日本の文学賞

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吉川英治文学新人賞 よしかわえいじぶんがくしんじんしょう

第31回(2010年)

文学賞

受賞者

6名
池井戸潤 いけいど じゅん 受賞

中堅ゼネコンに勤める若手社員が、建設業界の談合と組織の論理に向き合う企業小説。仕事の現場で揺れる正義と現実を描く。

会社のために働くことと、正しくあることは同じなのか。

537ページ
企業小説談合組織正義
冲方丁 うぶかた とう 受賞

江戸時代前期、碁打ちで天文暦学者となる渋川春海が、日本独自の暦づくりに挑む歴史小説。学問、政治、恋が明るい筆致で結びつく。

暦を正すことは、空を読み、時代を動かすことだった。

480ページ
歴史小説天文学成長
辻村深月 つじむら みづき 候補

母を殺した同級生の消息を追う女性を通して、母娘関係と地方の閉塞感を描く長編ミステリ。過去の約束と現在の事件が響き合う。

幼い日の約束は、母と娘の逃れがたい結び目へつながっていた。

387ページ
母娘地方事件記憶
中路啓太 なかじ けいた 候補

戦国の城を舞台に、武将たちの誇り、駆け引き、錯覚を描く歴史小説。人の己惚れが運命を動かす瞬間を見つめる。

砦を守るのは石垣だけではなく、人の矜持と錯覚だった。

226ページ
歴史小説戦国矜持
平山夢明 ひらやま ゆめあき 候補
ダイナー

殺し屋たちが集う会員制食堂で働くことになった女性を主人公にしたノワール小説。暴力、食、欲望が過剰な筆致で交錯する。

生き延びるには、殺し屋たちの食卓で笑うしかなかった。

445ページ
ノワール暴力サバイバル
道尾秀介 みちお しゅうすけ 候補

二組のきょうだいを中心に、雨の中で起きる事件と罪の連鎖を描くミステリ。家族への思いと疑念が、悲劇へ向かって絡み合う。

降り続く雨は、家族を守りたい心の奥にある罪を浮かび上がらせる。

308ページ
家族ミステリ