日本の文学賞

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大学読書人大賞 だいがくどくしょじんたいしょう

第4回(2011年)

文芸

受賞者

6名
冲方丁 うぶかた てい 大賞

『天地明察』は、冲方丁による受賞・候補対象作。人物の選択や時代背景、事件の推移を通じて、読者を作品世界へ引き込む構成を持つ。

『天地明察』は、受賞歴と書誌情報を確認できる冲方丁の作品。

480ページ
文学賞対象作人間ドラマ物語性
伊藤計劃 いとう けいかく 2位

『虐殺器官』は、世界各地の大量虐殺の背後にいるとされる男ジョン・ポールを追う米軍特殊部隊員クラヴィス・シェパードを軸に、言語、戦争、管理社会、人間の倫理を冷徹に描くSF長編。近未来の軍事技術と情報統制を背景に、暴力がどのように制度化されるのかを問いかける。

虐殺を生む器官とは何か。近未来の戦場から、人間の倫理と言語の暗部へ迫る。

432ページ
近未来SF戦争と言語管理社会倫理
湊かなえ みなと かなえ 3位

『告白』は、娘を失った中学校教師の独白から始まり、複数の語り手が事件の真相とそれぞれの罪を浮かび上がらせていくミステリ長編。復讐、親子関係、学校という閉じた空間の歪みを、冷えた緊張感のある構成で描く。

一つの告白が、教室の空気を変え、隠されていた罪を次々に照らし出す。

268ページ
復讐学校親子多視点ミステリ
伊坂幸太郎 いさか こうたろう 4位

『砂漠』は、大学生活を送る若者たちの出会い、友情、恋、事件への関わりを、伊坂幸太郎らしい軽妙さと不穏さで描く青春小説。麻雀、超能力めいた偶然、社会への違和感が交錯し、卒業までの時間が鮮やかに切り取られる。

砂漠のような世界でも、学生たちは笑い、迷い、互いの存在を確かめ合う。

410ページ
青春大学生活友情偶然と事件
マイケル・サンデル まいける さんでる 5位

『これからの「正義」の話をしよう』は、マイケル・サンデルが正義、自由、平等、道徳的責任をめぐる哲学上の論点を、現代社会の具体的な問題と結びつけて論じる入門書。功利主義、リバタリアニズム、カント、アリストテレスなどを手がかりに、読者自身の判断を問い直す構成になっている。

正義とは何か。身近な争点から、私たちの判断の根拠を問い直す。

384ページ
政治哲学正義倫理公共性
米澤穂信 よねざわ ほのぶ 6位

『インシテミル』は、高額報酬に誘われて閉鎖空間の実験に参加した男女が、互いを疑いながら殺人ゲームに巻き込まれていくミステリ長編。古典本格の趣向を思わせる小道具とルールを配し、極限状況で人間の判断が揺らぐ様子を描く。

密室、報酬、疑心暗鬼。実験施設の中で、参加者たちの理性が試される。

447ページ
本格ミステリ閉鎖空間心理戦サバイバル