文藝賞 ぶんげいしょう
第45回(2008年)
中編長編
受賞者
2名目の前の相手と話すときでさえ、言いたいことを携帯電話からブログへ書き込む「私」。現実の会話と画面上の言葉がずれていく日常を通して、血でもケチャップでもない、ヴァーチャルな時代の感触を描く小説。
会話より先に画面へ言葉を送り出す「私」の視線が、現実とネットの境目を揺らしていく。
160ページ
ブログ携帯電話コミュニケーション現代社会現実と虚構
営業所に勤める真司は、先輩社員から昼休みに病院の待合室へ行き、音を消した昼ドラの内容を読み取って報告するよう命じられる。映像だけから組み立てた物語と現実の職場での関係が交差し、見えているものと聞こえているもののずれが、別れを前にした三人の日常を揺らしていく。
無音の昼ドラを読み解く昼休みの遊びが、現実と物語の境目をゆっくり変えていく。
128ページ
視覚と聴覚のずれ物語の入れ子構造職場の人間関係別れの予感