日本の文学賞

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毎日出版文化賞 まいにちしゅっぱんぶんかしょう

第64回(2010年)

文学・芸術部門人文・社会部門自然科学部門企画部門特別賞

受賞者

5名
浅田次郎 受賞

浅田次郎が第二次世界大戦末期の北方を舞台に、玉音放送後にも続いた戦いと人びとの運命を重層的に描く長編。片岡家の物語を軸に、日本とソ連の兵士、市民、抑圧された時代を生きる人びとの視点が交差する。

終戦の後にも終わらなかった戦争を、人間の生の意味から問い直す大河小説。

472ページ
戦争北方領土家族終戦後の戦い
曽根英二 受賞

曽根英二が中国山地の集落に長く入り、過疎と高齢化が進む土地の暮らしを記録したノンフィクション。農業、公共交通、医療、教育の衰えを見つめながら、地域を支える人びとの営みと再生への意志を描く。

限界と呼ばれる村の暮らしから、日本社会の過疎を問い直す記録。

358ページ
限界集落過疎地域再生農村の暮らし
木村敏 受賞

精神病理学者・木村敏が、自身の研究と人生の歩みを通じて、精神医学から臨床哲学へ至る思索を語る自伝的著作。統合失調症の現象学、時間、自己、間主観性など、木村思想の核が生活史とともに展開される。

精神医学の臨床経験から、自己と時間をめぐる哲学的思索へ進む一冊。

364ページ
精神病理学臨床哲学自伝自己と時間
池澤夏樹 受賞
個人編集 世界文学全集(第1・2期)

池澤夏樹が個人編集として世界文学を選び直した全集企画。古典的名作から同時代文学までを新訳・精選で並べ、世界文学を固定した権威ではなく、いま読み直すべき生きた読書体験として提示した。

池澤夏樹の編集眼が、世界文学の読み方そのものを更新する全集企画。

世界文学翻訳全集編集
五木寛之 特別賞

五木寛之が浄土真宗の宗祖・親鸞の生涯を描く歴史長編。若き日の苦悩、流罪、民衆との出会いを通じて、信仰者である前に人間として揺れ動く親鸞像を描き出す。

親鸞を新しい人間像として描く、信仰と歴史の長編小説。

310ページ
親鸞仏教流罪歴史小説