日本の文学賞

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迢空賞 ちょうくうしょう

第52回(2018年)

短歌

受賞者

4名
三枝浩樹 さえぐさ ひろき 受賞

三枝浩樹の第6歌集『時禱集』は、長い時間をかけて蓄積された経験、身近な死者への思い、甲州の自然、生活の静けさを、祈りに近い調子で詠み上げる。感情をそのまま吐露するのではなく、経験に寄り添う言葉として短歌を磨き上げた歌集である。

経験と祈りが静かに重なる、十六年ぶりの第6歌集。

356ページ
短歌挽歌祈り甲州の自然経験の言葉
佐藤通雅 さとう みちまさ 候補

佐藤通雅の第11歌集『連灯』は、東日本大震災後の場所と時間を背負いながら、転覆した日常、死者の気配、生の側へ残された者の思考を詠む。灯を連ねるように、個の記憶と社会的な災厄の記憶が結び合わされていく歌集である。

震災後の地から、生と死のあわいに灯をともす歌集。

220ページ
短歌震災後死者の記憶日常の転覆祈り
外塚喬 そとづか たかし 候補

外塚喬の第12歌集『散録』は、父や師の年齢を意識しながら、心のおもむくままに日々の断章を詠み留めた歌集である。生活の細部、時間の経過、記憶の揺らぎを、散らばった記録のように積み重ねていく。

父と師の年齢を遠くに見ながら、日々の断章を拾い集める第12歌集。

199ページ
短歌日々の断章父と師老い記憶
水原紫苑 みずはら しおん 候補

水原紫苑の歌集『えぴすとれー』は、存在と非在のすべてへ手紙を送るように、時空と虚実を往還する作品である。古典的な技法と奔放な想像力を響かせながら、現実の秩序をほどき、異界の美と哀感へ読者を導く。

存在と非在へ宛てた手紙のように、時空と虚実を往き来する歌集。

282ページ
短歌古典技法異界手紙虚実