日本の文学賞

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稲見 一良

いなみ いつら

Inami Itsura

プロフィール

性別
男性
生誕
1931-01-01 (大阪府大阪市)
死没
1994-02-24 63歳
国籍
日本
言語
日本語

経歴

職業
小説家, 放送作家, プロデューサー
活動期間
1968年〜1994年

受賞歴

双葉推理賞
1968
対象作品: 凍土のなかから
主催: 『推理ストーリー』(双葉社)
結果: 佳作第1席(第3回)
山本周五郎賞
1991
対象作品: ダック・コール
主催: 山本周五郎賞選考委員会
結果: 受賞
日本冒険小説協会大賞(最優秀短編賞)
1991
対象作品: ダック・コール
部門: 短編
主催: 日本冒険小説協会
結果: 最優秀短編賞(受賞)
日本冒険小説協会大賞(最優秀短編賞)
1993
対象作品: セント・メリーのリボン
部門: 短編
主催: 日本冒険小説協会
結果: 最優秀短編賞(受賞)
内藤陳特別賞
1993
対象作品: その全ての愛しき名作
主催: 日本冒険小説協会大賞選考委員会
結果: 特別賞贈呈

受賞・候補エディション

双葉推理賞 1回登壇
  1. 第3回(1968年) 佳作(第一席)
    受賞作: 凍土のなかから

    凍てついた土地の感覚を背景に、事件の奥にある人間の執念を描く推理短編。冷えた風景と心理の硬さが結びつく。

    凍土のなかからは、稲見一良の表現を推理短編として伝える作品。

    推理短編寒冷地
山本周五郎賞 1回登壇
  1. 『ダック・コール』は、野鳥に魅せられた男たちの夢と幻想を描く稲見一良の連作集である。狩猟、自然、孤独、男たちの誇りが、乾いた抒情とともに結びつく。

    野鳥を追う男たちの夢と傷を、静かな幻想性で描いた連作集。

    286ページ
    連作短編集野鳥狩猟自然孤独

作品

代表作

ダブルオー・バック

1989年 ハードボイルド・推理小説

1989年刊の書き下ろし長編。猟や銃器に関する細やかな描写と、ニヒリズム的な主人公像を特徴とするハードボイルド作品。

猟銃孤独暴力生と死

ダック・コール

1991年 短編小説集・ハードボイルド

1991年刊の短編集。猟や病、少年の視点を取り入れた短編を収め、山本周五郎賞などを受賞した代表作の一つ。

猟銃少年視点ニヒリズム

セント・メリーのリボン

1993年 短編小説集

1993年刊の短編集。『花見川の要塞』や『焚火』『終着駅』などを収録し、日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞を受賞した。

郷愁少年期

花見川のハック

1994年 短編集

1994年刊。猟や地方の景色、登場人物の孤独を描く短編を中心に収録した作品集。

地方性孤独少年

猟犬探偵

1994年 探偵小説・短編集

猟犬や猟を題材にした短編を集めた作品。作者の趣味であった猟銃知識が色濃く出た短編群を収録する。

猟犬猟銃推理復讐

全著作

  • 凍土のなかから
  • 街角のあなた
  • 理解なんかされたくない
  • ちょっとさびしく,ちょっとうれしく
  • ガン・ロッカーのある書斎
  • ダブルオー・バック
  • ソー・ザップ!
  • パッセンジャー
  • 望遠
  • 密猟志願
  • ホイッパー・ウィル
  • 波の枕
  • デコイとブンタ
  • ダック・コール
  • 神さまがくれた二つの夜
  • 寝椅子の上で
  • 男は旗(プレス・ギャングの巻)
  • 犬は土を踏んで歩く
  • 利腕に鞭とペン
  • 花見川の要塞
  • アメリカ映画で育った
  • セント・メリーのリボン
  • 焚火
  • 終着駅
  • 麦畑のミッション
  • 春小袖
  • 花の下にて
  • オクラホマ・キッド
  • トカチン、カラチン
  • 花見川のハック
  • ギターと猟犬
  • シュー・シャイン
  • サイド・キック
  • 悪役と鳩
  • マリヤ
  • 昿野
  • 不良の旅立ち
  • 栄光何するものぞ
  • 男結び
  • 石の鳥獣
  • 十円玉
  • 白熱
  • 森の生活
  • 孤愁
  • 帖の紐:稲見一良エッセイ集
  • 僕の教科書は『葉隠』の潔さと弱さを知るヘミングウェイ

作品の翻訳

  • ダック・コール — 中国大陸(簡体字)翻訳:鸭哨(刊行予定)
  • セント・メリーのリボン — 中国大陸(簡体字)翻訳:圣玛丽的蝴蝶结(刊行予定)

作風・主題

文体
ハードボイルド簡潔で乾いた文体ニヒリズム的視点少年の目線を取り入れる手法
頻出モチーフ
猟銃・猟癌や病の描写孤独と疎外少年期の視点

健康

  • 肝臓癌
    1985-1994
    1985年に肝臓癌の手術を受けるが全摘ができないと判明。その後の闘病生活が作家活動に影響し、以降小説執筆に本腰を入れ、作品にも病を抱えた登場人物が繰り返し登場するようになった。

評価・遺産

稲見一良は猟銃に関する知識を生かしたハードボイルドな推理短編・中編を多く残し、1991年の『ダック・コール』で山本周五郎賞をはじめ複数の賞を受賞した。短い活動期間ながら個性的な文体と題材で評価され、死後も短編集やエッセイ集が刊行された。

関連学会

  • 日本冒険小説協会

資料所蔵先

  • 国立国会図書館(稲見一良の著作目録)
  • フランス国立図書館(BnF)データ
  • VIAF / WorldCat / ISNI 等の典拠記録

豆知識

  • 猟銃が趣味で、作品に猟や銃器の描写が多い。
  • 1968年に新人賞入選後は多忙のため作家活動を本格化させなかったが、1985年の病を契機に執筆に専念した。
  • 1991年『ダック・コール』で山本周五郎賞などを受賞した。
  • 1994年、63歳で肝臓癌のため死去。