日本の文学賞

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ミラノ 霧の風景 (白水Uブックス 1057)

講談社エッセイ賞

ミラノ 霧の風景 (白水Uブックス 1057)

須賀敦子

『ミラノ 霧の風景』は、須賀敦子による作品。イタリアで過ごした日々を、都市の霧、人との出会い、文学への思いとともにたどる随筆集。回想の静かな筆致が、異国で暮らすことの喜びと喪失を深く響かせる。

受賞作文学表現記憶と関係

作品情報

『ミラノ 霧の風景』は、須賀敦子の表現の核がよく表れた一作である。

『ミラノ 霧の風景』は、須賀敦子の関心を具体的な場面や言葉の運びに結びつけた作品である。受賞歴からも、同時代の読者や選考者に届いた表現として位置づけられる。

レビュー要約

  • 題材の独自性と落ち着いた語り口を評価する反応が見られる。細部を追うほど、人物や風景の印象がゆっくり残る作品として受け止められている。

書籍情報

出版社
白水社
発売日
2001-12-10
ページ数
225ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784560073575
ISBN-10
4560073570
価格
1100 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/エッセー・随筆/日本のエッセー・随筆/近現代の作品

イタリアで暮らした遠い日々を追想し、人、町、文学とのふれあいと、言葉にならぬため息をつづる追憶のエッセイ。講談社エッセイ賞、女流文学賞受賞。 【本文より】 ミラノに霧の日は少なくなったというけれど、記憶の中のミラノには、いまもあの霧が静かに流れている。

レビュー

  • 良品

    予想以上の状態で、早々に送っていただきました。

  • イタリア語の嵐

    イタリア語の地名、人物名がやたらと出てきてちょっと辟易しますよ。

  • 面白い

    内容は古いですが、とても面白いです

  • 記憶を美しく語る

    ミラノという土地と、その土地に生きる人々を確かな手触りで描き出したエッセイ。 美しくかつ親しみやすい、あくまで理知的でありながら柔らかく情感を捉えていく文体には何度読んでも魅了されます。

  • 名著とは懐かしさを思い出させるもの

    イタリア文学等の翻訳者で、その世界では大変に高名な須賀敦子さんですが、イタリア文学は、今は風前の灯とはお言わないまでも、英米文化によって世界の片隅に押しやられている訳です。塩野七生さんは過去(歴史)を中心に作品を生み出しておりますが、「ミラノ霧の風景」を読むに、如何にイタリア人や欧州の人が素晴らしい生活(センスも含めて)をしているかを教えてくれるわけですが、イタリアが今世界で発信するメッセージは、芸術、特にファッションでしょうが、日本の庶民に「夢を見させる」描写はありますが、なんというか、庶民の生活感からあまりにも遠い気がします。 それと、やや気になるのは須賀さんが日常会話を「翻訳」しているわけではないのでしょうが、イタリア語、あるいはフランス語を日本語に書き換える作業を経るためか、日本語の表現が冗長的で、くどい気がします。女性がおしゃべり上手なのはわかりますが、日本語はもうすこし、簡素というか、侘び寂び的な表現が日本的であるようにも思え、非日常的な描写であるがゆえに、眠気を誘う、そんな文体ではないかと思う次第です。もちろん、思い出というのは、多かれ少なかれ、共感する思い出であるかどうか次第で、感動も変わるわけですが、イタリアと日本の間の距離感を読んでいて感じました。

  • 朗読の世界を聴いて

    NHKラジオ 朗読の世界で聴いて興味を持ち購入。 作者で当時の日本人の目を通して見て肌で感じた良きだけではないイタリアの原風景。内容はラジオと同じだが流し聴きしていたので改めて文字で取り込むと新たな発見や感じかたができた。 これもプロバンスの12ヶ月とかと同じで、今この景色を求めて現地を訪れても、そのほとんどが失われてしまっているんだろうな。

  • 「遠い霧の匂い」

    狐『水曜日は狐の書評 日刊ゲンダイ匿名コラム』ちくま文庫 より 「いきなり現れ、去った文学者の残したもの」 「十年前の一九九0年、須賀敦子という聞き覚えのない著者が出したエッセー集『ミラノ 霧の風景』(白水社)を読んだ者は、だれもが目をみはらされた。どうやら処女出版らしい。しかしすでに作家の確信ともいうべき力が文章の内にこもっている。イタリアという異邦の風土をめぐる思いが、書き手の内部ですっかり熟成しているのを感じさせられる。つまり私たちの前に、いきなり文学者が現れたのだった。」 「そうした日常の局面を、須賀敦子はおどろくべき多彩さでエッセーに書いた。そのエッセーの魅力を知るのに恰好の一文といえるのが、本書所収「ミラノ 霧の風景」の冒頭に置かれた「遠い霧の匂い」だろう。このたった六ページの短文には、霧という自然現象をモチーフに、異郷ミラノの土地の感触が、そしてそこに生きることの哀切、痛み、喜び、希望などが、しんしんと身にしみるように書かれている。その後の須賀敦子のおそらくすべてがこの六ページに凝縮されているといっていい。神品。何度読んでもすばらしい。」

  • デビュー作ゆえの初々しさ

    例えば『ヴェネツィアの宿』所収の作品に比べると、読み応えに乏しい。味が薄いというか、あっさりし過ぎるのだ。ただ、これは比較の問題であり、デビュー作ゆえの初々しさとも言える。

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