日本の文学賞

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女流文学賞

じょりゅうぶんがくしょう

女性が書いた日本語の小説に毎年授与する文学賞。

小説
創設年
1962
主催
中央公論社
カテゴリー
一般文芸・大衆小説
受賞対象
プロ
開催頻度
年1回
賞のステータス
終了

説明

中央公論社が女流文学者会主催の女流文学者賞を引き継いで1962年に創設し、2000年まで毎年女性作家の日本語小説に授与した文学賞。「女流」という名称について批判があり、2001年からは婦人公論文芸賞となった。

選考情報

選考プロセス

第1回
審査員 正宗白鳥, 井上靖, 平野謙, 野上弥生子, 佐多稲子, 円地文子, 平林たい子
第2-3回
審査員 川端康成
第4-10回
審査員 丹羽文雄
第11-15回
審査員 井上靖, 円地文子, 佐多稲子, 平野謙, 丹羽文雄, 野上弥生子
第16回
審査員 井上靖, 円地文子, 佐多稲子, 平野謙, 丹羽文雄, 宇野千代
第17回
審査員 井上靖, 宇野千代, 円地文子, 佐多稲子, 丹羽文雄
第18-19回
審査員 佐伯彰一, 井上靖, 宇野千代, 円地文子, 佐多稲子, 丹羽文雄
第20-25回
審査員 河野多惠子, 井上靖, 宇野千代, 円地文子, 佐伯彰一, 丹羽文雄
第26-27回
審査員 河野多惠子, 井上靖, 宇野千代, 佐伯彰一, 丹羽文雄
第28回
審査員 井上靖, 大庭みな子, 河野多惠子, 佐伯彰一, 佐多稲子, 瀬戸内寂聴
第29-35回
審査員 阿川弘之, 大庭みな子, 佐伯彰一, 瀬戸内寂聴, 田辺聖子
第36回以降
審査員 阿川弘之, 佐伯彰一, 瀬戸内寂聴, 田辺聖子

関連の賞

  • 女流文学者賞
  • 婦人公論文芸賞

公式情報

http://www.chuko.co.jp/aword/joryuu/

過去の受賞者

川上弘美 かわかみ ひろみ 受賞
溺レる

『溺レる』は、2000年の受賞対象となった文学作品です。題名が示すイメージを軸に、作者の関心や同時代の表現感覚がうかがえる作品として位置づけられます。

『溺レる』は、題名の余韻から作品世界へ読者を引き込む文学作品です。

文学人間関係時代
原田康子 はらだ やすこ 受賞
蝋涙

『蝋涙』は、女流文学賞の受賞作で、女性の生の感触、関係性、時間の積み重なりを描く小説です。

『蝋涙』は、受賞対象となった作品の主題と語り口が端的に表れた一作です。

受賞作文学賞人間描写
米谷ふみ子 よねたに ふみこ 受賞

『ファミリー・ビジネス』は、米谷 ふみ子の受賞作として注目された作品。題名が示す中心的なイメージを軸に、人物や出来事の変化を追う。

『ファミリー・ビジネス』は、受賞時の時代感覚と作者の関心が交わる作品。

209ページ
受賞作人物の変化時代と社会
北原亞以子 きたはら あいこ 受賞

北原亞以子『江戸風狂伝』は、女流文学賞で取り上げられた作品です。題名が示す印象を軸に、人物の選択や時代の空気を通して、読後に余韻を残す世界を描いています。

『江戸風狂伝』は、受賞作として読まれてきた作品の核を静かに伝える一作です。

235ページ
人生記憶時代
田中澄江 たなか すみえ 受賞
夫の始末

『夫の始末』は、田中澄江による文学作品です。受賞対象として扱われた作品で、題名が示す世界を軸に、人物の心の動きや時代の気配を描きます。

『夫の始末』は、田中澄江の作風と受賞年の文学的関心を伝える作品です。

人間関係記憶時代の空気
髙樹のぶ子 たかぎ のぶこ 受賞
水脈

『水脈』は髙樹のぶ子による受賞作品です。単行本・文庫・短編集としての刊行確認は限定的ですが、受賞作として作者の同時期の表現を示す作品です。

『水脈』は、髙樹のぶ子の受賞対象となった作品です。

受賞作同時代の表現作者の展開
松浦理英子 まつうら りえこ 受賞
親指Pの修行時代

『親指Pの修行時代』は、松浦理英子による作品で、女流文学賞の受賞作です。受賞対象となった作品として、人物や社会の緊張、記憶、日常の変化を描く読み物です。

女流文学賞で評価された、松浦理英子の作品です。

文学賞受賞作人物描写時代と記憶
安西篤子 あんざい あつこ 受賞
黒鳥

『黒鳥』は、歴史小説を得意とする安西篤子が、人間の情念と時代の圧力を重ねて描く作品。黒い鳥のイメージが、運命の影や心の奥に潜む不穏さを呼び込む。

黒い鳥の影が、時代に翻弄される人の心を横切る。

歴史と情念運命の影女性文学
岩橋邦枝 いわはし くにえ 受賞

岩橋邦枝『浮橋』は、過ぎ去った青春と女性の生の軌跡を、自伝的な連作長篇として描く作品。時を隔ててよみがえる男たちとの記憶が、成熟した視線で静かにたどられる。

時を越えて戻る記憶が、女の人生を細やかに照らす。

216ページ
記憶女性の生青春自伝性
稲葉真弓 いなば まゆみ 受賞

稲葉真弓『エンドレス・ワルツ』は、阿部薫と鈴木いづみをモデルに、破滅的な愛と芸術の熱を描いた長篇。ジャズ、薬物、家族、創作が渾然となる時代の底で、純粋さと傷が同時に燃え上がる。

傷だらけの世界で、純粋で猥雑な魂が互いを求め続ける。

161ページ
ジャズ破滅的な恋愛芸術家一九七〇年代
山田詠美 やまだ えいみ 受賞

ニューヨークを舞台に、愛、依存、孤独、身体の痛みを濃密に描く長篇。山田詠美らしい感覚的な文体で、傷ついた人間たちの関係を追う。

都会の熱と孤独の中で、愛は救いにも破壊にも変わる。

433ページ
恋愛ニューヨーク孤独身体性
須賀敦子 すが あつこ 受賞

イタリアでの日々を、町、人、文学、言葉の記憶を通して静かにたどるエッセイ集。霧のミラノの風景に、異国で暮らした時間の余韻が重なる。

記憶のミラノには、今も霧が静かに流れている。

218ページ
イタリア記憶随想異文化
村田喜代子 むらた きよこ 受賞

『白い山』は、村田喜代子による小説集。受賞として記録され、作品の題名やジャンルから作者の初期・代表的な関心がうかがえる。

村田喜代子の『白い山』は、受賞歴とともに読み継がれる小説集。

213ページ
小説集文学賞受賞作日本文学
津村節子 つむら せつこ 受賞

『流星雨』は、津村節子による長編小説。受賞として記録され、作品の題名やジャンルから作者の初期・代表的な関心がうかがえる。

津村節子の『流星雨』は、受賞歴とともに読み継がれる長編小説。

359ページ
長編小説文学賞受賞作日本文学
吉行理恵 よしゆき りえ 受賞
黄色い猫

『黄色い猫』は、吉行理恵による文学作品。受賞時の評価対象となった作品で、題名が示す情景や関係性を軸に、人物の記憶、土地、時代の空気を読ませる。

受賞作として読まれてきた『黄色い猫』は、静かな題名の奥に人間と時代の手触りを残す。

受賞作文学作品記憶時代
塩野七生 しおの ななお 受賞

わが友マキアヴェッリは、塩野七生による文学作品。人物の選択と時代の空気を丁寧に追い、静かな余韻を残す物語として読まれてきた。

わが友マキアヴェッリは、塩野七生による文学作品。

479ページ
文学人物時代余韻
金井美恵子 かない みえこ 受賞

タマやは、金井美恵子による文学作品。人物の選択と時代の空気を丁寧に追い、静かな余韻を残す物語として読まれてきた。

タマやは、金井美恵子による文学作品。

189ページ
文学人物時代余韻
田辺聖子 たなべ せいこ 受賞

田辺聖子が俳人・杉田久女の生涯と表現への執念に寄り添う評伝的小説です。才能、家族、俳句への情熱が絡み合い、ひとりの女性作家が時代の制約の中で燃やした言葉の力を描きます。

俳句に身を焦がした女性の生を、愛惜をこめて描く。

514ページ
杉田久女俳句女性表現評伝小説
杉本苑子 すぎもと そのこ 受賞

奈良時代の長屋王事件から大仏開眼へ至る政争と信仰を描く、杉本苑子の歴史大河小説です。宮廷の権力闘争と庶民の暮らしを重ね、天平文化の光と影を描きます。

華やかな天平文化の陰で、権力と信仰と人の運命が激しく交錯します。

312ページ
奈良時代長屋王事件権力闘争仏教
山本道子 やまもと みちこ 受賞
ひとの樹

一人の人間を一本の樹に重ね、人生の根や枝葉の広がりをたどる小説。女性の生の時間と家族、記憶の重なりを穏やかな筆致で描く。

『ひとの樹』は、山本道子の受賞作として、題名に込められた象徴から人間の記憶や感情を照らし出す。

小説女性の生家族記憶
吉田知子 よしだ ともこ 受賞
満州は知らない

『満州は知らない』は、受賞時に評価された題材と作者の視点が結びついた作品である。題名が示す人物、土地、出来事、記憶を手がかりに、時代の空気や人間関係の揺れを読者に伝える。

『満州は知らない』は、題名に込められた含みから人間と時代の姿を浮かび上がらせる。

受賞作品人間関係時代性記憶社会
林京子 はやし きょうこ 受賞
上海
永井路子 ながい みちこ 受賞
氷輪

『氷輪』は、永井路子による作品で、1982年前後の文学賞で評価された一作。題名が示す情景や主題を軸に、作者の関心と時代の空気を反映した作品として読むことができる。

永井路子の『氷輪』は、受賞歴とともに読み継がれる作品である。

493ページ
文学賞受賞作1980年代文学作者の主題意識
広津桃子 ひろつ ももこ 受賞

文学者の家に生まれた広津桃子が、作家・網野菊への深い親愛を通じて、老い、孤独、家の終わり、自身の生を見つめる随想的作品。湘南での日々と網野菊の強靭な老年が響き合い、静かな感動を生む。

網野菊への親愛を軸に、老いと孤独と家の終わりを静かに見つめる。

225ページ
網野菊老い孤独文学者の家追憶
曽野綾子 その あやこ 受賞
神の汚れた手

三浦半島の小さな産婦人科医院を舞台に、生誕と堕胎の現場に立つ医師・野辺地貞春を描く長編小説である。無神論者でありながら自らの倫理に従う医師の日常を通して、生命の尊厳、性、妊娠、中絶をめぐる現代の矛盾に踏み込む。

生と死のどちらにも手を貸す産婦人科医の日常から、生命の尊厳と現代の倫理が問われる。

688ページ
産婦人科医生命倫理中絶生誕信仰と無神論
中里恒子 なかざと つねこ 受賞
誰袖草

『誰袖草』は、中里恒子による文学作品で、1979年前後の受賞作として記録されている。人物や社会の輪郭を追いながら、時代の空気や価値観の揺れを読者に伝える作品である。

中里恒子の視点から、時代と人間の姿を静かに照らし出す受賞作。

時代の記憶人間観察社会と個人
佐藤愛子 さとう あいこ 受賞
幸福の絵

『幸福の絵』は、佐藤愛子による文学作品で、1979年前後の受賞作として記録されている。人物や社会の輪郭を追いながら、時代の空気や価値観の揺れを読者に伝える作品である。

佐藤愛子の視点から、時代と人間の姿を静かに照らし出す受賞作。

時代の記憶人間観察社会と個人
竹西寛子 たけにし ひろこ 受賞

『管絃祭』は、竹西寛子が歴史と記憶の層を繊細に重ねた小説です。祭りの気配を背景に、土地に受け継がれる時間と人間の内面が静かに響き合います。

祭りの音が遠く近く響く中で、土地の記憶と人の思いが交差します。

250ページ
祭り記憶土地歴史
津島佑子 つしま ゆうこ 受賞

『寵児』は、離婚して娘と暮らす女性の孤独と身体感覚を、想像妊娠という出来事を通して描く長編です。母であること、女であること、自立することの痛みが鋭く刻まれます。

女の身体と孤独をめぐる問いが、日常の奥で激しく揺れます。

288ページ
女性母性孤独自立
高橋たか子 たかはし たかこ 受賞
ロンリー・ウーマン

高橋たか子の小説作品。孤独な女性の内面を、現実と幻想、理性と狂気の境界が揺らぐ場所で描く。

孤独は、女の内側で現実の輪郭をゆっくり変えていく。

女性の孤独内面狂気幻想
宮尾登美子 みやお とみこ 受賞

高知の花柳界で育った四人の女性の運命を、戦争と戦後の荒波の中に描く宮尾登美子の長編。才覚と意地で生き抜こうとする女たちの人生を、愛惜をこめた語りでたどる。

花柳界を生きる四人の女の明暗が、戦争の嵐の中で分かれていく。

379ページ
花柳界女性の生戦争高知
萩原葉子 はぎわら ようこ 受賞

『蕁麻の家』は、萩原葉子の自伝的長篇で、詩人の娘としての生い立ち、家庭内の痛み、孤独と抵抗を強く描く。題名の棘の感覚が、主人公を取り囲む家族の冷たさを象徴している。

家族の棘に囲まれた少女期を、凄みのある自伝的筆致で描く長篇。

234ページ
自伝的小説家族孤独女性の成長
大庭みな子 おおば みなこ 受賞

博物館に集められた雑多なもののように、人間の記憶や欲望の破片を配列する大庭みな子の小説。女性文学賞の受賞作として、日常と幻想の境を揺らす作風が際立つ。

がらくたのような断片が、人間の奥にある記憶を照らす。

244ページ
女性文学記憶幻想日常
富岡多恵子 とみおか たえこ 受賞
冥土の家族

『冥土の家族』は、富岡多恵子による文学作品。女流文学賞の受賞作として、作者の主題意識と文体の特徴を示す一作です。

冥土の家族は、女流文学賞で評価された富岡多恵子の作品です。

文学小説受賞作
幸田文 こうだ ふみ 受賞

『闘』は、幸田文による文学作品。女流文学賞の受賞作として、作者の主題意識と文体の特徴を示す一作です。

闘は、女流文学賞で評価された幸田文の作品です。

文学小説受賞作
芝木好子 しばき よしこ 受賞
青磁砧

『青磁砧』は、芝木好子による作品。受賞時期の文学・出版状況を映し、題名が示す人物、場所、事件を軸にした表現が作品の核になっている。

『青磁砧』は、受賞作として残る題材の強さと作者の視点を伝える作品である。

234ページ
受賞作作品昭和期の文学作者の視点
宇野千代 うの ちよ 受賞
幸福

『幸福』は宇野千代による小説。幸福という言葉の明るさの裏にある、孤独や欲望の揺れを描く。

幸福は、時代の陰影の中で人が抱える痛みと意志を見つめる作品。

女性の生恋愛老い
大原富枝 おおはら とみえ 受賞
於雪 土佐一条家の崩壊

『於雪 土佐一条家の崩壊』は大原富枝による歴史小説。土佐一条家の滅びを女性の視点から照らし、権力の移ろいと人間の運命を描く。

於雪 土佐一条家の崩壊は、時代の陰影の中で人が抱える痛みと意志を見つめる作品。

歴史女性の生権力
大谷藤子 おおたに ふじこ 受賞
再会

『再会』は大谷藤子による小説。再び出会うことが過去を呼び戻し、関係の揺れを静かに描き出す。

再会は、時代の陰影の中で人が抱える痛みと意志を見つめる作品。

家族記憶女性の生
阿部光子 あべ みつこ 受賞
遅い目覚めながらも

『遅い目覚めながらも』は阿部光子による小説。人生の遅い時期に訪れる気づきと、そこから動き出す心を描く。

遅い目覚めながらもは、時代の陰影の中で人が抱える痛みと意志を見つめる作品。

女性の生家族記憶
平林たい子 ひらばやし たいこ 受賞

人に言えない思いや裏切りの気配を抱える人物たちを描く短編集。表題作をはじめ、戦後を生きる男女の欲望、老い、異国での孤独が、平林たい子らしい反骨の視線で描かれる。

胸の内にしまわれた秘密が、人間関係の形を静かに変えていく。

306ページ
短編女性孤独
有吉佐和子 ありよし さわこ 受賞

華岡青洲の業績の陰で、妻と母が競うように人体実験へ身を差し出す姿を描く歴史小説。医学史上の美談を、家制度と女性の情念がぶつかる濃密な葛藤として読み替える。

名医を支えた献身は、二人の女の激しい競争でもあった。

256ページ
女性家族歴史
河野多惠子 こうの たえこ 受賞
最後の時

死を意識する時間の中で、記憶や身体感覚が鋭く浮かび上がる河野多惠子の短編。日常の奥に潜む不安と、説明しきれない感情の揺れを精密な文体でとらえる。

終わりに近づく時間が、かえって生の感覚を濃くしていく。

短編記憶女性
円地文子 えんち ふみこ 受賞
なまみこ物語

『なまみこ物語』は、一条帝の后となった定子の悲運と、藤原道長の権力のもとで動かされる生神子姉妹の姿を重ねた王朝小説。平安朝の雅の裏側にある政治的な相剋と女性たちの悲劇を鮮やかに描く。

王朝の雅の陰で、権力と宿命に翻弄される女性たちの悲劇が進む。

212ページ
平安朝藤原定子藤原道長女性権力王朝文学
該当なし
野上弥生子 のがみ やえこ 受賞

『秀吉と利休』は、天下人となった豊臣秀吉と、茶の湯を通じて独自の美を極めた千利休の関係を描く歴史小説。親密さと緊張が交錯する二人の交わりを、政治と美意識の衝突として重厚に描き出す。

天下人と茶人の交わりが、宿命的な破局へ向かっていく。

512ページ
豊臣秀吉千利休茶の湯権力美意識歴史小説
佐多稲子 さた いねこ 受賞

『女の宿』は、佐多稲子が女性たちの日常の奥にある不幸と哀しみを描いた短編。友人宅に宿を借りた語り手の視線を通して、慎ましく生きる女性たちを取り巻く時代の圧力が静かに浮かび上がる。

何気ない宿の一夜に、女性たちの哀しみがにじむ。

261ページ
女性の生活日常の哀しみ戦後文学短編
瀬戸内寂聴 せとうち じゃくちょう 受賞

『夏の終り』は、瀬戸内晴美が愛と別れの残り火を濃密に描いた短編小説。既婚男性との関係、過ぎ去った時間、身体に残る記憶をめぐり、恋愛の陶酔と疲弊を静かな緊張の中で描く。

終わったはずの夏に、愛の記憶だけが熱を残す。

240ページ
恋愛別れ女性の内面記憶
網野菊 あみの きく 受賞

網野菊の代表作の一つ。裕福な旅館の女将となった義妹の病と死を見つめ、身近な家族の喪失を、淡い感傷ではなく抑えた観察と深い鎮魂の思いで描く。

義妹の病と死を見つめながら、家族の記憶と喪失を静かに刻む。

345ページ
家族死別義妹記憶鎮魂