日本推理作家協会賞 にほんすいりさっかきょうかいしょう
第44回(1991年)
推理小説
受賞者
4名『新宿鮫』は、大沢在昌が新宿署の刑事・鮫島を主人公に据えた警察小説です。巨大な歓楽街の闇、警察組織内の孤立、拳銃密造事件が絡み合い、都市犯罪小説としての速度と孤高のヒーロー像を確立しました。
新宿の夜を泳ぐ一匹狼の刑事が、組織と街の闇に切り込むシリーズ第一作です。
278ページ
警察小説新宿孤高の刑事都市犯罪
『夜の蝉』は、北村薫の「円紫さんと私」シリーズに属する連作ミステリです。女子大学生の語り手が日常の中に潜む謎を見つめ、落語家・春桜亭円紫の洞察を通して、人の心の綾を静かに解きほぐします。
日常の小さな違和感が、語り手の成長と人間理解につながっていきます。
280ページ
日常の謎成長落語記憶と感情
『百怪、我が腸ニ入ル 竹中英太郎作品譜』は、竹中労が画家・竹中英太郎の足跡と作品世界をたどった評伝的研究です。怪奇、探偵小説、挿絵文化が交差する場を掘り起こし、近代大衆文化の陰影を描きます。
怪奇と探偵小説の視覚文化を、作家の生涯と作品譜から照らし出す一冊です。
173ページ
評伝挿絵文化怪奇探偵小説史
横浜・山手の出来事
『横浜・山手の出来事』は、徳岡孝夫による評論・ノンフィクション系の受賞作です。横浜山手という土地の記憶を手がかりに、近代日本の異文化接触、事件、人間模様を追い、都市の歴史を読み物として立ち上げています。
港町の丘に残る出来事から、近代日本の異文化と人間の交錯を読み解きます。
横浜山手都市史近代日本ノンフィクション