日本の文学賞

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佐伯 一麦

さえき かずみ

Saeki Kazumi

別名: 佐伯 亨
ペンネーム: 佐伯 一麦作家名(筆名)として使用

プロフィール

性別
男性
生誕
1959-07-21 (宮城県仙台市)
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
宮城県仙台市(現住所) → 上京・東京都(多様な職業を経験) → ノルウェー(1997年に1年間滞在)

経歴

職業
小説家, 電気工, 週刊誌記者
活動期間
1984年〜
所属
仙台文学館(第3代館長), 大佛次郎賞選考委員(第37回〜第45回), 野間文芸賞選考委員(第63回〜)
影響を受けた人物
フィンセント・ファン・ゴッホ, 私小説の伝統

学歴

宮城県仙台第一高等学校
国: 日本
高校卒業後上京し、週刊誌記者や電気工などを経験

受賞歴

かわさき文学賞コンクール入賞
1983
対象作品: 静かな熱
主催: かわさき文学賞実行委員会
結果: 入賞
海燕新人文学賞
1984
対象作品: 木を接ぐ
主催: 海燕新人文学賞選考委員会
結果: 受賞
野間文芸新人賞
1990
対象作品: ショート・サーキット
主催: 野間文芸新人賞選考委員会
結果: 受賞
三島由紀夫賞
1991
対象作品: ア・ルース・ボーイ
主催: 三島由紀夫賞選考委員会
結果: 受賞
木山捷平文学賞
1997
対象作品: 遠き山に日は落ちて
主催: 木山捷平文学賞実行委員会
結果: 受賞
大佛次郎賞
2004
対象作品: 鉄塔家族
主催: 大佛次郎賞選考委員会
結果: 受賞
野間文芸賞
2007
対象作品: ノルゲ Norge
主催: 野間文芸賞選考委員会
結果: 受賞
毎日芸術賞
2014
対象作品: 還れぬ家
主催: 毎日新聞社
結果: 受賞
伊藤整文学賞
2014
対象作品: 渡良瀬
主催: 伊藤整文学賞選考委員会
結果: 受賞
芸術選奨文部科学大臣賞
2020
対象作品: 山海記
主催: 文化庁
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 受賞作: 木を接ぐ

    『木を接ぐ』は、佐伯一麦による文学作品。受賞作として、作者の問題意識と表現の特色を伝える一作である。

    受賞作『木を接ぐ』を入口に、佐伯一麦の表現世界へ導く。

    文学受賞作表現
  1. 『ショート・サーキット』は佐伯一麦による文学作品。人物の内面や時代の空気をすくい取り、物語や批評の形で読者に差し出す。

    『ショート・サーキット』は、佐伯一麦の表現を野間文芸新人賞の文脈で読むための重要な対象である。

    210ページ
    文学人物時代
三島由紀夫賞 1回登壇
  1. 『ア・ルース・ボーイ』は、佐伯一麦が若者の不安定な生活感覚と自己形成の痛みを描いた長編です。題名の軽さとは対照的に、居場所を求める青年の内面を丹念に追い、時代の空気と個人の孤独を重ねています。

    不器用に生きる青年の揺れを、生活の手触りから描き出す青春小説です。

    192ページ
    青春労働と生活孤独自己形成
  1. 『遠き山に日は落ちて』は、佐伯 一麦による集英社から1996年に刊行された作品で、木山捷平文学賞の受賞作として知られる。純文学の領域で評価された一作で、題名が示す主題や人物の動きを軸に読ませる。

    木山捷平文学賞で評価された『遠き山に日は落ちて』は、作品名の印象を手がかりに読者を引き込む。

    227ページ
    木山捷平文学賞遠き山に日は落ちて純文学
大佛次郎賞 1回登壇
  1. 受賞作: 鉄塔家族

    東北の地方都市で、鉄塔のある風景のそばに暮らす人々の日常と過去の影を細やかに描く長編小説。

    鉄塔家族は、受賞時の題名が伝える核を手がかりに、登場人物の選択と変化を追う作品です。

    548ページ
    家族地方都市記憶
野間文芸賞 1回登壇
  1. 受賞作: ノルゲ Norge

    『ノルゲ Norge』は佐伯一麦による2007年回の受賞作です。人物や社会、記憶との向き合い方を軸に、受賞作として評価された主題を読者に伝える作品です。

    ノルゲ Norgeは、佐伯一麦の筆致で人の選択と時間の重みを描く受賞作です。

    受賞作人間関係記憶社会
伊藤整文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 渡良瀬

    『渡良瀬』は、佐伯一麦による受賞作品。対象賞の選考で評価された作品として、作者の関心や表現上の特色が凝縮されている。

    佐伯一麦の受賞作『渡良瀬』。

    336ページ
    受賞作現代文学書誌確認

作品

代表作

木を接ぐ

1984年 小説(短編)

デビュー作。私小説的な短編で、労働や家庭の断片を描く。

労働家族自伝的要素

ショート・サーキット

1990年 短編集

電気工時代の経験をもとにした作品をまとめた短編集。

労働身体地方の生活

一輪

1990年 小説(中編/短篇)

1990年刊。短篇集に収められた一篇。日常の細部を掬い取る作風を示す。

日常記憶人間関係
映像化・舞台化
  • [Vシネマ] F.ヘルス嬢日記 (1996)

ア・ルース・ボーイ

1991年 小説

若くして父親になってしまう青年を描いた長編的な作品。私小説的要素が強い。

家族父性成長
映像化・舞台化
  • [映画] ア・ルース・ボーイ(映画化、完成したが一般公開は頓挫) / 細野ひで晃
  • [テレビドラマ] 僕はあした十八になる (2001)

ノルゲ Norge

2007年 長編小説

妻の留学に伴うノルウェー滞在の経験をもとに書かれた作品。風土と個人の心象を描く。

異郷風土家族

光の闇

2013年 連作小説/短篇集

複数の章からなる作品。短篇の集積が提示する光と闇の対照が特徴。

記憶光と闇都市と人間
映像化・舞台化
  • [映画] 光の闇 — 二十六夜待ち(第1章の映像化) / 越川道夫 (2017)

還れぬ家

2013年 小説

家族と地域の記憶を巡る作品で、2014年に毎日芸術賞を受賞。

家族記憶地域

渡良瀬

2013年 小説

地域と人間を繊細に描いた作品。伊藤整文学賞受賞作。

郷里地域社会家族

山海記

2019年 長編小説

山と海を巡る大作的な要素を持つ長編。2019年刊、2020年に芸術選奨文部科学大臣賞受賞。

自然歴史人間の営み

全著作

  • 雛の棲家(福武書店、1987年)
  • ショート・サーキット(福武書店、1990年)
  • 一輪(福武書店、1990年)
  • ア・ルース・ボーイ(新潮社、1991年)
  • 木の一族(新潮社、1994年)
  • 遠き山に日は落ちて(集英社、1996年)
  • 少年詩篇(新潮社、1997年)
  • 川筋物語(朝日新聞社、1998年)
  • まぼろしの夏(講談社、2000年)
  • マイ シーズンズ(幻冬舎、2001年)
  • 無事の日(集英社、2001年)
  • 鉄塔家族(日本経済新聞社、2004年)
  • 草の輝き(集英社、2004年)
  • ノルゲ Norge(講談社、2007年)
  • ピロティ(集英社、2008年)
  • 誰かがそれを(講談社、2010年)
  • 還れぬ家(新潮社、2013年)
  • 光の闇(扶桑社、2013年)
  • 渡良瀬(岩波書店、2013年)
  • 日和山 佐伯一麦自選短篇集(講談社文芸文庫、2014年)
  • 空にみずうみ(中央公論新社、2015年)
  • 山海記(講談社、2019年)
  • アスベストス(文藝春秋、2021年)
  • ミチノオク(新潮社、2024年)

翻案

  • 一輪 → Vシネマ『F.ヘルス嬢日記』(東映ビデオ、1996年)
  • ア・ルース・ボーイ → テレビドラマ『僕はあした十八になる』(NHK、2001年)
  • 光の闇(第1章『二十六夜待ち』) → 映画(2017年)

作風・主題

文体
私小説的な自伝的手法叙情的で抑制の効いた文体日常の細部を掬い取る描写
頻出モチーフ
郷里・東北の風景家族と世代間の関係労働と身体病と記憶

健康

  • 肋膜炎、喘息(アスベスト被害)
    20代に発症、以後持病として継続
    呼吸器系の持病を抱えながら執筆を続け、アスベスト被害を扱ったルポ『石の肺』を執筆した。

評価・遺産

私小説の伝統を引き継ぎつつ、東北の風景や労働体験を丁寧に描く作家。複数の主要文学賞を受賞し、地域の文学活動や選考委員、仙台文学館館長としての活動を通じて地域文化の担い手となっている。

記念館・博物館

  • 仙台文学館 宮城県仙台市

資料所蔵先

  • ISNI: 0000000082656222
  • VIAF: 73707036
  • WorldCat Entities ID: E39PBJtCDGYt3wXFdQ8Vw9Xjmd
  • 国立国会図書館ID: 00171036

大衆文化への影響

  • ア・ルース・ボーイ → NHKドラマ『僕はあした十八になる』(2001)
  • 一輪 → Vシネマ『F.ヘルス嬢日記』(1996)
  • 光の闇(第1章『二十六夜待ち』)→ 映画(2017)

豆知識

  • 筆名「一麦」はゴッホが麦畑を好んで描いたことにちなむ。
  • 若年期に電気工として働いた経験が初期作品に色濃く反映されている。
  • アスベスト被害による肋膜炎・喘息を抱えながら執筆を続け、『石の肺』などのルポも刊行している。
  • 2010年代より文学賞の選考委員を務め、2020年には仙台文学館第3代館長に就任した。