日本の文学賞

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芸術選奨文部科学大臣賞 げいじゅつせんしょう もんぶかがくだいじんしょう

第29回(1979年)

演劇映画音楽舞踊文学美術放送大衆芸能芸術振興評論メディア芸術美術A美術B

受賞者

4名
田久保英夫 たくぼ ひでお 受賞
触媒

『触媒』は、田久保英夫による長編小説。人と人との関係に入り込む微細な変化や、家族・男女・時間のなかで起こる内面の反応を、題名が示す化学反応の比喩のように静かに描き出す。

人の心に差し込む小さな作用が、関係のかたちを少しずつ変えていく。

469ページ
内面家族関係時間心理純文学
磯田光一 いそだ こういち 受賞

『思想としての東京』は、磯田光一が近代文学を通して東京という都市を読み解く評論。地図、文学作品、流行歌などを手がかりに、地方としての東京が中央としての東京へ変容していく過程と、その変化が日本人の心理に残した軋みを考察する。

東京は単なる都市ではなく、日本の近代化をめぐる欲望と錯視を映す思想として読まれる。

215ページ
東京近代文学都市論文学史近代化批評
岡野弘彦 おかの ひろひこ 受賞
海のまほろば

『海のまほろば』は、岡野弘彦の歌集。海をめぐる古層の記憶、故郷へのまなざし、神話や祭祀につながる感覚を、戦後短歌の端正な抒情のなかに息づかせる。

海の記憶と古代への感覚が、現代短歌の静かな声のなかで響き合う。

249ページ
短歌故郷神話祭祀古代
村山古郷 むらやま こきょう 受賞

『明治俳壇史』は、村山古郷が明治期の俳句・俳壇の展開をたどる研究書。正岡子規以後の革新、俳誌や結社の動き、旧派と新派の関係を整理し、近代俳句が形成されていく過程を歴史的に描く。

明治という転換期に、俳句はいかに近代の表現へ変わっていったのかをたどる。

366ページ
俳句明治文学俳壇史正岡子規近代化文学研究