日本の文学賞

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ビーケーワン怪談大賞 びーけーわんかいだんたいしょう

第5回(2007年)

怪談

受賞者

16名
死霊の盆踊り

盆踊りのにぎわいと死者の気配を重ねる怪談短編。祭りの輪の楽しさが、いつの間にか生者と死者の境を曖昧にする。

盆踊りのにぎわいと死者の気配を重ねる怪談短編。

怪談盆踊り死者
クジラマク 優秀賞
赤き丸

赤い円形のイメージを核に、視覚的な違和感を恐怖へ育てる怪談短編。説明しきれない形が、読む者の記憶に残る。

赤い円形のイメージを核に、視覚的な違和感を恐怖へ育てる怪談短編。

怪談視覚
有井聡 優秀賞
磯牡蠣

海辺の食材を入口に、潮の匂いと死の気配を重ねる怪談短編。身近な味覚が、不意に生々しい恐怖へ変わる。

海辺の食材を入口に、潮の匂いと死の気配を重ねる怪談短編。

怪談
我妻俊樹 佳作

訪れる者と迎える者の境目を不穏に揺らす怪談短編。何気ない来訪が、家や身体の内側へ入り込む恐怖に変わっていく。

訪れる者と迎える者の境目を不穏に揺らす怪談短編。

怪談来訪者境界
古井戸

古い井戸をのぞき込む行為から、過去と水底の記憶が立ち上がる怪談短編。閉ざされた深さが、忘れたはずのものを呼び戻す。

古い井戸をのぞき込む行為から、過去と水底の記憶が立ち上がる怪談短編。

怪談井戸記憶
アキバ

都市の雑踏と趣味の街のイメージを背景に、現代的な場所へ怪異を持ち込む短編。明るい消費空間の裏側に、孤独と違和感が見える。

都市の雑踏と趣味の街のイメージを背景に、現代的な場所へ怪異を持ち込む短編。

怪談都市秋葉原
赤地蔵

赤い地蔵の像をめぐり、信仰と恐れが混じり合う怪談短編。道端の小さな存在が、土地に染みついた記憶を呼び起こす。

赤い地蔵の像をめぐり、信仰と恐れが混じり合う怪談短編。

怪談地蔵信仰
君島慧是 佳作
デウス・エクス・リブリス

本そのものが救済や介入の装置となるような発想で、読書と怪異を結びつける短編。知識への憧れと、物語に飲み込まれる怖さが同居する。

本そのものが救済や介入の装置となるような発想で、読書と怪異を結びつける短編。

怪談メタフィクション
飛雄 佳作
よそゆき

普段とは違う装いが、日常から異界へ踏み出す合図になる怪談短編。外向きの顔と内側の恐れのずれが、じわりと怖さを生む。

普段とは違う装いが、日常から異界へ踏み出す合図になる怪談短編。

怪談装い日常のずれ
松音戸子 佳作
アイス墓地

冷たさと墓地という二つの感覚を重ね、保存された死の気配を描く怪談短編。凍った静けさが、時間の止まった場所を思わせる。

冷たさと墓地という二つの感覚を重ね、保存された死の気配を描く怪談短編。

怪談墓地冷気
松本楽志 佳作

厄災を避けようとする意識そのものが、かえって不安を呼び込む怪談短編。因果の見えない連鎖が、日常を少しずつ締めつける。

厄災を避けようとする意識そのものが、かえって不安を呼び込む怪談短編。

怪談因果
幽星 佳作
影を求めて

影を失ったような人物の不安を軸に、見えないものを追う恐怖を描く怪談短編。存在の輪郭が薄れる感覚が、静かな不気味さを生む。

影を失ったような人物の不安を軸に、見えないものを追う恐怖を描く怪談短編。

怪談不安
江崎来人 佳作
お花さん

親しげな呼び名を持つ存在が、日常のすぐ近くで異様さを帯びていく怪談短編。やさしい響きと怖さの落差が印象を残す。

親しげな呼び名を持つ存在が、日常のすぐ近くで異様さを帯びていく怪談短編。

怪談名前日常
武田若千 愉しませてもらいました賞(加門七海選)

ただ「女」と呼ばれる存在の匿名性を怖さへ変える短編。個人の輪郭が消えることで、見る側の欲望や不安もあらわになる。

ただ「女」と呼ばれる存在の匿名性を怖さへ変える短編。

怪談匿名性視線
日野光里 愉しませてもらいました賞(福澤徹三選)
角打ちでのこと

酒屋の片隅で交わされる会話から、土地に残る記憶や怪異がにじむ短編。飲む場の気安さが、ふとした瞬間に不穏へ変わる。

酒屋の片隅で交わされる会話から、土地に残る記憶や怪異がにじむ短編。

怪談酒場土地の記憶
うどうかおる 愉しませてもらいました賞(東雅夫選)
グラマンの怪

戦争の記憶を帯びた飛行機の名を手がかりに、空から来る怪異を描く短編。遠い戦時の恐怖が、現在の風景に重なる。

戦争の記憶を帯びた飛行機の名を手がかりに、空から来る怪異を描く短編。

怪談戦争記憶飛行機