作品情報
おしまいの地に立つような心細さを、笑いと痛みで書き留める。
太田出版から刊行され、のちに文庫化もされた講談社エッセイ賞受賞作。個人的な体験を、閉塞感と可笑しみの両方を含んだ文章に変えている。
レビュー要約
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受賞作としての着想や題材の明確さが評価されている。流通情報が限られる作品では、選評や書誌情報を中心に確認できる。
書籍情報
- 出版社
- 太田出版
- 発売日
- 2018-01-25
- ページ数
- 248ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 13.5 x 1.8 x 18 cm
- ISBN-13
- 9784778316129
- ISBN-10
- 4778316126
- 価格
- 1320 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/エッセー・随筆
スーパーの鮮魚コーナーを物色していた父が、 一匹八十円と書かれた蟹を見て「虫より安いじゃねえか」と呟いた。 『夫のちんぽが入らない』から1年。 “ちょっと変わった"人生のかけらを集めた自伝的エッセイがついに書籍化! 著者の実話を描いた私小説『夫のちんぽが入らない』。その衝撃の関係性が口コミで瞬く間に広まり、2017年1月の発売からいままでで13万部(2017年12月現在)に到達し、異色のデビューとなった。主婦こだまの満を持してのデビュー2作目は、『Quick Japan』誌上で掲載した読み切りと連載「Orphans」をもとに改稿した短編集。家族や職場、これまで経験してきた著者の半生を描く。 何もない“おしまいの地"に生まれた実家は空き巣に何度も入られ、訪問販売の餌食だったこと。中学の卒業文集で「早死しそうな人」「秘密の多そうな人」ランキングで1位を獲得したこと。引越し業者でさえ「これは最強っすね」と袖口で鼻を押さえながら言ってくる「臭すぎる新居」での夫との生活。 生まれ持った気質なのか、見事なまでに災難に巻き込まれる“おしまいの地"での出来事。 ◆目次 父、はじめてのおつかい 雷おばさんの晩年 ふたりのおばさん 私の守り神 ここは、おしまいの地 金髪の豚 川本、またおまえか モンシロチョウを棄てた街で 春の便り 先生のうわさ 巻き込まれの系譜 穂先メンマの墓の下で 偽者 傘 言えない すべてを知ったあとでも いちご味の遺品 春の便り、その後 首に宿る命 父のシャンプーをぶっかけて走る あとがき
こだま 主婦。2017年1月、実話を元にした私小説『夫のちんぽが入らない』でデビュー。累計発行部数は13万部(2017年12月現在)。『ブクログ大賞2017』エッセイ・ノンフィクション部門ノミネート、『Yahoo!検索大賞2017』小説部門賞を受賞。2018年、映像作品とマンガで展開予定。現在、『Quick Japan』、『週刊SPA!』で連載中。
レビュー
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病室で読んで、最高。
こだまさんの優しさと、ツラいことも笑いにできてしまうところ、大好きです。 病と向き合う中年の私に、大きな力をくれました!
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何事にも前向きな言葉で綴る、あたたかく、軽やかなエッセイ
高校生の頃、愛読した『ちびまる子ちゃん』の作家さくらももこさんのような、惹き込まれるエッセイでした。
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一話一話が味わい深い
エッセイの一話一話が味わい深くて、コロナ禍の自粛生活にはピッタリだと思います。
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転落人生に彩りを
『夫のちんぽが入らない』から、またも人生は過酷であると描かれた作品。笑ってはいけないと感じつつ、こだまさんの文章は笑ってしまいます。面白いんです。転落した事をありのまま書かれるけれど、悲壮感に満ちていない。それどころかコメディーにさえ思えてくる文章。ぜひ。
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タイトルに魅かれて
当初は新聞の記事から検索へ。「ここは、おしまいの地」という タイトルに魅かれました。レビューの評価はほぼ☆5個。 まずは中古本へ。本体は新刊より安くても最近送料が上がって プラスすると新刊のほうが即届くし通院日の長~い待ち時間中に 読む予定でもありめずらしくも新刊へ。 一応読んだものの面白さが年代によるのか今一わからない。 たいへんさといっても生きていれば大なり小なり誰もが背負って いるような気もしてくるし。ただ感心したのはマイナスをプラスに 変えるそのエネルギー。も意識したわけではないだろう自然体のような 独特なる笑いを添えて。現実に友だちいなくてもネット上にはいる。 入院すればお見舞いに来てもくれるし雑誌も出せる。それもわかります。 気持ち的にはついてはいけるんだけれど。 20篇のなかですごいと感心したのは「春の便り」。転勤先の家賃の かからない家。くさいなんてハンパなもんじゃあない家。そこに 一年オットと住んだのだ。「~~水の流れるトイレ、虫の這わない寝床、 近所にコンビニのある暮らし、悪臭の漂わない家。そんな今までの 「普通」が、どんなに恵まれ、絶妙なバランスの上に成り立っていたのか 思い知るために、この暮らしを続けよう。~~」 こだまさん自身、ハンパなにんげんではないことはよくわかりました。 「ここは、おしまいの地」ひょっとして北海道の何処かかなぁ。
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こだまさんは唯一無二
こだまさんの文章表現、最高です。どんどんハマります。
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過去を受け止めて生きていく、強く優しい著者の心があらわれています
著者のブログの愛読者でした。 前作、『夫のちんぽが入らない』が発売されたときには、著者の才能にスポットライトが当たったような気持ちになり、一読者としてとても嬉しい気持ちになりました。 今作では、著者のブログの真髄ともいえる、地元、家族、ともに時を過ごした病室で出逢った人々のことが綴られています。 読み進めていくと、著者が生きてきた環境は、なかなかに大変なものだったことがわかります。 地元である山奥の集落に住む幼い少女を取り囲む、鬱屈とした空気感が伝わってくるようでした。 さらに、大人になって病を発症してしまった著者は、入退院を繰り返すことになり、叶えた夢も訳あって諦めざるを得なくなってしまいました。 これだけ列挙してしまうと、不幸な身の上話が書かれている本と勘違いしてしまう人もいるかもしれません。 しかし、私が著者のファンである理由は、こうした事柄が大変達者に、諧謔的に書かれているという点なのです。 エッセイを読んでいるのに、途中から脳内でギャグ漫画のような映像が浮かび上がるほど心理描写が巧みであり、癖になります。 言葉選びの一つ一つがシュールで、シンプルで読みやすい文体なのに、情緒があります。 また、著者の持つ視点と、それを受け止め、しっかりと抱えて生きてきた強さと優しさを私は素晴らしいと思うし、尊敬しています。 辛いことも、過ぎ去った後には、恨んだり、憎んだりすることなく笑いへと昇華することができる。 そのことを、著者の文章から教えてもらいました。 苦しいこと、辛いこと、人生で起こってしまう避けようのない不幸な出来事。 誰にでも必ず、そういったものにぶつかってしまう時があるからこそ、多くの人に読んでもらいたいと思います。 私はこだまさんの文章が大好きなので、これからの活躍も心から応援しております。
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うーん?
個人的に…うーんかなぁ。
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- 講談社エッセイ賞 第34回(2018年) ・受賞