日本の文学賞

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宇喜多の捨て嫁

舟橋聖一文学賞

宇喜多の捨て嫁

木下昌輝

戦国大名・宇喜多直家をめぐる謀略と情念を、周囲の人物の視点から浮かび上がらせる時代小説集。表題作は嫁がされた娘の視点から、権力と家の残酷さを描く。

時代小説戦国宇喜多直家謀略

作品情報

捨て駒にされた女性の眼差しから、戦国の非情が立ち上がる。

版元ドットコムで文藝春秋単行本の ISBN-13、ISBN-10、ページ数を確認した。表題作を含む作品集として刊行済み。

書籍情報

出版社
文藝春秋
発売日
2014-10-27
ページ数
349ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784163901503
ISBN-10
4163901507
価格
2585 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第92回オール讀物新人賞受賞作品、待望の単行本化! 時代小説では宇江佐真理、山本一力、近年では直木賞作家の桜木紫乃、人気急上昇中の坂井希久子、柚木麻子といった作家を見出してきたオール讀物新人賞。2年前、表題作「宇喜多の捨て嫁」で見事にこの新人賞を射止めたのが本書の著者・木下昌輝だ。 権謀術数によって勢力拡大を図った戦国大名・宇喜多直家によって、捨て駒として後藤勝基に嫁がされた四女・於葉のこの物語を、篠田節子選考委員は「女性視点から決して感傷的にはならず、最後まで緊張感が緩まず、リーダビリティは高いが通俗的ではない/時代小説の様式に則りながらも、随所に独特の表現が光る」、同じく森絵都選考委員は「海千山千が跋扈する殺伐とした世を背景に、一筋縄ではいかない人物たちが迫力たっぷりに絡み合う、緊張感のあるそのストーリー展開には貫禄をも感じた」と高く評した。 本書ではほかに五編の短編を収録。いずれも戦国時代の備前・備中を舞台に、昨日の敵は味方であり明日の敵、親兄弟でさえ信じられないという過酷な状況でのし上がった、乱世の梟雄・宇喜多直家をとりまく物語を、視点とスタイルに工夫をこらしながら描く。直家の幼少時の苦難と、彼でしか持ちえない不幸な才能ゆえの大罪(「無想の抜刀術」)、若く才能あふれる城主として美しい妻を迎え子宝にも恵まれた直家に持ちかけられた試練(「貝あわせ」)、直家の主・浦上宗景の陰謀深慮と直家の対決の行方(「ぐひんの鼻」)、直家の三女の小梅との婚姻が決まった宋景の長男の浦上松之丞の捨て身の一撃(「松之丞の一太刀」)、芸の道に溺れるあまり母親をも見捨てて直家の家臣となった男(「五逆の鼓」)と、いずれも直家のほの暗い輪郭を照らしながら、様々な情念を浮かび上がらせていく――時代作家としてはもちろん、ピカレスクの書き手としても十分才能を感じさせる意欲作である。

レビュー

  • クソおもしろい!!

    梟雄とされてきた宇喜多直家への評価が一変しました!

  • 夢中になってよめる本でした

    タイトルが宇喜多の捨て嫁になったのが少しわからなかったが、歴史の知識がなくても面白く感じた。 登場人物への印象が徐々に変わっていくようなお話の作りであり、話を読み進めるにつれて夢中になっていった。 伏線の回収もしっかりされており、読み終わった後もすっきりとした。 少しグロテスクな描写はありますが、世代に関係なくおすすめです。

  • 展開も内容も申し分なし

    タイトルをみて宇喜多直家の娘の生き様が描かれた小説だと思った.読み始めると,最初のうちは四女である於葉を中心に話が進む.直家はところどころに顔を出す程度である.そして前半の早い部分で直家は逝去する.あとは於葉の生き様を描いてゆくものとばかり思っていた. ところが章立てが変わると,場面は直家幼少期に移る.回想シーンらしく描かれており,於葉のこれからの人生に直家がどれだけ影響を与えたかを示すための章だと思った.ところがその次の章になっても,更にその次の章も,そのまま直家の生涯が書き続けられてゆく.最終章になると,また場面転換される.今度こそ於葉のその後を描くのかと思いきや,最後まで直家を描く. 場面展開が絶妙である.読後にして思えば,このタイトルも考えに考えられたものなのだろうと推測がつく.いい意味での「裏切られた感」がずっと続き,退屈する場面が無い. 私は宇喜多直家が好きで,これまで何冊か直家を主人公にした小説を読んできた.が,直家が梟雄と呼ばれるに至る過程で,(表向きの)主君である浦上宗景の影響をここまで深く描いた作品を読んだことは無い.場面転換だけでなく,内容的にも心地よい「裏切られ感」が続く.浦上宗景という人物にまで興味を抱いてしまった. お薦めの一冊です.

  • 宇喜多直家の壮絶なる生涯

    木下昌輝さんのデビュー作は宇喜多直家! 下克上のイメージが強い宇喜多直家をどう表現するのか! 解りやすく言うと素晴らしい物語です 母に愛されたい子供だった 家族を愛する夫であり父だった 誰よりも心情に熱い武将でした それを木下さん独特の短編集で表します この短編集、不思議と他の話とのリンクもあるので『あれ?この場面は』と感じながら楽しく読めます 時代小説が苦手な方でも楽しく読めると思います オススメです!

  • 宇喜多直家の暗さがじわじわと。

    宇喜多直家といえば知らずもがな戦国の梟雄と知られていますが主役の小説を読んだことが無いため本書を手に取りました。レビューを読むに期待に胸膨らみ読みました。 期待していた宇喜多直家メインのストーリーとは違い、直家の様々な年代をそれぞれの目線から見たストーリーに仕上がっています。 年代は前後していますが、初めから最後まで一貫して宇喜多直家の悩ましい人生が、そして意外と?温かみのある宇喜多直家が描かれており非常に満足のいく1冊でした。合戦シーンは概ね省かれているため星4としましたが、暗さ、怖さ、グロさ、そして温かさや命の大切さ、本当にたくさん感じられ面白かったです。家臣の名前をもっと勉強しておけば、さらに面白さが増したと思い反省です。続編、買います。筆者の他の作品も買います。また好きな作家さんが増えました!

  • まぁまぁ

    1度読めば充分、読み返しは無いね

  • おもしろい

    レビューを見て買いました。戦国時代を舞台にしたサスペンスですかね、おもしろかったです。

  • もっと悪役かと思った

    宇喜多は極悪非道と思っていた。実際は知らないが、読むと、色々あるんだなと思う。

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