日本の文学賞

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鳥肌が

講談社エッセイ賞

鳥肌が

穂村弘

日常のなかに潜む違和感や不意の不安を、穂村弘らしい観察眼とユーモアで掬い上げるエッセイ集。子ども、犬、家族、よその家のルールなど、ありふれた場面がふと奇妙に見える瞬間を重ねていく。

日常の違和感不安とユーモア私的観察現代短歌的感性

作品情報

いつもの日常が、少し角度を変えた瞬間にぞくりとする。

PHP研究所から刊行された単行本。出版社公式ページ、書誌データ、読者レビューを確認し、単行本として刊行済みであるため紙書籍の ISBN-13 から ISBN-10 と ASIN を相互補完した。Amazon JP では紙書籍 ASIN が ISBN-10 と一致する前提で扱えるため、雑誌号の識別子は使用していない。

レビュー要約

  • 身近な出来事を不穏さと笑いのあいだで捉える語り口が支持されている。軽く読める一方で、読み終えると自分の感覚まで揺さぶられるという反応が目立つ。

書籍情報

出版社
PHP研究所
発売日
2016-07-14
ページ数
248ページ
言語
日本語
サイズ
13.5 x 1.7 x 19.5 cm
ISBN-13
9784569830513
ISBN-10
456983051X
価格
1650 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/エッセー・随筆/日本のエッセー・随筆/近現代の作品

小さな子供と大きな犬が遊んでいるのを見るのがこわい。自分以外の全員は実は……という状況がこわい。「よそんち」の不思議なルールがこわい。赤ちゃんを手渡されると、何をするかわからない自分がこわい……。 日常の中でふと覚える違和感、現実の中に時折そっと顔を覗かせる「ズレ」、隣にいる人のちょっと笑える言動。それをつきつめていくと、思わぬ答えが導き出されていく。こわいから惹かれる、こわいからつい見てしまう。ただ、その裏にあるものを知った時、もう今まで通りではいられない!? ユーモア満載で可笑しいのに、笑った後でその可笑しさの意味に気がついたとき、ふと背筋が寒くなる。そんな42の瞬間を集めた、笑いと恐怖が紙一重で同居するエッセイ集。 カバーの触感、スピンなど、祖父江慎氏による、さらに「違和感」を増幅させる、一風変わった装丁にも注目!

歌人、エッセイスト

レビュー

  • 分かる気が。

    久しぶりに読んだエッセイ、穂村さんの視点は やはり常人とは違いますね。 期待通りでした。

  • 好きです

    独特の世界が楽しめました。夜にお茶しながら読むのにぴったりでした。

  • 鳥肌がたった

    寝転がって読んでいたら本の中から赤い糸ミミズのような物がパラッと落ちて来た。思わず本を放り投げそうになった。よくよく見たら三本の赤い糸。栞だった。ドキドキ。 奥付を見る。装丁、祖父江慎+藤井遙。祖父江慎て吉田戦車の『伝染るんです』装丁した人⁉うわあぁ。伝説の装丁家!いや、生きてるけど。 改めて書名を確かめると『鳥肌が』って、ああ、そうか! 著者名だけで本買うもんじゃないな。確かに鳥肌が立ったよ。見事な装丁。 いや、もちろん文章も鳥肌が立ったよ。ほんの少し日常からずれた怖さが並ぶ。じわじわと怖くなる話ばかり。 怖さとは関係ないけど、「他人に声をかける」の章に、あっと思った。 “席を譲るのに抵抗があるわけではない、というか、そんなことはどうでもいい。問題は「他人に声をかける」こと自体の中にある。それがおそろしい” そう、私もそうなんだ。いたずらに良心の咎めを感じるのではなく、そっちに気が付けよと思った。 お気に入りは「現実曲視」の章。 “現実直視は文学の基本だ。シュプレヒコール。 「体重は素っ裸で!」 「ゴキブリ駆除剤は透明タイプを!」 「テレビで今の自分を見詰めよ!」 「飛行機の窓の外を見張れ!」 「でぶ!」 「齧ってる!」 「かっこわるい!」 「おちる!」” ははは。

  • 本が鳥肌立ててます

    装丁が祖父江氏ということで、そちらにも期待して読んでみたのですが。 まず、本自体(表紙)を触ると、鳥肌立ってます。ざらざら。 それに、私は「しまった、しまった、しまった」が一番怖くて、つらかった。 うっかり、チョット時間をおいて2回読んでしまって、2回泣いてしまった。 恋人と屋上で別れ話をしていたら、目の前から笑顔で消えるなんて・・・。

  • センスの良い怖がりやさん

    いいセンスしてます。歌人の穂村さんは詩もオモシロイけど このエッセイ風の本の方が更に輪をかけてオモシロイ。 最初は詩人の余技風の小器用なエッセイ連載、といった感じ で、まあフムフム、こういう感じ方もアルよね~🎵 といった程度の印象がしか無かったが、 本作品の中盤以降の、自分が選者してる歌壇の 応募作に混じる怖い短歌の辺りから 穂村さんの怖いもんアンテナのチューニングの感度が 突然ピタリと合って来て俄然エピソードのひとつひとつが 際立って怖くなってくる。 なんというか怖さの感受性というか視点のセンスが良くて、日常で 僕らの脇にも転がっているのについ気に止めない出来事や人間関係、 をコレって怖いもんなんじゃね?と選定する目の付け所がスバラシイ。 例えば老親が突然惚けてしまい冷蔵庫の冷凍ルームから氷漬けの 預金通帳が何冊も見つかる話や本屋で奇形の猫だと思って よく見たら兎だったとか、運転中に道路に鹿の上半身が 落ちてたり、安アパートで友達と賑やかにしてると抗議の足蹴り音の 次は上階から水を一滴一滴床と天井越しに雨漏りさせる粘着系の嫌がらせ、などなど如何にもありそうな怖いはなしが大量で粒揃い でした。 また装丁やブックデザインも斬新です。 3本もあるショッピングの栞や、同じ素材でつくられてる本の綴り糸、 表紙の点字シールのようなボツボツなど。。。 まだまだ探せば出てきそうです。探すのが楽しくなりますよ。 本のギミックやぞわっとする怖いはなし。

  • 以前からの読者はもうこの感じ飽きてるし、今から読み始める人には「もっと面白いのあるよ」と言いたいし

    「こわいもの」テーマでまとめた、おなじみ穂村弘のエッセー集。 「道に落ちていた鹿の上半身」や「緑内障」など、だれでも怖がるもの から、「子役」の怖さの分析まで、さまざまな「こわさ」を描く。 でも、前からの読者である者には、この感じ、もう飽きてる。 装丁にエンボスで鳥肌を浮き上がらせたり、栞が妙だったりしても、 こざかしさしか感じない。 唯一、表紙のイラストが「ウサギを抱いた全裸の女の亡霊」である のが、怖い。やっぱ、そのイメージなんだね、てのが怖い。以上。

  • うっすらした穂村氏の悪意

    虚実ないまぜのエッセイ集。 PHPスペシャルに連載されたものがほとんどですが、 近年の穂村氏の作品と同様に、手抜きしてテキトーに書いたものばかり。 「僕は売れっ子だから、何を書いても本がうれるよ」と読者をなめている感じがする。 本のカバーおよび本体表紙のイラストも不気味で粗雑。 極め付きは、本体についているブックマーカー。普通は編んだ細い紐が一本ですが、 この本には髪の毛を連想させるピンクの糸が三本同じところから出ています。 悪ふざけ、それとも嫌がらせ? 穂村氏の読者に対するうっすらした悪意が本の内容や体裁から漂ってくる一冊。 嫌な感じを受けるのは、穂村氏の意図していたことでしょうか。

  • さすがの視点

    男性の書くエッセイでは、穂村先生の書くものが素直に笑えて気に入っています。 こちらはタイトル通り、「鳥肌がざわっと立つ瞬間」を切り取って、言葉で表現されています。 さすが歌人だと思うセンスと、他人の鳥肌感覚が共感出来る描写で、面白かったです。 こちらは、「それ」に遭遇した瞬間、確かに「ざわっ」と来るのですが(だから共感する)、 いちいちそれを他人に分かる言葉にしないと思うのです。 今は色々なSNSがあるので、「その瞬間」に「その感覚」を発信することは可能だと思いますが。 でもこんな風に他人の鳥肌感覚が笑えるのは、やはりセンスだと思いました。

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