作品情報
合宿先のペンションで、想像外の惨劇が始まる。
第27回鮎川哲也賞受賞作。東京創元社から2017年に単行本、2019年に文庫で刊行された。ミステリランキングでも高く評価されたデビュー作で、クローズド・サークルと異常事態を組み合わせた構成が特徴。
書籍情報
- 出版社
- 東京創元社
- 発売日
- 2017-10-12
- ページ数
- 336ページ
- 言語
- 日本語
- ISBN-13
- 9784488025557
- ISBN-10
- 4488025552
- 価格
- 1166 JPY
- カテゴリ
- 本/文学・評論/ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
デビュー作にして前代未聞の3冠! 『このミステリーがすごい!2018年版』第1位 『週刊文春』ミステリーベスト第1位 『2018本格ミステリ・ベスト10』第1位 神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子と共にペンション紫湛荘を訪ねた。 合宿一日目の夜、映研のメンバーたちは肝試しに出かけるが、想像しえなかった事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もりを余儀なくされる。 緊張と混乱の一夜が明け――。部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。しかしそれは連続殺人の幕開けに過ぎなかった……!! 究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?! 奇想と本格ミステリが見事に融合する第27回鮎川哲也賞受賞作!
レビュー
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私はミステリは好きだが、ホラーは嫌いです
私はミステリは好きだが、ホラーは嫌いです。ゆえに、ホラーには手を出さないようにしています。 「だが俺は正直なところ気が進まなかった。美人ばかりが選ばれた合宿、なにかを隠していそうな(映画研究部)部長、癖のあるOBたち。少しつつけばすぐに虚飾がボロボロと剥がれ落ちて、知りたくもなかった事実が曝け出されそうな気がする」。 「――後から考えれば、この時、すでに異変は取り返しのつかないところまで進行していたのだ」。 『屍人荘の殺人』(今村昌弘著、創元推理文庫)を読み始め、陸の孤島とも言うべき貸し切りのペンションを舞台にした密室殺人物とワクワクしたのも束の間、何と、ペンションに押し寄せるゾンビの大群が登場するではありませんか。 ホラーと気づきながら、一気に最後まで読み終えてしまったのは、ホラーとミステリを巧みに融合させた今村昌弘の筆力のなせる業でしょう。 仲間の4人がゾンビに食い殺され、群がるゾンビに囲まれ、外部との連絡が遮断された洋風3階建ての豪華ペンションに籠城せざるを得なくなった夏合宿の学生7人とOB2人、それに管理人の合計10人の運命やいかに。 立て籠もった人間が、侵入を食い止めているはずのゾンビに食い殺されるという異常事態が発生します。それも、第1、第2、第3と、奇怪な殺人事件が続いたのです。その犯人は誰で、なぜ、そして、どのように実行したのか。 ホラーなのに最後まで読み通してしまった悔し紛れに言うわけではないが、今村さん、第2と第3の殺人については皆目見当がつかずお手上げだった反面、第1の殺人の犯人は私の推定どおりでしたよ。あなた同様、私が恋愛至上主義者だから辿り着けたのです。
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評価が高かったが。
専門家の評価が高くて評判が良かったから読んだが、そこまででは無かった。 ミステリマニアには、刺さるのかもしれません。
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好きな人は好きだろうし、合わない人は合わない
ネタバレせずにレビューを書くのが非常に難しい作品。 以下、少々ネタバレ含む感想↓ トンデモ設定と密室ものの本格ミステリを組み合わせた斬新さは、文句なく素晴らしい。 ただ、個人的にはあまり合わなかった。 まず、あまりにもトンデモな設定だったので、最後の最後まで「全部どっきりでした」等の巨大なオチが来るのではないかと身構えてしまった。 そのせいで、ミステリパートの真相にさほどそそられなかった。 「トンデモ設定は、あくまで密室をつくるための舞台装置である」と早めに割り切れていれば、もっと楽しめただろう……これは自分のミスでもある。 次に、犯人の動機や主人公のとある行為について、もう少し掘り下げてほしかった。 犯人の動機は、こういう作品においてあまりにもありきたりなものだった。主人公の過去については、かの災禍がややこじつけ的に扱われている感があった。 この作品ではホワイダニットのうち「なぜそういう手段をとったのか」に焦点が当てられて、「そもそもなぜ犯行に及んだのか」はさほど重視されていない印象(実際、剣崎もそう言っていた)。 総じて、設定と殺害方法に重きを置く作品であり、人間ドラマとしての魅力はあまり感じられなかった。 それが本格ミステリだと言われればそうなのかもしれないが、キャラクターの造形含め、やや記号的に感じられた。
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しっかり面白い
ネタバレしたく無いので書きませんが、「そんな世界観の話だったの?」からの緻密なトリック。 登場人物の描き方も、展開の運びも良くて、ページがどんどん進みました。 この世界観て続編があるんですかね? シリーズのようなので、期待したいです。
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これは、当たりや‼️ わけても終盤の展開は、ぞくぞくするくらい面白かったです。
終盤、謎解きが始まるシーンからこって、心臓ばくばく状態で読み耽りました。なんとも凄まじい展開に、ラストまで一気読みに走りましたわ。 登場人物のキャラクターではやはりこの人、鋭い切れ味を秘めた頭脳と、純情無垢の可憐な乙女心とを併せ持つ探偵少女・剣崎比留子(けんざき ひるこ)が忘れられませんね。凄くクールでキュートな彼女と、某人物との関係が今後どうなっていくのか、とても楽しみです。 あと、本書で一番頁を開いたのは、最初のほうに掲示されてる【紫湛荘(しじんそう)見取り図】だったな。読みながら何度も、この見開き二頁の左側(二階と三階の図面)を見て、事態の推移を確認してたんだけど、終盤の謎解きで明らかになる〝あること〟には残念、思いが及びませんでした。 そうそう。序盤でえらくビックリしたのは、某登場人物があっけなく舞台から退場してしまったシーンです。「え。マジで😲⁉️」と、開いた口が塞がらんかったです。
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デビュー作という衝撃
今更ながら初読みです。 異質なものが登場する、という前提を知った上で読み始めました。 私的には好きなコンテンツでよくそういった物が登場するゲームはプレイしていたのでワクワクしていました。 果たしてそれがどうミステリーと絡むのか期待していましたが、想像以上に面白かったです。 ただの出オチなどではなく、しっかりと物語に絡むため、新しい展開で楽しめました。 また、登場するキャラクターも個性があり、魅力的に感じたため、続編も読み進めたいですね。映像化されていると言う事でそちらも見てみたいと思います。
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メッチャおもろいです
斬新な設定と緻密なプロットです。大学生の主人公が参加する合宿で起きる連続殺人事件は、次第に予想外の展開を見せ、読者を飽きさせません。特に、ゾンビ要素が加わることで、通常のミステリーにはないスリルとサスペンスが楽しめます。また、登場人物それぞれのキャラクターが立っており、読者は彼らの行動や動機に引き込まれていきます。著者の巧妙な伏線回収やトリックの解明も見事で、最後まで目が離せない、一冊です。
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トンデモ設定と展開は面白いけどミステリとしてはイマイチ(ネタバレなし)
ミステリ系のレビューではネタバレを含まず、匂わせになりそうな記述もなるべ く排除するようにしているのですが、今回は難しいですね。序盤からとんでもな い状況になるという事に触れないわけにはいきません。そこが本書のキモなので。 そのとんでもない事が受け入れられない方も少なくないと思います。私は読んで いて面白ければ基本なんでもアリなのですが、こういうのが読みたいんじゃない という人がいるのも当然でしょう。急に違う料理が出てくるようなものですから。 さてレビュー自体はタイトルで完結しています。この設定と展開はそれなりに楽 しめましたが、本格ミステリとして見た場合はいたって平凡な内容です。犯人、 動機、方法(トリック)、どれもイマイチで、そこに驚きや感動はありません。 登場人物もいわゆる美少女系アニメに出て来そうなフォーマットに、台本でも読 んでいるかのような不自然な口調が多い印象で、まさかこれは全部映画の撮影で したなんてオチじゃないだろうな?と、いらぬ深読みをしてしまったくらいです。 極限の状況下にあって、あまりに緊張感や切迫した様子がないのも気になります。 突飛な設定で興味を惹くことは成功していても、肝心の物語に中身がなく、最終 的には多くの部分が中途半端だったという感想です。変わり種がお好きな方に。
関連する文学賞
- 鮎川哲也賞 第27回(2017年) ・受賞
- 本格ミステリ大賞 第18回(2018年) ・受賞