日本の文学賞

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吉川英治文学新人賞 よしかわえいじぶんがくしんじんしょう

第39回(2018年)

文学賞

受賞者

5名
佐藤究 さとう きわむ 受賞

京都の霊長類研究施設で起きる不可解な暴動を起点に、人類と類人猿、模倣と暴力の境界を問う SF サスペンス。災厄の発端を一頭のチンパンジーに置き、科学と恐怖を結びつける。

一頭のチンパンジーが、人類の理性と暴力の境界を揺さぶる。

475ページ
SF霊長類京都暴動進化
伊吹有喜 いぶき ゆうき 候補

戦時下の東京で少女雑誌づくりに情熱を注ぐ人々と、現代に届いた小さな箱の謎を結ぶ長編。雑誌文化への憧れと、時代に翻弄されながらも働き生きる女性たちの姿を温かく描く。

少女雑誌に託された夢が、時を越えて一人の人生を照らす。

448ページ
少女雑誌戦時下編集者女性の仕事記憶
小川哲 おがわ さとる 候補

ポル・ポト政権下のカンボジアと近未来を結ぶ二部構成の長編。暴力と知性、ゲームと政治の関係を大きな時間幅で描き、人間が制度に抗う可能性を問いかける。

歴史の暴力とゲームの論理が、人間の選択を追い詰める。

448ページ
SF歴史カンボジアゲーム政治
呉勝浩 ご かつひろ 候補

殺人衝動を抱える少年と、その周囲の大人たちを描く心理サスペンス。犯罪加害者、家族、地域、職場の視線が重なり、善悪だけでは割り切れない感情を掘り下げる。

少年の白い衝動が、周囲の人々の倫理と感情を揺さぶる。

339ページ
心理サスペンス犯罪少年家族倫理
澤田瞳子 さわだ とうこ 候補

奈良時代、天然痘の流行に揺れる都で、施薬院と悲田院に関わる人々を描く歴史長編。疫病が社会の差別や不安をあぶり出す中、医療と救済に向き合う人間の姿を追う。

疫病の猛威が、古代の都に潜む社会の闇と人の祈りを照らす。

414ページ
歴史小説奈良時代疫病医療社会不安