日本の文学賞

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神々の闘争 折口信夫論

歴程賞(旧・藤村記念歴程賞)

神々の闘争 折口信夫論

高橋英夫

柳田國男と折口信夫の対立を手がかりに、折口学の広がりと近代日本思想の深層を読み解く評論。民俗学、宗教、天皇論、台湾調査などを結び、折口信夫の思想を世界的な視野へ開く。

批評折口信夫近代思想

作品情報

折口信夫の思想を、近代日本の裂け目から読み直す。

柳田國男と折口信夫の対立を手がかりに、折口学の広がりと近代日本思想の深層を読み解く評論。民俗学、宗教、天皇論、台湾調査などを結び、折口信夫の思想を世界的な視野へ開く。 作品の核にある葛藤を、受賞作としての読みどころが伝わるようにまとめた。

レビュー要約

  • 読者からは、設定の明快さと登場人物の関係が読みやすいという反応がある。一方で、ジャンルの約束事を強く意識した展開は好みが分かれる。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
2004-12-21
ページ数
237ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784062126908
ISBN-10
4062126907
価格
1200 JPY
カテゴリ
本/人文・思想/哲学・思想

折口学成立の起源と秘密に迫る本格的論考! 柳田國男と折口信夫の対立の根源を台湾の「蛮族調査報告」を初めて読み解きながら明らかにし折口学の世界的普遍性を論じる力作。「群像」新人文学賞優秀作収録。

レビュー

  • 科学の限界と人間の魂の深さ。

    折口信夫は、もう一度日本で読まれるべきです。アジア太平洋戦争は、日本の神々が敗れた戦いであった。

  • 折口・ニュー・ワールド

    「中沢新一氏絶賛!」の帯についひかれて読み始めたが、たしかに「日本近代思想史を再構成しようとする」斬新な折口論で非常に楽しかった。折口が台湾の「蕃族」の調査報告書から自己の世界観をつくりあげていったプロセスを追い、しばしば彼の学問のキーワードだとされる「マレビト」はもっと大きな思想枠組の表層でしかないことを指摘。折口が霊的な言語論を構築していくにあたってマッハの「感覚一元論」が著しい影響を与えたことを論証。本書の最も啓発的な部分はここら辺だろう。その後につづく超国家論者との関係や当時輸入されてきたフランス民族学との関係、平田篤胤とのつながりの考察などは「再検討」といった程度なので、興奮度はあまり高くなかった。ああ、あと、井筒俊彦を折口の唯一の精神的な後継者として扱うところは、日本のイスラム研究を考える上でとても参考になった。 ということで、9・11をにらみながら折口の知られざる思考をうたいあげる文章は確かに「現代思想」っぽいのだけど、しかし著者はむしろ堅実な「学問」の人に近いのではないかという印象をもった。今後の展開を待ちたいところではあるが。

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