日本の文学賞

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戸板 康二

といた やすじ

Toita Yasuji

プロフィール

性別
男性
生誕
1915-12-14 (東京市(現・東京都港区芝三田四国町))
死没
1993-01-23 (東京都品川区旗の台 昭和大学病院) 77歳
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
東京(芝三田) - 出生・少年期 → 中国(上海) - 幼少期 → 東京都品川区旗の台 - 晩年

経歴

職業
演劇評論家, 歌舞伎評論家, 推理作家, 随筆家, 編集者, 国語教師
活動期間
1942年〜1993年
所属
日本演劇社(編集長を務めた), 明治製菓(宣伝部勤務), 日本芸術院
所属団体
日本芸術院会員
影響を受けた人物
折口信夫, 久保田万太郎, 江戸川乱歩
影響を与えた人物
矢野誠一, 林えり子

学歴

上海小学校
期間: 幼少期
国: 中国
父の仕事で中国に滞在して通学
愛宕小学校(東京都港区)
期間: 帰国後・少年期
国: 日本
暁星中学校
期間: 中等教育
国: 日本
中学を卒業
慶應義塾大学文学部
文学部 / 国文学科
学位: 学士
期間: 予科を経て卒業
国: 日本
折口信夫に師事

受賞歴

戸川秋骨賞(第1回)
1949
対象作品: 丸本歌舞伎/わが歌舞伎(正続)
主催: 戸川秋骨賞選考委員会
結果: 受賞
芸術選奨 文部大臣賞(文学評論部門・第3回)
1952
対象作品: 劇場の椅子/今日の歌舞伎
部門: 文学評論部門
主催: 文化庁
結果: 受賞
直木三十五賞(第42回)
1960
対象作品: 團十郎切腹事件(短編)/車引殺人事件(参考作品・短編集)
主催: 直木賞選考委員会
結果: 受賞
日本推理作家協会賞(短篇部門・第29回)
1976
対象作品: グリーン車の子供
部門: 短篇部門
主催: 日本推理作家協会
結果: 受賞
菊池寛賞(第24回)
1976
主催: 菊池寛賞選考委員会
結果: 受賞
日本芸術院賞(文芸部門・第33回)
1977
部門: 文芸部門
主催: 日本芸術院
結果: 受賞
東京都文化賞(第3回)
1987
主催: 東京都
結果: 受賞
明治村賞(第17回)
1991
主催: 明治村
結果: 受賞

受賞・候補エディション

直木三十五賞 1回登壇
  1. 受賞作: 團十郎切腹事件

    『團十郎切腹事件』は、戸板康二による小説作品で、直木三十五賞の1959-2回で受賞対象となった作品です。公開資料で確認できる範囲では、刊行形態や後年の収録状況を中心にたどれる作品です。

    戸板康二の『團十郎切腹事件』は、受賞歴を通して現在も作品名をたどることができる一作です。

    小説作品受賞作戦後文学
  1. 「グリーン車の子供」は、中村雅楽ものの一篇。新幹線のグリーン車で出会う奇妙な子どもを端緒に、日常的な旅の空間が謎へ変わっていく。

    旅の座席で隣り合った子どもが、老優を意外な謎へ導く。

    303ページ
    日常の謎中村雅楽鉄道短篇ミステリ
日本芸術院賞 1回登壇
  1. 受賞作: 演劇研究の業績

    戸板康二の演劇研究は、歌舞伎を中心に舞台芸術の記憶を批評と言葉で残した仕事である。劇評、聞き書き、随筆を通じて、俳優の芸と劇場文化を一般読者にも届く形で伝えた。

    舞台の一回性を、批評の言葉で後世へ手渡した演劇研究の業績。

    歌舞伎劇評舞台芸術俳優論

作品

代表作

歌舞伎への招待

1950年 評論・入門書

歌舞伎の歴史や見どころを平易に解説した入門書。ロングセラーとなり岩波現代文庫などで再刊された。

歌舞伎史演劇鑑賞舞台芸術

車引殺人事件

1959年 推理小説

歌舞伎や演劇を背景に展開する推理小説。江戸川乱歩の勧めで執筆し、推理作家としてのデビュー作となった。

推理劇場世界人間模様
映像化・舞台化
  • [テレビドラマ] 車引殺人事件 (1960)

團十郎切腹事件

1960年 推理小説(短編)

短編「團十郎切腹事件」を含む作品。短編が高く評価され、第42回直木三十五賞の受賞につながった。

歌舞伎史謎解き職業の倫理
映像化・舞台化
  • [テレビドラマ] 團十郎切腹事件 (1960)

ちょっといい話

1978年 随筆

雑誌のコラムをもとにした短いエピソード集。逝去直前まで書き続けられ、単行本が複数巻刊行された。

随筆人物評エピソード

グリーン車の子供

1976年 推理短編

短編推理作品。1976年に日本推理作家協会賞(短篇部門)を受賞した。

推理列車人間ドラマ

全著作

  • 俳優論(1942)
  • 歌舞伎の周囲(1948)
  • 丸本歌舞伎(1949)
  • 歌舞伎への招待(1950)
  • 劇場の椅子(1952)
  • 車引殺人事件(1959)
  • 團十郎切腹事件(1960)
  • ちょっといい話(1978〜)
  • グリーン車の子供(1976)
  • 戸板康二劇評集(1991)

翻案

  • 車引殺人事件(NHKドラマ化 1960)
  • 團十郎切腹事件(フジテレビ直木賞シリーズ、1960)
  • 映画原案・脚本関与例:女殺し油地獄(東宝、1957)

作風・主題

文体
平明で丹念な語り口劇評における専門的かつ実務的な分析随筆では軽妙で親しみやすい文体
頻出モチーフ
歌舞伎・俳優論舞台裏の人間模様古典と現代の対話

健康

  • 脳血栓(脳梗塞)
    1993年1月
    1993年1月に昭和大学病院で脳血栓のため死去。執筆活動はここで終了した。

評価・遺産

戸板康二は歌舞伎・演劇評論の分野で幅広い読者に影響を与え、分かりやすい解説と鋭い批評で知られるとともに、推理小説作家としても評価を得た。長年続いたコラム『ちょっといい話』や多数の入門書で一般の演劇・歌舞伎理解に貢献した。1991年に日本芸術院会員に選ばれ、蔵書は戸板文庫として保存されている。

記念館・博物館

  • 戸板文庫(戸板女子短期大学図書館) 戸板女子短期大学 図書館

関連学会

  • 日本芸術院
  • 日本推理作家協会

資料所蔵先

  • 戸板文庫(戸板女子短期大学図書館)

大衆文化への影響

  • テレビドラマ化(車引殺人事件、團十郎切腹事件 等)
  • 一部作品が映画・テレビの題材に採用

豆知識

  • 幼少期に父の仕事で中国(上海)に滞在し、上海小学校に通った。
  • 戸板関子(戸板裁縫女学校の創立者)が縁者で、1923年に戸板家に養子となり戸板康二と改名した。
  • 慶應義塾大学国文学科で折口信夫に師事した。
  • 44歳のとき江戸川乱歩の勧めで推理作家としてデビューした。
  • 『ちょっといい話』シリーズは逝去直前まで書き続けられ、単行本化されロングセラーとなった。