電撃小説大賞 でんげきしょうせつたいしょう
第25回(2018年)
受賞者
8名かつて剣道で最強と呼ばれながら剣を手放した高校生・御剣悠は、剣道部の仲間たちや「剣姫」と呼ばれる吹雪との出会いを通じ、再び剣の道へ戻っていく。悠を追い続けてきた高校剣道界最強の快晴との因縁も交差するなか、少年たちはそれぞれの思いを懸けて対戦に臨む。
剣道を離れた少年が仲間と出会い、因縁の相手との対決へ向かう青春剣道小説。
吸血鬼との戦争を終えた世界で、対吸血鬼戦闘用の絡繰騎士《白檀式》第陸号・水無月が十年ぶりに目覚める。かつて英雄となるはずだった姉兄たちが虐殺オートマタとして記憶される現実に戸惑いながら、博士の娘カノンと吸血鬼王女リタに出会い、自らの存在理由と新たな日常を探していくバトルファンタジー。
絡繰騎士は叛旗を翻す。孤独な姫を救い、偽りの世界に抗うために。
世界の北端にある《最果て図書館》で、記憶を失った館長ウォレスは、感情を持たないメイドのリィリと暮らしている。鏡越しに《はじまりの町》の少女ルチアと出会った彼は、勇者の魔王討伐を助けるため知恵を貸すが、失われた自分の記憶もまた決戦の鍵であると知る。
勇者と魔王の決戦を陰で支えた人々を描く、寂しくも優しい幻想譚。
大学生の七瀬浩太が住む深山荘は、夕食付きの古びた下宿であり、心霊スポットとしても噂されている。怪しい現象が相次ぐなか、住人たちは悲しい過去を抱えた幽霊まで食卓に迎え入れ、忘れがたい最後の夕食へ向き合っていく。
最高に美味しくて切ない「最後の夕食」の物語。
13歳で心臓移植を受けた八月朔日行兎は、移植後から自分が少女になる夢を見る。それがドナーの鈴城葵花の記憶だと考えた行兎は、明るく生きる彼女に恋をするが、二人は現実には出会えない。記憶を介して彼女を知る少年が、届かない恋と彼女を救いたいという願いに向き合う青春小説。
心臓移植をきっかけに他者の記憶へ触れた少年の恋を描く、切実な青春小説。
初めて恋をしてから思春期を終えるまで、他人の心の声が聞こえるようになる世界。初恋の失敗をきっかけに恋をしないと決めた高校生・日坂真は、同級生の染谷優花が気になり始める。恋をした経験がなく他人の心を理解できない優花に対し、真は本心を隠したまま友人として距離を縮めていく。
心の声が聞こえる世界で、恋を恐れる少年と恋を知らない少女が近づいていく青春小説。
犯罪を黙認する街イグダッドで暮らす賞金稼ぎラルフと相棒のリザは、逃走した少女シエナを連れ戻す依頼を受ける。だが〈銀使い〉の襲撃によって仕事は狂気じみた誘拐劇へと変わり、二人は血と硝煙に満ちた街の思惑に巻き込まれていく。
世界最悪の犯罪街で始まる、一人の少女を巡る誘拐劇。
遥かな未来を舞台に、少年・悟代サダが、死の淵にいる妹ノゾを救うための仕組み〈千羽鶴〉を開発するSF小説。創薬に必要な計算を電脳上の折り鶴へ変換し、人々に折ってもらうその仕組みは、人工知能〈綾取りの姫〉が統治する社会で、善意と好奇心に支えられながら兄妹を苛烈な運命へ導いていく。
折り鶴に託された計算と人々の思いが、病に抗う兄妹の運命を動かしていく。