じで物語が終了するのです…。 この作品だけでは星2.5ぐらいですけど次の物語が面白かったので3つにオマケです。 次なる物語 グーテンベルクの黄昏 (創元クライム・クラブ) へのプロローグとなっているのです。 ですので、是非この作品も一読下さい。 そうすれば、評価も変わるかと思います。 ちなみに、 ゴルディオンの結び目 もあわせて読んでみて下さい。 私はこの作品にはまってしまいました。 文庫版のカバー画はフランチェスコ・フリーニの「信頼」。

  • 問題無し

    説明の通りでした。問題無し

  • 評価に困る作品

    全体としては面白いのですが・・・・・・ ・作中作が微妙な出来 → 「微妙である」ことが重要なので問題なし ・「手記」のラストが安っぽいスパイスリラーになっている ・帰国後の行動が安易なオカルト物(アーサー王伝説+天草四郎伝奇)に引っ張られている ・「結局何だったのか」は次作以降で!! という難点も見受けられます。三部作として完結しているようなので読もうとは思いますが 文庫化されてないんですよね・・・・・・

  • 甘い

    キリスト教の異端思想にグレゴリオ聖歌、ミステリー狂の集い、解決編のない推理小説。 イギリスの一殺人が、やがて有名な飛行船事故や島原の乱へと繋がっていく。 壮大な設定ではある。途中まではかなり期待して読んだ。 欧州の歴史や宗教関係の知識がもう少しあればもっと楽しめたのかとも思ったけど……なんか、違うか? 物語の鍵であるはずの作中作に魅力がない。破綻はないかもしれないが、惹きつけられる箇所もほとんどない。 カタリ派、島原の乱についても消化不良気味。 全体的に、どこかで読んだことのあるような話の寄せ集め、という感じがする。 なによりも、ラストの妙な甘さ(過剰な演出?)は、作者の意図したところだったんだろうか?

  • タイトルだけは5つ星なんだけど

    「写本室の迷宮」なんと魅惑的なタイトルでしょう! 作品全体は入れ子構造になっています。 アマチュアのミステリー大会。メンバーには出版者もいて、全員が解決できなかった作品を出版するという趣向。メンバーには実際作家デビューした者もいる。戦争で中断したため9年ぶりの開催。シュヴァルツバルトの奥にある雪に閉ざされた巨大な洋館でミステリー大会が行われているとき、今回の作品の作者であり洋館のオーナーが殺害される。 一見、直球ど真ん中の正統派ミステリーですね。しかし、この被害者が書いたことになっている作品(タイトルはなんと「イギリス靴の謎」!)は・・・「なんじゃこりゃ」のでき。これとオーナー殺害事件とのつながりも強引だしトホホです。 と、ここまでが一番外枠の物語の作中作なのですが、さらに最後の謎の言葉を解いて主人公はある場所に行きます。その推理過程も???かなり恣意的と言わざるを得ません。筋と関係ないスノッブな雑学が語られていますが、それも浅薄なもので、作品全体の中の位置づけがいかにも付け足し。 ゴチゴチの本格ミステリーを期待される方は(このタイトル見て手に取る人はそういう人が多いんだろうなぁ)ご注意を。

  • 枠物語

    2002年に出た単行本の文庫化。 第12回鮎川哲也賞の受賞作。 ヨーロッパと日本が舞台となり、第二次大戦直後と現代を行き交い、さらには小説内小説が展開する。壮大な多重構造を持った作品であった。 この枠組づくりの部分は上手いと思う。良く工夫されているし、意外性も充分。 しかし、肝心の殺人事件がなってない。拍子抜けするようなトリックだし、手の込んでいるわりには感心させられない。ラストも良くない。総合的にはいまいちの出来と言わざるを得ないだろう。 2005年には続編ともいうべき『グーテンベルクの黄昏』が出ている。

  • 読後感が...

    この本を読んだほとんどすべての読者は、最後の場面で唖然とするだろう。それがどういうたぐいのものかはネタばれになるので記しないでおくが、「おいおい」とツッコミたくなることは、ほぼ間違いない。ペダンチックなストーリテリング、全体が入れ子構造になっているという構成、おそらくわざと下手に仕立ててあるだろう「イギリス靴の謎」、舞台装置、どれもがまずまずよく機能していると思ったものの、読後感が気まずいのが残念。これから読む人は覚悟して読むべし。

  • 小説における重層構造とは?

    å†'é ­ã«è'-è€...ã®ãƒ¡ãƒƒã‚»ãƒ¼ã‚¸ãŒè¼‰ã£ã¦ã„ã‚‹ã€‚ãã®ãƒ¡ãƒƒã‚»ãƒ¼ã‚¸ã«ã‚ˆã‚Œã°ã€æœ¬æ›¸ã¯ç‰©èªžã®ã€Œé‡å±¤ã€æ€§ã‚„ã€ã€Œéš å-©ã€æ€§ã‚'持つように作ったつもりだと言う。その観点から見て、私なりに評価するのなら、本書は失æ•-作だ。 確かに。æ­'史、å®-教、書籍など、さまã-まなアイテムが出てきて、千夜一夜のように物語の中に物語がå...¥ã‚Œå­ã«ãªã£ã¦ã„たりする。ã-かã-ãã‚Œã‚‰ã®ç©ã¿é‡ã­ãŒã€Œé‡å±¤ã€æ€§ã‚„ã€Œéš å-©ã€æ€§ã«ã¯ç¹‹ãŒã‚‰ãšã€å˜ãªã‚‹ã€Œã¤ãŽã¯ãŽã€ã§ã€ã€Œã»ã®ã‚ã‹ã-」に終始ã-ているように感じられる。本書のエンディングもã-かりだ。 出てくるそれぞれのアイテムは確かに興å'³æ·±ã„。ã-かã-物語の中にアイテムã‚'使うのであれば、物語自ä½"の中で有効にæ'»ã‹ã•れていなã'れば面白くもない。 æ-‡ç« は読みやすく、それがために評価はï¼'とã-たã!€‚

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