日本の文学賞

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鷺沢 萠

さぎさわ めぐむ

Sagisawa Megumu

別名: めめ / めめちゃん
ペンネーム: 鷺沢 萠作家としての主要な筆名, 公木 萠デビュー応募時に使用した旧筆名(父の使用した筆名に由来)

プロフィール

性別
女性
生誕
1968-06-20 (東京都大田区)
死没
2004-04-11 (東京都目黒区) 35歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
東京都大田区(出生) → 田園調布(大田区) → 世田谷区(在住・学歴の一部) → 韓国・延世大学校(語学留学)

経歴

職業
小説家, 随筆家, 翻訳者, コラムニスト
活動期間
1987年〜2004年
影響を受けた人物
深沢七郎, 安岡章太郎, 村松友視
ノミネート
第101回芥川龍之介賞候補(『帰れぬ人びと』, 1989年), 第3回三島由紀夫賞候補(『果実の舟を川に流して』, 1990年), 第12回野間文芸新人賞候補(『帰れぬ人びと』, 1990年), 第104回芥川龍之介賞候補(『葉桜の日』, 1991年), 第5回三島由紀夫賞候補(『ほんとうの夏』, 1992年), 第107回芥川龍之介賞候補(『ほんとうの夏』, 1992年), 第15回野間文芸新人賞候補(『ハング・ルース』, 1993年), 第117回芥川龍之介賞候補(『君はこの国を好きか』, 1997年)

学歴

東京学芸大学附属世田谷小学校
期間: 〜1981
卒業年: 1981
国: 日本
東京学芸大学附属世田谷中学校
期間: 〜1984
卒業年: 1984
国: 日本
東京都立雪谷高等学校
期間: 〜1987
卒業年: 1987
国: 日本
上智大学
外国語学部 / ロシア語学科
期間: 1987-1990(在学、1990年に除籍)
国: 日本
推薦入試で進学、在学中に作家デビュー、のち除籍
延世大学校付属語学研究院
期間: 1993(語学留学)
国: 大韓民国
執筆取材を契機とした語学留学

受賞歴

文學界新人賞
1987
対象作品: 川べりの道
主催: 文學界(文藝誌)
結果: 受賞
泉鏡花文学賞
1992
対象作品: 駆ける少年
主催: 泉鏡花文学賞選考委員会
結果: 受賞

受賞・候補エディション

文學界新人賞 1回登壇
  1. 受賞作: 川べりの道

    父が女性と暮らす家へ続く川べりの道を、ひとり歩く少年を描いた最初期作品集の表題作。大人になる直前の老成や、帰るべき場所を持たない喪失感が、静かな筆致のなかで立ち上がる。

    父が女性と暮らす家へ続く川べりの道を、ひとり歩く少年。

    256ページ
    喪失感家族少年静かな成長帰る場所の不在
泉鏡花文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 駆ける少年

    『駆ける少年』は、死んだ父の足跡をたどる青年を中心に、家族の記憶と自分自身の現在が交差していく小説集です。みずみずしい感受性で、若さの焦燥と過去へのまなざしを描きます。

    過去帳から父の生を追う青年の歩みが、静かな切実さを帯びて広がります。

    233ページ
    父の記憶家族史青春

作品

代表作

駆ける少年

1992年 小説

1992年刊。青春や孤独、家族の問題を描き、泉鏡花文学賞を受賞した作品。

青春孤独家族

大統領のクリスマスツリー

1994年 小説

1994年刊。政治的なモチーフや人間関係を織り交ぜた作品で、1996年に映画化された。

人間関係社会象徴性
映像化・舞台化
  • [映画] 大統領のクリスマスツリー (1996)

F 落第生

1996年 小説

1996年刊。学園や挫折をモチーフにした作品で、1998年に映画化された(『F』/『F (エフ)』)。

学園挫折成長
映像化・舞台化
  • [映画] F (エフ) (1998)

町へ出よ、キスをしよう

1991年 エッセイ

1991年刊のエッセイ集。日常や若者の感性を軽やかに綴る作品群。

日常若者自己表現

全著作

  • 少年たちの終わらない夜(1989)
  • 帰れぬ人びと(1989)
  • 海の鳥・空の魚(1990)
  • スタイリッシュ・キッズ(1990)
  • 葉桜の日(1990)
  • 町へ出よ、キスをしよう(1991)
  • 愛してる(1991)
  • 駆ける少年(1992)
  • ハング・ルース(1992)
  • 大統領のクリスマスツリー(1994)
  • 奇跡の島(1994)
  • 夢を見ずにおやすみ(1996)
  • F 落第生(1996)
  • バイバイ(1997)
  • 君はこの国を好きか(1997)
  • 過ぐる川、烟る橋(1999)
  • さいはての二人(1999)
  • 失恋(2000)
  • 私の話(2002)
  • ウェルカム・ホーム!(2004)
  • ビューティフル・ネーム(2004)
  • 町へ出よ、キスをしよう(エッセイ、1991)
  • THEY THEIR THEM(1992、文庫改題:そんなつもりじゃなかったんです)
  • ケナリも花、サクラも花(1994)
  • ナグネ・旅の途中―場所とモノと人のエッセイ集(2000)
  • 赤い水、黒い水(絵本、2004)
  • ばら色の人生 La vie en Rose(戯曲集、2004)

翻案

  • 『大統領のクリスマスツリー』 映画化(1996)
  • 『F(エフ)』 映画化(1998)
  • 『春の居場所』(未完) 映画化(2006)
  • 『ウェルカム・ホーム!』 漫画化(2005)

作家による翻訳

  • パム・ヒューストン『愛しのろくでなし』翻訳(1994)
  • リー・W・ラトリッジ『猫の贈り物』翻訳(1997)
  • ヘルマン・メールスほか 絵本翻訳(1995-1999)

作品の翻訳

  • 作品のイタリア語訳・韓国語訳など(個別作品は異なる)

作風・主題

文体
軽妙で都会的な文体女性の内面を繊細に描くユーモアと哀感が混在する語り口
頻出モチーフ
街の風景若者の孤独家族関係

健康

  • 水への依存(本人の発言による)
    2000年代頃(発言の記録あり)
    産経新聞のインタビューで「水がないと不安になる」と述べている。日常の不安に関連する自己申告的な記述。
  • 喫煙
    活動期〜没年まで
    喫煙習慣があったとされる。健康への具体的な影響の公的記録は不明。

評価・遺産

若くして文學界新人賞でデビューし、その後泉鏡花文学賞受賞などを経て1990年代に活躍した作家。女性の内面や都会的な感性を描いた作風で知られる。2004年に35歳で急逝したため活動は短期間に留まったが、映画化や翻訳を通じて国内外で一定の影響を残した。

資料所蔵先

  • 国立国会図書館所蔵(著作・関連資料)
  • VIAF / NDL 等の典拠管理データ

大衆文化への影響

  • 小説の映画化(『大統領のクリスマスツリー』等)
  • 作品の漫画化(『ウェルカム・ホーム!』の漫画版)

引用

  • 水がないと不安になる。
    出典: 産経新聞インタビュー

豆知識

  • 無類の麻雀好きとして知られる。
  • マニュアル車を好んでいた。
  • 父は教育系出版社の代表で作家の鷺沢祥二郎。
  • 一時、公木萠の筆名を使用していた。
  • 姉の一人は検察官。
  • 作品はイタリア語や韓国語などに翻訳されている。
  • 親しい人からは「めめ(ちゃん)」と呼ばれていた。