作品情報
幽霊役の少女は、いつ本物の死体になったのか。
第18回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作として、2020年に宝島社から『幽霊たちの不在証明』の題で刊行された。文化祭の一幕に潜む殺人を、時間軸の検証で解きほぐす。
書籍情報
- 出版社
- 宝島社
- 発売日
- 2020-03-05
- ページ数
- 384ページ
- 言語
- 日本語
- サイズ
- 10.8 x 1.5 x 15.3 cm
- ISBN-13
- 9784299002587
- ISBN-10
- 429900258X
- 価格
- 858 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
2020年、第18回『このミステリーがすごい!』大賞優秀賞受賞作品 高校の文化祭のお化け屋敷で、首吊り幽霊に扮していたクラス委員の絞殺死体が発見された。 果たして、彼女はいつ「本物の死体」になったのか。 被害者に想いを寄せていたクラスメイトたちが、分刻みの“時間当て"で犯人を絞り込んでいく、 ロジカルな学園本格ミステリーです。
レビュー
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次回作にも期待大。
感想:楽しく読めました。 (以下若干のネタバレあり) 「僕」が想いを寄せていて、もしかして相手も自分のことを憎からず想ってくれているのではと妄想していた、被害者であるところの女子生徒の、「僕」に対する生前のコミカルで思わせぶりな素振りの意味を、探偵役のコミュ障女子生徒が推理の過程でサクサクと反転させていく。 正直なところ、真犯人の名前が挙がった瞬間よりも、なんだか腑に落ちた感がありました。 好きだった女性を殺害した真犯人を探すための推理によって、改めて完膚無きまでに失恋(失恋以前?)を突きつけられる「僕」。 緻密な推理も、善悪ではなく好感度という尺度の前で周囲の同級生たちに普通に拒絶されてしまう、探偵役のぱっとしない女子生徒。 まったくもって冴えない二人だが、それでも、むしろだからこそ、二人の今後のストーリーも読んでみたい。 文体はとても軽いです(良い意味で)が、意外と伏線をコツコツと律儀に張っているのも好感がもてます。
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会話の軽快さはとても良い。
会話の軽快さはよく、好きな人との青春などドキドキする場面もある。楽に最後まで読み進められる本で、とても良いと思うのだが、人によっては読後感があまりよろしくないと思う。
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確かに犯行動機や人物像は弱いが
犯行動機、人物像は確かに弱い。それがこの小説の読後感の薄さに直結しているだろう。しかし、それを無視させるほどのトリックの精巧性には舌を巻いた。著者の次回作に期待したい。
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キャラのコミカルなやり取りが面白い
本作の醍醐味はロジックを積み重ねて犯行時刻と容疑者を絞っていくところだが、個人的にはキャラのコミカルなやり取りが面白かった。個人的に、コミカルに進む話が好みだから、キャラの数がそこそこ多いわりに苦痛なく楽しく最後まで読み進めることができた。続編がもし出たら読みたい。
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人物の書き分けは難しい
文化祭のお化け屋敷で幽霊役の女子生徒を殺したのは誰か、単純明快な犯人探しです。 伏線を回収しながら徐々に犯行時刻を絞っていき、その時刻に犯行が可能なのは誰か、 犯人を当てるまでの論理の展開は面白かったです。 ただ残念なことに、犯人が分かったときの驚きや意外性は無く、え?誰だっけ?と思ってしまいました。 登場人物が多く似たようなキャラも多いため、それぞれの個性が区別しづらいです。 会話に満遍なくコントのような掛け合いが多いのも、個性を薄めている一因だと思いました。 肝心の探偵役を買って出たのが、主人公や被害者とはあまり話したこともなく 文化祭の場面でもほとんど登場しない女子生徒だというのも共感できない部分です。 主人公と一緒にお化け屋敷に入った子でよかったのでは?
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お話としては最低辺
話の半ばから降って湧いたようなモブ陰キャが探偵役やっちゃいかんでしょ…。 いやそこに必然性のようなものがあればまだ許されるかもしれないが、探偵役こなして脱陰キャしたかったんです…!だけじゃさあ…。 そこまでの語りがまあまあ軽妙なラノベテンプレだったのとKindle unlimitedだった事と合わせてもギリアウトくらい。
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謎解きは面白かった
一番気になったのは犯人の動機の弱さですかね。 本編でも言及があるけど、絞殺ってある程度時間がかかるので、強い殺意が有る筈なんですが、そこがどうにも弱く感じる。 トリックを解明する下りは面白かったけど、犯人側の描写がぼかした感じなのが読後すっきりしない原因のひとつかも。
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本格ミステリが聞いて呆れるミステリとしての体を成していない愚作
高校の文化祭を舞台にした青春ミステリで、一人称の"僕"がワトソン役。僕は犯人ではなく、見聞きした事を正確に書いているとの注記があったり、"読者への挑戦状"があったりと、青春ミステリ風ながらクイーン張りの本格ミステリを目指した事が良く伝わって来る。事件は僕のクラスが催したお化け屋敷での首吊り死体役の女子高生の絞殺。僕がその女子高生に恋していた事が薬味となっている。(以下ネタバレあり) しかし、本格ミステリとしては体を成していない。冒頭で、僕が被害者に頼まれ自販機で被害者の好みでない「***」を購入し、もう一人の首吊り死体役が「***」を好んでいるのだから、二人が入れ替わった事は一目瞭然だし、その理由も追々明白になる。まあ、これは"入れ替わり"という事実を擦り込んで、"再度"入れ替わりが起こった事の裏付けとする積りだったのかも知れないが、逆に、不自然さを増長している。動機の問題が曖昧な点もミステリとして弱過ぎる。非常に凝った細工(多大な労力)と運頼みによって、バレ易い環境のお化け屋敷でワザワザ殺人を犯す必然性が全く説明されていないのは極めて奇異。その労力の一環として、犯人の所属運動部の部員数名を共犯(酷い!)とするとは言語道断で作者の能力不足を露呈している。こんな共犯が許されるのならば誰が犯人であってもおかしくない。 結局、僕も探偵役の女子高生も心の中が空虚(=幽霊)というだけじゃ、安手の少女漫画レベルである。本筋とは離れるが、稲荷、甲森、七夕とか珍しい姓名の生徒を沢山登場させているのには何か意味があったのだろうか ? 共学高にしては女子高生が多いというのが一番印象に残る様では情けない限りである。
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