毎日出版文化賞 まいにちしゅっぱんぶんかしょう
第66回(2012年)
文学・芸術部門人文・社会部門自然科学部門企画部門特別賞
受賞者
5名
赤坂真理
受賞
16歳の少女マリが、現代の「東京裁判」に向き合う形で戦争責任と戦後日本の精神史をたどる長編小説。個人の記憶、家族、占領、バブル以後の社会を重ね、日本の戦後が本当に終わったのかを問い直す。
戦争を忘れても、戦後は終わらない。
441ページ
戦後日本東京裁判記憶家族歴史認識
服部英雄
受賞
中世日本の被差別民である河原者・非人を、史料とフィールド調査から再検討する歴史研究。社会の周縁に置かれた人びとの役割を明らかにし、豊臣秀吉の出自や権力形成も「賤」の視点から読み直す大部の著作である。
差別の歴史を、周縁に置かれた人びとの働きから読み直す。
713ページ
中世史被差別民河原者非人豊臣秀吉
三橋淳
受賞
世界各地の昆虫食を、食材、採集、調理、流通、文化背景、気候や生態との関係まで含めて整理した事典。珍奇な食文化紹介にとどまらず、人間が環境と結んできた食の知恵を体系的に示す。
昆虫を食べる営みを、文化と生態の両面から記録する。
395ページ
昆虫食食文化民俗生態事典
見田宗介
受賞
定本 見田宗介著作集
見田宗介の社会学的思考を精選し、既発表の代表的著作に改訂と解題を加えて体系化した著作集。現代社会、近代日本の精神構造、宮沢賢治論などを通じて、戦後日本の社会学と思想の流れを一望できる。
見田社会学の核心を、決定版として読み直す著作集。
社会学現代社会近代日本思想史著作集
加賀乙彦
特別賞
雲の都
加賀乙彦の自伝的大河小説で、『永遠の都』に続く一族と時代の物語。昭和初期から世紀末にいたる社会の変転を、小暮悠太と家族の歩みを通して描き、戦争、戦後、震災、社会事件が個人の人生へ及ぼす影をたどる。
一族の記憶を通して、昭和から世紀末までの日本を描き切る。
自伝的小説家族史昭和史戦後大河小説