日本の文学賞

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海からきたイワン (講談社青い鳥文庫 (54‐1))

児童文芸新人賞

海からきたイワン (講談社青い鳥文庫 (54‐1))

大原興三郎

『海からきたイワン』は、見知らぬ日本の港町にソビエト船から取り残された犬イワンと、港町の磯平じいさんの交流を描く児童文学作品である。海を越えて来た存在を迎える物語として、異国、孤独、信頼の芽生えを子どもの読者にも届く形で描いている。

児童文学港町異国との出会い友情

作品情報

港町に取り残された犬イワンと老人の出会いから、国境を越えた信頼が芽生える。

『海からきたイワン』は、講談社の児童文学創作シリーズとして1979年に刊行され、のちに講談社青い鳥文庫にも収められた。ソビエト船から置き去りにされた犬イワンと港町の老人を結びつけ、海辺の生活のなかで言葉や国の違いを越える心の通い合いを描く。講談社児童文学新人賞、野間児童文芸新人賞、児童文芸新人賞の受賞歴を持つ、大原興三郎の初期代表作である。

書籍情報

出版社
講談社
発売日
1982-07-01
ページ数
166ページ
言語
日本語
ISBN-13
9784061471009
ISBN-10
4061471007
価格
9324 JPY
カテゴリ
本/文学・評論

第18回(1980年) 野間児童文芸新人賞 受賞

レビュー

  • 子供を愛し続ける不思議なおじさん

    この実質的なデビュー作品で、野間児童文学推奨作品賞を得た、静岡市出身の作家は、静岡市の中心に居宅を構えながら、郊外に、自然一杯の畑のある家を持ち、そこで、「原始人」のような生活もしている。 一方で、山や海に出かけて自然と戯れ、他方で、近所の子供たちに、「作文教室」として文章を教えている。単に文章を教えるのではなく、毎回「びっくり箱」と称して、例えばスズメバチの巣を見せたり、不思議な生き物を見せたりして、その薀蓄を傾ける。 そして、夏と冬に子供たちをつれて、遠くは慶良間諸島、知床、小笠原諸島に出かけ、近くは、伊豆や富士のふもとで自然との関わりを教える。 作家が本業なのか、子供に自然と人間とのふれあいを伝えることを使命としているのかは、正直不明である。 私は、このおじさんとひょんなことで知り合って、子供3人を小学校1年から高校三年までお預けしたが、おかげさまで、子供は本当にすくすく育った。 さて、この「海から来たイワン」は、残念ながらお知り合いになったときには、手に入らず、本人から借りて読んだのだが、正直に告白するが、ストーリーもよく覚えていない。 ただ、この作家が、単に、子供に夢を与える夢想家ではなく、実践に裏打ちされた子供の見方であるということを再確認させた物語だと思ったことは覚えている。 行動派の児童文学作家の真骨頂としてぜひともお奨めしたい。

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