日本の文学賞

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大宅壮一ノンフィクション賞 おおやそういちノンフィクションしょう

第11回(1980年)

ノンフィクション

受賞者

2名
春名徹 はるな とおる 受賞

尾張の船乗り音吉が、宝順丸の漂流をきっかけに北米、マカオ、上海へと渡り、開国前後の東アジア外交の周縁を生きた軌跡を描くノンフィクションである。限られた記録から一人の漂流民の生涯を掘り起こし、モリソン号事件や通商、宣教、通訳の歴史を結び合わせて、幕末日本を外側から照らし出す。

望郷だけでは語りきれない漂流民の生涯から、幕末外交のもう一つの入口が開かれる。

289ページ
漂流民幕末外交音吉モリソン号事件通訳と越境
ハロラン芙美子 はろらん ふみこ 受賞

アメリカで暮らす著者が、ワシントンD.C.の生活風景を通して、政治都市の制度的な顔と、そこに住む人びとの感情や日常を描いたノンフィクションである。異文化の街を外から眺めるだけでなく、生活者の視点から人種、家族、社交、都市の空気をすくい取り、米国社会の人工的な仕組みと人間味のずれを見つめる。

首都の整った街並みの奥に、移民、家族、隣人たちの迷いとしたたかさが見えてくる。

286ページ
ワシントンD.C.アメリカ社会異文化生活都市観察家族と隣人