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フロイトのイタリア: 旅・芸術・精神分析

読売文学賞

フロイトのイタリア: 旅・芸術・精神分析

岡田温司

フロイトのイタリア旅行と芸術体験を手がかりに、精神分析と美術史を結び直す評論。旅、古代、視覚経験が、近代的な心の読み方と交差する。

フロイトイタリア精神分析美術

作品情報

フロイトのイタリア旅行と芸術体験を手がかりに、精神分析と美術史を結び直す評論。

フロイトのイタリア旅行と芸術体験を手がかりに、精神分析と美術史を結び直す評論。旅、古代、視覚経験が、近代的な心の読み方と交差する。

書籍情報

出版社
平凡社
発売日
2008-07-01
ページ数
316ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784582702798
ISBN-10
4582702791
価格
4180 JPY
カテゴリ
本/人文・思想/心理学/心理学入門

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レビュー

  • 「イタリアへの旅」という着眼がなんといってもすばらしい

    フロイトは、イタリアへの旅の中で、数多くの彫刻や絵画などの美術品を熱心に鑑賞して回った。本書の前半ではその足跡が、豊富な写真と共に紹介されている。これらの美術作品が、フロイトに大きな感銘を与え、その著作や理論に影響したであろうというのは確かに説得力がある。 特に、「日常生活の精神病理学」の冒頭で紹介されてている、フロイト自身が度忘れした「シニョレッリ」という画家についての考察がおもしろい。シニョレッリの描いた絵画と、フロイトの提示した度忘れのメカニズムの図式との類似性、さらには心的装置の図式との類似性への指摘には、はっとさせられた。 もちろん、これらの絵画がフロイトに影響を与えたといっても、それによってフロイト理論が生み出されたわけではない。フロイトの心の中にすでに心的装置の図式があったがゆえに、それに類似した美術品に強く心を惹かれたというのが本当のところであろう。ただ、心の中に漠然とあるイメージを理論に構築し著作として結実させるのに、これらの美術鑑賞は役立ったのではないか。 いずれにしても、読者としてはフロイトが熱中した美術品を見て、その背景を知ることが、彼のテキストをより視覚的で立体的に理解するのに役に立ったと思う。

  • イタリアへの興味

    本当に、フロイトさんはイタリア大好きだったみたいで、この本には訪れたときのエピソードが詳しく書いてあって面白かったです。 そこでは、大切なコレクションであるレアな骨董品を掘り出したり(ときに姑息な手段を使ってまでも。。。)、 美術館めぐりをしたりと、生涯イタリアへの興味が尽きなかった様子。 そこから色々な人に手紙やハガキを書いたりされていたので、 行った所から食べたものなどについてまで、詳細な記録が残っています(それをもとにした本です)。 モーセの像との出会いは、『モーセと一神教』を書くきっかけになったようで、 すごく大きな出会いだったんじゃないかな、と思いますし、 もしかしたら、それに「出会う」ために何度を足を運んでいらしたのかも、とも思いました。

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