Sのための覚え書き かごめ荘連続殺人事件 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
青森の因習が残る山村で、窃視症を抱える“のぞき見探偵”が、雪に閉ざされたかごめ荘の連続殺人事件に挑む。
作品情報
のぞかずにはいられない探偵が、閉ざされた山村へ。
第10回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉作。青森の山村に伝わる因習と閉ざされた雪の宿を背景に、他人の秘密をのぞかずにはいられない探偵が事件を追う。
レビュー要約
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因習ホラーと本格ミステリーがうまく噛み合っており、強い支持を集めている。
書籍情報
- 出版社
- 宝島社
- 発売日
- 2012-08-04
- ページ数
- 408ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.8 x 1.7 x 15.2 cm
- ISBN-13
- 9784800200747
- ISBN-10
- 4800200741
- 価格
- 725 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
本邦初! のぞき見探偵誕生! おぞましき因習が残るひなびた山村の、雪に閉ざされた“かごめ荘"で起こる連続殺人。不可解な死体の謎を解くのは、他人の秘密をのぞかずにはいられない窃視症患者……? 第10回『このミステリーがすごい! 』大賞最終候補作に、徹底的に手を入れて生まれ変わった、編集部推薦の「隠し玉」です。
矢樹 純 (やぎ じゅん) プロフィール 1976年、青森県生まれ。弘前大学卒業。第10回『このミステリーがすごい! 』大賞隠し玉として、デビュー。総合スーパー勤務、出版社での校正アルバイトを経て、漫画原作者として活動。実の妹である加藤缶とコンビを組み、加藤山羊のユニット名で活動している。単行本に『イノセントブローカー』『女囚霊 塀の中の殺戮ゲーム』(ともに小学館)があり、「ビッグコミックオリジナル増刊」にて「あいの結婚相談所」を連載中。
レビュー
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2度読み必至!!
大学准教授の矢樹純(作者と同名ですね)は、DVを受けて駆け込み寺へ行きたいという友人三崎忍を送っていくため、郷里へ向かう。その新幹線の中でロバ顔の妙に馴れ馴れしい男桜木静流と出会うが、彼もその寺へ行くというので同道する事に。 純の郷里P集落に残る陰惨な風習と、それに絡む家族間の問題がドロドロとしたバックグラウンドを作る中、驚天動地の展開に開いた口が塞がらない! 更にこんな探偵見た事ない!! 読了後2度読み必至です。
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魅力的な探偵役
覗き見探偵という意外な設定と徐々に明らかになる主人公の生い立ち 田舎の村の陰惨な因習など前半から中盤はわくわくする 後半は少し駆け足展開で登場人物も増え物足りない印象だったが 最後まで予想を裏切ってくれて嬉しかった 同じ探偵で続編も出ているのでそちらも読みたい
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予想できない展開にのめり込み、通学電車の中で2回読破
まず、純(主人公)と忍の関係に驚き。 それが分かった段階で再度読み直してみると、 なるほどと思える2人のやり取りになっている。 探偵役の桜木は全編通して、怪しいがユーモラスな部分があって、 親しみがわくキャラクターだと思った。 桜木のセリフに対する、主人公のツッコミ的な感想も面白い。 P村の「おぞましき因習」は前半での恐怖心を煽るには十分。 これからどんなことが起こるのかゾクゾクと期待させられた。 また、それがきっかけで起きた主人公の事件の描写も怖い。 中盤〜後半にかけて、事件が次々と起こりそれを桜木と主人公 で解決して行くが、読みながら色々と推理していたことが 全て見事に覆され、そのたびに"なるほど"と関心させられた。 特に後半は、ラッシュのように色々な出来事の謎が明かされ、 予想もしていなかった意外な展開にやられたと思った。 1度目はストーリーを楽しみ、2度目は全て分かった上で読み直し、 "この時のこの言葉はそういう意味だったのか"という感じの 絶妙なセリフの言い回し等、新たな発見をした感覚で楽しめました。
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個人的な感想(ネタバレ……少し?)
本邦初(?)「覗き見探偵」という帯の文句に 惹かれて購入。 読むのには根気がいる作品だな、と思った。 ある地域にあるおぞましい因習(?)が、 すごく丁寧に書かれていて、それが前提で 物語が進むため、その因習をしっかりと把握 できないと、この物語の面白さはちゃんと理解 できないのではないか、と不安になった。 とくに冒頭から3分の1くらいまでは、 かなり努力して読んだ。一時期は、もう諦めようと 思ったりもした。 だけど、帯にあった「覗き見探偵」(本当は探偵 ではなく、「覗き見」をせずにはいられない、 「窃視症の精神異常者(?)」)が、 動き出し、活躍するところになって、 いろいろと物語が二転三転する。 まず、主要キャラの「純(一応主人公?)」と 同僚の「忍」の本当の関係が明らかになったとき、 「え?」と思わずそれまでのページを読み返して しまった。確かに、そういう関係も成り立つのか、 と感心させられた。 あとはもう、ひたすら転、転、転の事件。 これはサスペンス・ホラーミステリーが好きな人なら、 たまらないのかもなぁ、と思いながら、 ライトミステリ、青春小説、ピュアラブ、ラノベ が好きな私は、ページをめくった。 まさか、主人公と、作者が同じ○○だったとは……!! これは賛否が分かれるかもしれないが、 私は唯一爆笑した。こういうのは初めて見た。 さがせば、他にもあるのかも知れないけど…… 因習や状況、人物を整理して、頭で図解できる くらいの人なら、この作品の面白さを、 十全に味わえたのではないか、と思う。 私はそこまでの図解思考ができる才媛ではないので、 いくつもの逆転劇を味わえた作品だった、 という感想に止めたい。
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個人的には3.5かな。
結構引き込まれてしまいました。 語り手が○○で、探偵役が他人の秘密をのぞかずにはいられない窃視症患者って…。 おぞましき因習が残るひなびた山村の設定がもっと現実味を帯びていればと思いました。 そのあたりが、惜しいかな。 トリックと動機に関してはもう少し…かな。 ただ、2012隠し玉の中では好きな作品です。 もしかすると続きもあるかも? 星は個人的には3.5です。
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一方的で置いてきぼり,『のぞき見探偵』も名前負け
一人称視点で進む物語は,はじめこそ語り部の頼りなさげな様子に,妙な親近感すら抱くものの, たびたび挟まれる,「自分は人とはズレている」的なアピールが,少しずつ煩わしさとなっていき, 物腰の弱さを表現したであろう語りも,続けば続くほど冗長で,ウジウジして気分がよくありません. 三十代後半の設定ながら,下の名前を『君付け』で呼ばれ,それが著者と同じ名前というのもあまり…. 話の動き出しもかなり遅く,全体の三分の一を使って移動,説明というのはさすがに退屈してしまい, その間にバラ撒かれた前フリの数々も,それまでの長さもあり,さすがに狙いすぎに感じてしまいます. 窃視症(のぞき見癖)の探偵にしても,盗聴器やカメラは登場すれど,その場面が描かれることはなく, 「覗いていたらこんなことが」とすでに『事後』で,あとはそれを基に話すだけと,完全に名前負けです. また,ミステリというよりサスペンスに近く,事件の謎や真相も言葉はよくないのですがほとんどが後付け. 「実はあの人は」「実はあのとき」ばかりで,しかもそれらの大半は,作中から見つけ出すことは不可能です. あれこれ詰め込み,一方的に盛り上がり,一方的に収束.こちらは置いていかれ,ただ疲れるばかりでした.
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いまいちでした
ユニークなのは「覗き見探偵」という設定だけですね。 なんたってこの探偵、法律を破る破る、警察手帳を偽造して聞き込みをするとかあり得ない探偵でした。 それ以外には特に見るべきものは無く、主人公が○○であるという設定なんかはミステリでは飽きるほどあって、もう禁じ手にしてもいいほどです。 ストーリーもトリックも見るべきものは無く読むのが苦痛でした。