日本の文学賞

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ポプラ社小説大賞 ぽぷらしゃしょうせつたいしょう

第5回(2010年)

エンターテインメント小説新人文学賞

受賞者

7名
水嶋ヒロ みずしま ひろ 大賞

人生を閉じようとした男が、黒服の男から奇妙な契約を持ちかけられる物語。命の価値、肉体と魂、人を人たらしめるものを、寓話的なサスペンスとして描く。

絶望の屋上で交わされた契約が、男を命の意味へ向かわせる。

236ページ
契約絶望再生寓話
古内一絵 ふるうち かずえ 特別賞

廃部寸前の中学水泳部を舞台に、主将を引き継いだ少年と個性的な仲間たちが再出発する青春小説。泳ぎ、性別、喪失、チームの絆をめぐり、子どもたちが不条理な壁に向き合う。

水泳部をもう一度泳がせるため、凸凹の仲間たちが水面へ戻っていく。

344ページ
青春水泳ジェンダー喪失仲間
浜口倫太郎 はまぐち りんたろう 特別賞

売れないピン芸人の兄と、学校になじめない小学生の異父妹が、六年ぶりの共同生活を通じて再挑戦する物語。大阪のお笑いの現場を背景に、挫折、家族、笑いの力を温かく描く。

笑いを残した父の記憶が、不器用な兄妹をもう一度前へ進ませる。

334ページ
お笑い兄妹再挑戦家族大阪
東朔水 あずま さくみ 奨励賞
仁侠ダディ

鬱病で自宅に引きこもる暴力団幹部が、亡き親友から託された少女と出会う物語。互いに戸惑いながら心を通わせる二人を通じて、血縁ではないつながりと居場所を描く。

閉ざされた男の部屋に、託された少女が新しい関係を運び込む。

疑似家族暴力団鬱病少女
中山良太 なかやま りょうた 奨励賞
龍へ向かう

幕末から明治への転換期、蝦夷新政府に集う剣客たちの生き方を描く歴史小説。坂本龍馬暗殺に関わったとされる今井信郎を軸に、敗れゆく者たちの迷いと成長を追う。

蝦夷の地で、今井信郎は胸の内に立ちはだかる龍へ向かう。

幕末蝦夷新政府今井信郎歴史小説成長
田中宏昌 たなか ひろまさ 候補
ラーメンガールズの奇跡

将来の夢を持てない高校生の奈波が、病に倒れた父のラーメン店をめぐって行動を起こす青春小説。幼なじみの宙とともに、文化祭での出店を目指しながら、自分の意思を形にしようとする。

無気力だった少女が、父の店と一杯のラーメンを通して動き出す。

青春ラーメン店文化祭家族自立
知野みさき ちの みさき 候補

春休みに祖父の家を訪れた少年が、幼い子どもの姿をした神さまと出会うファンタジックなSF。やがてその体験は、遠い未来の記憶と地球への帰還願望へ結びついていく。

田舎町で過ごした二週間の記憶が、遠い未来から地球へ帰る道になる。

256ページ
神さま未来記憶帰還やさしさ