日本の文学賞

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萩原朔太郎賞 はぎわらさくたろうしょう

第14回(2006年)

現代詩

受賞者

6名
松本圭二 受賞

長編詩の形で、都市的な孤独と分裂する自己の感覚を押し広げる詩集。のちのセレクションでは分冊収録され、受賞作としての核が改めて読まれる作品になっている。

宇宙飛行士という語が、都市にいる自己の遠さと孤独を響かせる。

253ページ
長編詩都市感覚分裂する自我
高谷和幸 候補
回転子

回転という運動のイメージを軸に、主体の揺れや世界の変化を詩的にとらえる作品。単独の紙書籍として確認できるページは見つからず、受賞作名と作者名を中心に確認した。

回転する感覚が、自己と世界の境界を揺らしていく。

回転のイメージ現代詩調査継続
井川博年 候補

幸福という語をそのまま受け取らず、日々の記憶や時間の重なりから問い直す詩集。明るさと影が同居する題名の感触が、読む者に静かな反省を促す。

幸福は明るいだけの言葉ではなく、記憶の陰影をまとって現れる。

127ページ
詩と言葉幸福の逆説記憶
川口晴美 候補

柔らかさの中にある拘束や、存在の根に触れる不穏さを見つめる詩集。記憶の奥に流れる感覚を呼び戻すような言葉で、日常の輪郭を静かに揺らしていく。

柔らかなものほど、逃れがたい檻として心に残る。

111ページ
柔らかな拘束記憶現代詩
辻井喬 候補

敗戦後を生き抜いた詩人が、浸食され少しずつ壊れていくものへの孤独な抵抗を二十二篇に刻んだ詩集。日常の回廊を越えて響く波音や飛沫の感覚が、戦後の時間と個の精神を重ねる。

鷲のいる風景が、戦後を生きる孤独な抵抗の姿を浮かび上がらせる。

119ページ
詩集戦後感覚抵抗

日常の裂け目や身体感覚を、ノンセンスの身ぶりと鋭い現実認識で揺さぶる小長谷清実の詩集。言葉の跳躍が、親密さと不穏さを同時に呼び込む。

言葉が泥のように動き、世界の輪郭をずらしていく。

110ページ
現代詩ノンセンス身体感覚