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地図男 (MF文庫 ダ・ヴィンチ し 5-1)

ダ・ヴィンチ文学賞

地図男 (MF文庫 ダ・ヴィンチ し 5-1)

真藤順丈

大判の地図帳に土地ごとの物語を書き込む男をめぐる、真藤順丈のデビュー長編。地図、移動、語りが重なり、現実の場所が物語の迷宮へ変わる。

地図物語論都市デビュー作

作品情報

地図を抱えた男が、土地に眠る物語を歩きながら紡ぎ出す。

第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作。初刊後に加筆修正され、文庫でも再刊された。地図に書き込まれた無数の物語が、語ることそのものの力を浮かび上がらせる。

レビュー要約

  • 奇抜な発想と語りの勢いが印象的だと評価されている。実験性の強さに戸惑う読者もいるが、デビュー作らしい熱量が魅力とされる。

書籍情報

出版社
メディアファクトリー
発売日
2011-02-25
ページ数
149ページ
言語
日本語
サイズ
10.6 x 0.9 x 14.8 cm
ISBN-13
9784840138260
ISBN-10
4840138265
価格
29 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

仕事中の〈俺〉は、ある日、大判の関東地域地図帖を小脇に抱えた奇妙な漂浪者に遭遇する。地図帖にはびっしりと、男の紡ぎだした土地ごとの物語が書き込まれていた。千葉県北部を旅する天才幼児の物語。東京二十三区の区章をめぐる蠢動と闘い、奥多摩で悲しい運命に翻弄される少年少女――物語に没入した〈俺〉は、次第にそこに秘められた謎の真相に迫っていく。あの話題作が待望の文庫で登場。文庫版特別付録として「読む前に読めば迷わず歩ける『地図男』の地図帖」も収録。

1977年、東京都生まれ。2008年、『地図男』で第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞してデビュー。続いて、『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞大賞受賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞受賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞受賞。2008年、主要新人文学賞4賞を獲得。

レビュー

  • 状態

    たいへんよかった。

  • 比較できる作家は高村薫のみ

    同じ芥川賞でもこれほどのレベルのものはないと感じた。

  • ダヴィンチ文学賞受賞作

    ロールプレイングゲームを紙面で疑似体験しているよう。地図男というキャラクターや彼の語る多彩な物語は魅力的で、非常に力強く個性的な作品ですが、後半の展開はその軽快さ・醍醐味が損なわれ、感傷的な表現が陳腐に思えてしまいました。

  • これ一本きりなら傑作

    地図と風景と物語がリンクする奇妙な男の物語。 ストーリーではなく、語り口を楽しむ作品です。 何かを汲み取ろうとしても、不可解さが残るだけです。 読んでいるときには疑問とか、分析とかは浮かんでこない。 ただ、ただ、作者の語りに耳を傾けるというかんじ。 主人公が地図男の作品を紡ぐのをそばで驚嘆するのを追体験すればいい。 その感覚を味わう作品です。 あえて、似た作風を上げれば夢野久作でしょうか。 私にはドグラ・マグラにレビューをつける勇気はまだ無い。 でも、読後感は似ている。 優れた作品だと思う。ただ、続編を出すと一気に色あせるだろう。

  • 好みが出るかも

    墓頭がすごくて、立ち読みもせずに購入しましたが、私には良さが解りませんでした。

  • 表紙は大いに気に入ってます

    題字が そのままサクヒンそのものを 体現しているカバーデザインに惹かれ 購入。 で、出だしは生まれながらの絶対音感 によって導かれた “三歳児”の逃避行。 滑り出しはとてもよく、ココチよく 読書の快感を享受してたが、 後半、本題と思しき 長めのオハナシにはいり タネ明かしがはじまると失速。 なんか超絶技巧による一人芝居が クライマックスで高校演劇レベルにド~ンと 落っこちるみたいな・・・。

  • ぐいぐいひっぱられる

    ラジオで書評を聞いて購入。 書評者いわく「著者の真藤さんは、30歳そこそこ。 いままで、数々の文学賞に落とされてきた。 しかし去年から、 ダヴィンチ文学賞、日本ホラー小説大賞、電撃小説大賞(銀賞)、 と、異なった作風の文学賞をたてつづけに受賞した」とのこと 地図男は、 連作短編集のような内容だが、 その話の展開にぐいぐい引っ張られ、 一気に読み終えた。 関東の地理に明るいと、面白さが倍増するとおもう。 なぜか、荒削りな読後感があった。

  • ジジイ!

    地図帳に書き込まれた土地ごとの物語という発想、 その物語それぞれの魅力。 登場する多彩なキャラクターで私はあえて擬宝珠ジジイを取り上げる。 バトルを圧倒的な強さで勝ち進み、区章を刻むジジイ。 その前に現れるチャラい小娘。 「あはっ」と思わず笑ってしまう顛末にヤラれてしまった。 レビューにあたり冷静に読み返すと、このジジイのエピソードに代表されるような サービス精神というか読者を楽しませるプレゼントが各所に散りばめられていたことに気づく。 ジジイのエピソードは簡潔であるからこそストレートに感情に訴える。 著者の新作『RANK』に出てくる佐伯というキャラクターの一筋縄でない人物像に魅かれ、 次に本書を読んだわけだが、登場する人物が(描写に割くボリュームによらず)非常にツボに嵌まる。 面白かった。

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