日本の文学賞

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芭蕉の風景 下

読売文学賞

芭蕉の風景 下

平松洋子

芭蕉の「おくのほそ道」から終焉までをたどり、上巻から続く探訪を完結させる下巻。

芭蕉俳句紀行文学終焉

作品情報

上巻で始まった芭蕉行脚を、終焉の地までたどり切る。

ウェッジの下巻。おくのほそ道から晩年まで、芭蕉の旅と句を追い、上巻から続く探訪を完結させる。

書籍情報

出版社
ウェッジ
発売日
2021-10-19
ページ数
440ページ
言語
日本語
サイズ
15.6 x 2.8 x 21.7 cm
ISBN-13
9784863102439
ISBN-10
4863102437
価格
3300 JPY
カテゴリ
本/文学・評論/古典/日本の古典/古代・中世文学/古典文学研究

第73回 読売文学賞 随筆・紀行賞 受賞! ! 「NHK俳句」でもおなじみ俳人小澤實、20年をかけて生み出した畢生の「芭蕉論」ついに刊行。清新なる芭蕉像がここに。 21世紀の日本に芭蕉を訪ね歩いた、200余編のルポルタージュ。 芭蕉の風景 下巻 21世紀の日本に芭蕉を訪ね歩いた20年、ここに完結。 いよいよ円熟する芭蕉の俳諧、旅もクライマックスの「おくのほそ道」から終焉の地、大阪へ。2000年から約20年にわたり、狂おしいほどの熱情で芭蕉の旅を追いかけた俳人・小澤實のライフワーク。句集未収録の約240句を収録。 2000年から2018年にかけて、旅雑誌「ひととき」などで連載された「芭蕉の風景」。毎月、松尾芭蕉が句を詠んだ地を実際に訪れ、あるときは当時と変わらぬ大自然の中、またあるときは面影もまったくない雑踏の中、俳人と旅と俳句の関係を深くつきつめて考え続けた連載は人気を博し、200回を超えて続きました。 俳人・小澤實の約20年間、そして芭蕉にとっては、20代前半から晩年までの約30年間。2人の俳人は300年の時を隔てて、日本中を旅し、句を詠み続けました。この本はその記憶の「交歓」であり、現地を見た、感じたからこそわかる、まったくあたらしい芭蕉像を造り上げた意欲作です。

昭和31年、長野市生まれ。昭和59年、成城大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。15年間の「鷹」編集長を経て、平成12年4月、俳句雑誌「澤」を創刊、主宰。平成10年、第二句集『立像』で第21回俳人協会新人賞受賞。平成18年、第三句集『瞬間』によって、第57回読売文学賞詩歌俳句賞受賞。平成20年、『俳句のはじまる場所』(3冊ともに角川書店刊)で第22回俳人協会評論賞受賞。近刊に『名句の所以』(毎日新聞出版)がある。俳人協会常務理事、讀賣新聞・東京新聞などの俳壇選者、角川俳句賞選考委員などを務める。

レビュー

  • 俳句、芭蕉、江戸時代に興味を持つ人は必携の書

    読売新聞や俳句甲子園の選者として知られる俳人、小澤實氏が、 芭蕉の足跡を訪ねて書き上げた集大成の書。 俳句や江戸時代に興味がある人には、超お薦めです。 俳句の解説だけでなく、現場で感じたこと、 季語、芭蕉の交友、忍者説やBLまで幅広く考察。 ひとりの人間として芭蕉の姿が見えてきます。 冒頭に芭蕉の句、最後に小澤氏の句があり、 紀行、研究書としてはもちろん、現代俳句も楽しめます。 レビューを下巻に書いたのは、特にお薦めだから。 巻末付録が、ものすごい力作で、便利です。 芭蕉の足跡を示す地図、 掲出句季語別索引、引用句、引用歌・漢詩索引、 人名、地名、文献索引とありがたすぎます! 江戸時代が好きなので、この下巻には感謝です。 一言、お礼が言いたくて初レビューしました。

  • 芭蕉の見た景色を見てみたくなる

    「おくのほそ道」の旅から晩年まで、句が生まれた現場に筆者が実際に赴き、芭蕉の見た風景を現代の目で見つめ考察。句だけを見ていてはわからない「リアル芭蕉」が浮かび上がる。 一句ごとに読みきりの構成なので、気になる句を深く鑑賞したい人にもぴったり。 芭蕉の人生に伴走するような紀行文に引き込まれ、自分もその地に行ってみたくなった。 俳句をする人にもしない人にも勧めたい、ありそうでなかった芭蕉本。

  • 俳人としての感性

    著者は俳人であり、句の解釈にはなるほどと素直に共感できます。ただ、研究者のごとき原典の読込みが足りず、誤りや疑問点も見受けられます。雑誌に掲載されたもののまとめで、一項目ずつ読みやすい構成です。

  • 読者もまた”芭蕉の風景”を旅する

    読売文学賞 随筆・紀行賞受賞。上巻は312ページ、下巻は本文が370ページ、地図が7ページに索引だけで58ページもある。本の判型もA5判と大きく、とにかく存在感は圧倒的。しかし、真っ白で清浄な雰囲気のカバーデザイン、浅生ハルミンさんのイラストが、芭蕉を身近に引き寄せてくれるような感じで、自然と読み進んでいった。 著者は約20年かけて、芭蕉の旅を辿り、その場所に立ってみる。じっさい往時の風景をイメージすることは難しいかもしれないが、著者はできる限り現代の風景のなかに芭蕉の意識の足あとのようなものを見ようとし、現在の人びとと交流して、芭蕉への思いを深める。読みながら、読者の自分もまた”芭蕉の風景”を旅しているのだと感じた。

  • これ新品ですか

    帯がなく、表紙にシミが付いていた。

  • 本書をガイドに『奥の細道』の旅を追体験する

    下巻は『奥の細道』の風景から始まる。 芭蕉の原文はさすがに俳人だけにとてもリズム感のある文章で読みやすいが、簡潔に彫琢された紀行文であるため歌枕や地名、人名などは注釈に頼らざるをえない。 本書は著者が『奥の細道』の旅路に沿って芭蕉の立ち寄り先を訪れ、芭蕉の足跡の現在の様子を紹介するが、芭蕉の原文の解説や立ち寄り先の門人の人物像も触れていて、『奥の細道』のガイド本としてとても役に立つ。私は本書を参照しつつ『奥の細道』の原文を読んだが、原文の味わいと言外の余韻が一段と深まったと感じる。 本書を読むと、『奥の細道』で芭蕉が立ち寄った先の多くは句碑や記念館があり、観光名所となっているようだ。改めて芭蕉と『奥の細道』の影響の大きさを理解できた。 実は私自身も、山形の蔵王温泉に宿泊した帰りに山寺・立石寺を訪問したことがある。もちろん芭蕉の「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」の名句に導かれたのだが、巨岩を廻る道を通り長い石段を登って仏閣を参拝すると、確かに芭蕉の書いた「佳景寂寞として心澄みゆくのみおぼゆ」という感興を共有できたように思ったものだ。

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