日本の文学賞

← ホームに戻る

開高 健

かいこう たけし

Kaikō Ken

別名: かいこう けん
ペンネーム: 開高 健公表のペンネーム。本名の読みの異同がある。

プロフィール

性別
男性
生誕
1930-12-30 (大阪市天王寺区)
死没
1989-12-09 (東京都港区三田(東京都済生会中央病院)) 58歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
大阪市天王寺区(出生地) → 大阪市住吉区北田辺(幼少期) → 東京都杉並区(在住) → 神奈川県茅ヶ崎市(晩年・記念館)

経歴

職業
小説家, 随筆家, ノンフィクション作家, コピーライター
活動期間
1957年〜1989年
影響を受けた人物
ライナー・マリア・リルケ, アントン・チェーホフ, ジャン=ポール・サルトル, 中島敦, 梶井基次郎, 井伏鱒二, 旧約聖書
影響を与えた人物
谷沢永一, 向井敏

学歴

旧制大阪高等学校
文科甲類(英語)
期間: 1943-1944
国: 日本
学制改革により1年で修了
大阪市立大学
法文学部 / 法学科
学位: 学士
期間: 1950-1953
卒業年: 1953
国: 日本
在学中に同人誌『えんぴつ』に参加

受賞歴

芥川龍之介賞
1958
対象作品: 裸の王様
結果: Winner
毎日出版文化賞
1968
対象作品: 輝ける闇
結果: Winner
川端康成文学賞
1979
対象作品: 玉、砕ける
結果: Winner
菊池寛賞
1981
対象作品: 『ベトナム戦記』以降のルポルタージュ等
結果: Winner
日本文学大賞
1987
対象作品: 耳の物語
結果: Winner

受賞・候補エディション

芥川龍之介賞 1回登壇
  1. 受賞作: 裸の王様

    裸の王様は開高健による受賞作。作品の刊行状況と入手可能な本の情報を確認したうえで扱う。

    開高健による受賞作。

    受賞作刊行状況作品背景
野間文芸賞 1回登壇
  1. 受賞作: 輝ける闇

    『輝ける闇』は開高健の受賞作で、人物の内面と時代の空気を結びつけながら、人間の選択や記憶の重さを描く作品である。

    『輝ける闇』は、個人の経験を通して時代の陰影を読ませる作品である。

    257ページ
    戦争報道ベトナム
  1. 受賞作: 輝ける闇

    ベトナム戦争下の現地体験をもとにした小説。戦場の光と闇、記者の視線、暴力にさらされる人間の感覚を、濃密な文体で描く。

    輝ける闇は、開高健の仕事を代表する受賞作として、題名に込められた主題を読者に印象づける。

    218ページ
    戦争文学ベトナム戦争記者
  1. 受賞作: 玉、砕ける

    『玉、砕ける』は、開高健による文学作品で、個人の経験と時代の空気を重ねながら、人間関係や社会の輪郭を描く作品である。受賞歴は、題材への向き合い方と文章の確かさが評価されたことを示している。

    個人の記憶と時代の気配が重なり、静かな物語の輪郭をつくる。

    文学記憶社会人間関係
日本文学大賞 1回登壇
  1. 『破れた繭 耳の物語 I, 夜と陽炎 耳の物語 II』は、開高健による自伝的小説。人物の選択と時代の圧力を物語の推進力にし、緊張感のある展開のなかで人間の意志と孤独を描いている。

    『破れた繭 耳の物語 I, 夜と陽炎 耳の物語 II』は、開高健の表現の特色が凝縮された自伝的小説である。

    485ページ
    文学人物時代表現

作品

代表作

裸の王様

1958年 小説(短編集)

組織のメカニズムと個人の葛藤を寓話的に描いた短編・中編を収めた代表作の一つ。

組織と個人権力寓話
映像化・舞台化
  • [映画] 巨人と玩具 / 増村保造 (1958)
翻訳
  • 裸の王様(英訳あり)

パニック

1957年 小説(寓話)

野ネズミの大量発生を題材にした「シチュエーションの文学」を志向した長短編。デビュー作として注目を集めた。

自然の暴力寓話生命力

輝ける闇

1968年 長編小説/ノンフィクション的要素

ベトナム戦争の取材経験をもとにした長編。戦場の風景や音、においを生々しく描写し、批評家や海外でも注目された作品。

戦争暴力人間の闇
翻訳
  • 輝ける闇(英訳あり)

夏の闇

1971年 小説

『輝ける闇』とともに闇の三部作を構成する作品の一つ。人間の内面と情景描写が特徴的。

内面記憶

フィッシュ・オン

1971年 随筆(釣り、旅行)

釣りを中心に世界各地での体験を綴ったエッセイ。キャッチ・アンド・リリース思想を広めた作品群の端緒。

釣り自然観

オーパ!

1978年 随筆(釣り旅行記)

アマゾンなど各地への釣り旅行をまとめたルポルタージュ調エッセイ。高い人気を博した。

冒険食と酒自然

片隅の迷路

1962年 小説(社会派)

実際の事件(徳島ラジオ商殺し事件)を題材にした連載小説。社会の暗部と人間の心理を描く。

犯罪正義人間心理
映像化・舞台化
  • [映画] 証人の椅子 / 山本薩夫 (1965)

全著作

  • あかでみあ めらんこりあ
  • 裸の王様
  • パニック
  • 日本三文オペラ
  • 片隅の迷路
  • 輝ける闇
  • 夏の闇
  • フィッシュ・オン
  • オーパ!
  • 破れた繭
  • 夜と陽炎
  • 珠玉

翻案

  • 巨人と玩具(映画、増村保造監督、1958年)
  • 証人の椅子(映画、山本薩夫監督、1965年)

作家による翻訳

  • ロアルド・ダール『キス・キス』訳(早川書房、1965)
  • ジョージ・オーウェル『動物農場』訳・収録(『今日は昨日の明日』所収)

作品の翻訳

  • 輝ける闇(英訳版がある)
  • 夏の闇(英語等に翻訳例あり)

作風・主題

文体
ルポルタージュ寄りの筆致寓話的・象徴的表現食や釣りをめぐる細密な描写
頻出モチーフ
闇(人間の闇)組織と個人の圧迫戦争と報道釣り・自然・食旅と冒険

健康

  • 食道癌
    1989
    手術後に再入院し、食道腫瘍に肺炎を併発して死去した。
  • 肺炎(併発)
    1989
    食道癌術後の合併症として致命的な影響を与えた。

評価・遺産

開高健は戦後日本を代表する小説家・随筆家の一人であり、芥川賞受賞を契機に組織と個人を巡る作品やベトナム戦争取材を基にしたルポルタージュ文学、釣りや食をめぐる随筆で広く知られる。没後、開高の名を冠した賞や記念館が設けられ、ノンフィクション分野への影響も大きい。

記念館・博物館

  • 開高健記念館 神奈川県茅ヶ崎市東海岸南 2001年開館

資料所蔵先

  • 開高健記念館 資料室
  • 国立国会図書館(開高健関連資料)

大衆文化への影響

  • 開高健賞(TBSブリタニカ、1992–2001)
  • 開高健ノンフィクション賞(集英社、2003年創設)

引用

  • 一切名詞が入っていない珍しい名前で気に入っている。
    出典: 週刊プレイボーイ 連載 「風に訊け」 等の発言 (1984年)
  • 現地に行って取材してから書くのでは、たいしたことではない(という批評に対して議論を呼んだ言葉)。
    出典: 評論・対談 (1968年)

豆知識

  • 釣りエッセイで「キャッチ・アンド・リリース」の思想を広めたと言われる。
  • サントリー在職時にトリスウイスキーのキャッチコピー(「人間らしくやりたいナ」)に関わった。
  • 締切に弱く遅筆で知られ、講談社から一時期干されたことがある。