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第31回(1992年) 受賞受賞作: エンドレス・ワルツ
稲葉真弓『エンドレス・ワルツ』は、阿部薫と鈴木いづみをモデルに、破滅的な愛と芸術の熱を描いた長篇。ジャズ、薬物、家族、創作が渾然となる時代の底で、純粋さと傷が同時に燃え上がる。
傷だらけの世界で、純粋で猥雑な魂が互いを求め続ける。
161ページジャズ破滅的な恋愛芸術家一九七〇年代
稲葉 真弓
いなば まゆみ
Inaba Mayumi
プロフィール
- 性別
- 女性
- 生誕
- 1950-03-08 (愛知県海部郡佐屋町(現:愛西市))
- 死没
- 2014-08-30 (東京都品川区) 64歳
- 国籍
- 日本
- 言語
- 日本語
- 居住地歴
- 愛知県海部郡佐屋町(現:愛西市) → 名古屋市(就業期) → 東京都品川区(上京後の居住地) → 三重県志摩半島(別荘を構えた)
経歴
- 職業
- 小説家, 詩人, 大学教授
- 活動期間
- 1973年〜2014年
- 所属
- 愛知淑徳大学(非常勤講師), 日本大学(非常勤講師・後に教授), 織田作之助賞 選考委員(〜2013年), 芸術選奨文部科学大臣賞 選考委員(〜2013年)
- 所属団体
- 織田作之助賞 選考委員(〜2013年), 芸術選奨文部科学大臣賞 選考委員(〜2013年), 愛知淑徳大学 非常勤講師, 日本大学 芸術学部 教授
- 影響を受けた人物
- 西脇順三郎
- ノミネート
- 第104回芥川龍之介賞候補(1990年下半期)『琥珀の町』, 泉鏡花文学賞候補(1995年)『繭は緑』, 川端康成文学賞候補(1997年)『朝が二度くる』, 川端康成文学賞候補(2000年)『七千日』, 川端康成文学賞候補(2005年)『私がそこに還るまで』, 萩原朔太郎賞候補(2002年)詩集『母音の川』, 高見順賞候補(2015年・没後)『連作・志摩 ひかりへの旅』, 三好達治賞候補(2015年・没後)『連作・志摩 ひかりへの旅』
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 愛知県立津島高等学校 | — | — | — | — | 日本 |
| 東京デザイナー学院名古屋校 | — | — | — | 在学中に詩集を自主制作 | 日本 |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1973 | 第16回女流新人賞 | 蒼い影の痛みを | — | 作品社 | 受賞 |
| 1980 | 作品賞 | ホテル・ザンビア | — | 作品(作品社) | 受賞 |
| 1992 | 第31回女流文学賞 | エンドレス・ワルツ | — | 女流文学賞選考委員会 | 受賞 |
| 1995 | 第23回平林たい子文学賞 | 声の娼婦 | — | 平林たい子文学賞選考委員会 | 受賞 |
| 2008 | 第34回川端康成文学賞 | 海松 | — | 川端康成文学賞選考委員会 | 受賞 |
| 2010 | 芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門) | 海松 | — | 文部科学省 | 受賞 |
| 2011 | 第47回谷崎潤一郎賞 | 半島へ | — | 谷崎潤一郎賞選考委員会 | 受賞 |
| 2011 | 第64回中日文化賞 | 半島へ | — | 中日新聞社 | 受賞 |
| 2012 | 第7回親鸞賞 | 半島へ | — | 親鸞賞選考委員会 | 受賞 |
| 2014 | 紫綬褒章 | — | — | 内閣府 | 受章 |
受賞・候補エディション
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第23回(1995年) 受賞受賞作: 声の娼婦
『声の娼婦』は、受賞対象となった文学作品です。人物の選択、時代や場所の空気、心情の揺れを通して、作者の主題意識を読者に伝えます。
人物と時代の気配を通して、作者の主題が浮かび上がる作品です。
文学人間関係時代心情
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第34回(2008年) 受賞
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第60回(2010年) 受賞受賞作: 海松
海辺の気配と記憶を背景に、人の生の揺らぎを静かに描く小説。自然の色や匂いが、人物の内面と重なって読後に余韻を残す。
海松は、稲葉真弓の受賞作として刊行形態でも確認できる作品です。
169ページ海記憶生の揺らぎ
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第47回(2011年) 受賞受賞作: 半島へ
『半島へ』は稲葉 真弓による作品で、2011-1 の受賞・候補記録に残る一冊です。書籍として刊行されたレコードを確認でき、作品単位の書誌情報として扱えます。
稲葉 真弓の『半島へ』は、受賞記録に残る作品として作品単位で整理した。
218ページ文学賞受賞作人間関係物語
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第7回(2012年) 受賞受賞作: 半島へ
海と森に囲まれた半島へ移った「私」が、自然と孤独の中で生を見つめ直す小説。土地の気配と身体感覚を静かに積み重ねる。
半島へは、稲葉真弓の受賞作として、題名のモチーフから作品世界へ読者を導く。
218ページ文学賞受賞作人物の選択記憶と関係性
作品
代表作
エンドレス・ワルツ
1992年 小説女優・作家の鈴木いづみとサックス奏者の阿部薫を題材にした実名小説。1992年に女流文学賞を受賞。
- [映画] エンドレス・ワルツ / 若松孝二 (Kōji Wakamatsu) (1995)
海松
2009年 小説志摩半島での生活や自然を題材にした作品。繊細な自然描写と土地への愛着が特色。2008年に川端康成文学賞、2010年に芸術選奨文部科学大臣賞(文学部門)を受賞。
半島へ
2011年 小説半島の自然と暮らしを通じて生や記憶を描く長編。2011年に谷崎潤一郎賞と中日文化賞を受賞。
琥珀の町
1991年 小説初期の長篇で、芥川龍之介賞候補になった作品。都会や人間関係の描写が特徴。
声の娼婦
1995年 小説女性の内面や欲望を描いた作品で、1995年に平林たい子文学賞を受賞した。
ホテル・ザンビア
1981年 小説1980年代初頭の重要作のひとつ。1980年に『作品』の作品賞に選ばれる。
全著作
- ホテル・ザンビア(1981年)
- ほろびの音(詩集、1982年)
- 琥珀の町(1991年)
- 夜明けの桃(詩集、1991年)
- エンドレス・ワルツ(1992年)
- 抱かれる(1993年)
- 自殺者たち 一日一死(共編著、1994年)
- 月よりも遠い場所 私のmovie paradise(エッセイ、1995年)
- 繭は緑(1995年)
- 声の娼婦(1995年)
- 森の時代(1996年)
- ガラスの愛(1997年)
- かかしの旅(1997年)
- 猫に満ちる日(1998年)
- もうひとりの私(1998年)
- 水の中のザクロ(1999年)
- ミーのいない朝(エッセイ、1999年)
- ガーデン・ガーデン(2000年)
- 母音の川(詩集、2002年)
- 花響(2002年)
- 午後の蜜箱(2003年)
- 風変りな魚たちへの挽歌(2003年)
- 私がそこに還るまで(2004年)
- 環流(2005年)
- さよならのポスト(童話、2005年)
- 砂の肖像(2007年)
- 藍の満干 色のあるファンタジー(2008年)
- 海松(2009年)
- 千年の恋人たち(2010年)
- 半島へ(2011年)
- 唇に小さな春を(2012年)
- ふくろうたち(2014年)
- Rの海(2014年)
- 連作・志摩 ひかりへの旅(詩集、2014年)
- 少し湿った場所(エッセイ、2014年)
- 心のてのひらに(詩集、2015年)
- 月兎耳の家(2016年)
- 選詩集 さようなら は、やめときましょう(詩集、2019年)
- 砂漠の雪(烏有書林、2025年・追補刊)
翻案
- 『エンドレス・ワルツ』 映画化(1995年、監督:若松孝二)
- 『かかしの旅』 映画化(2005年、監督:冨永憲治/出演:賀来千香子)
作風・主題
- 文体
- 叙情的描写具体的・感覚的な自然描写女性の内面へ踏み込む心理描写実名小説(ローマン・ア・クレフ)的手法を用いることがある
- 頻出モチーフ
- 海・半島・沿岸の風景自然と季節の細密描写記憶と喪失女性の身体と欲望郷愁・場所への愛着
健康
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膵臓癌2014年(診断・治療・2014年8月に死去)2014年8月に膵臓癌のため死去。創作活動は終息。
評価・遺産
稲葉真弓は繊細な自然描写と女性の内面に迫る作風で評価され、多くの主要文学賞を受賞した。地方の風景(特に志摩半島)を題材にした作品群は現代日本文学に独自の位置を占める。没後も詩集や未発表作品が刊行され、評価が続いている。
大衆文化への影響
- 『エンドレス・ワルツ』の映画化(1995年)
- 『かかしの旅』の映画化(2005年)
- 倉田悠子名義作品の復刊(星海社による2020–2021年の復刊シリーズ)
豆知識
- 本名は稲葉眞弓、旧姓は平野。
- 倉田ゆみ/倉田悠子の異名でアダルトアニメ関連のノベライズや脚本を執筆していた。
- 高校在学中に詩作を始め、1966年のコンテストで受賞したことが創作の契機となった。
- 志摩半島に別荘を構え、同地を題材にした作品群を発表した。
- 2014年に紫綬褒章を受章。
- 2014年8月に膵臓癌で死去(64歳)。没後も詩集や作品が刊行・復刊されている。