日本の文学賞

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宮内 勝典

みやうち かつのり

Miyauchi Katsunori

プロフィール

性別
男性
生誕
1944-10-04 (ハルビン(旧満洲国))
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
ハルビン(旧満洲国) → 鹿児島県指宿市(旧山川町) → カリフォルニア州(アメリカ合衆国) → ニューヨーク州(アメリカ合衆国) → 東京都(日本) → 長期渡航・滞在(60数カ国)

経歴

職業
小説家, エッセイスト, 大学教授, 講師
活動期間
1979年〜
所属
早稲田大学(客員教授), 日本大学芸術学部(講師), 大阪芸術大学 文芸学科(教授), 南日本文学賞 選考委員(過去)
所属団体
脱原発社会をめざす文学者の会(呼びかけ人), 南日本文学賞 選考委員(過去)
影響を与えた人物
宮内 悠介
ノミネート
第85回芥川龍之介賞 候補(『金色の象』, 1981年), 第86回芥川龍之介賞 候補(『火の降る日』, 1982年)

学歴

鹿児島県立甲南高等学校
期間: 1959-1963
卒業年: 1963
国: 日本
部活動で文学部(文芸部)に所属。

受賞歴

文藝賞
1979
対象作品: 南風
主催: 文藝賞選考委員会
結果: winner
芥川龍之介賞
1981
対象作品: 金色の象
主催: 芥川賞選考委員会
結果: nominee
野間文芸新人賞
1981
対象作品: 金色の象
主催: 野間文化財団
結果: winner
芥川龍之介賞
1982
対象作品: 火の降る日
主催: 芥川賞選考委員会
結果: nominee
読売文学賞
2006
対象作品: 焼身
主催: 読売新聞社
結果: winner
芸術選奨(文部科学大臣賞)
2006
対象作品: 焼身
主催: 文化庁(芸術選奨選考委員会)
結果: winner
伊藤整文学賞
2011
対象作品: 魔王の愛
主催: 伊藤整文学賞選考委員会
結果: winner
南日本文化賞(学術教育部門)
2023
部門: 学術教育部門
主催: 南日本新聞社
結果: winner

受賞・候補エディション

文藝賞 1回登壇
  1. 受賞作: 南風

    文藝賞の佳作として発表された短編で、南風という言葉が呼び起こす空気や移動の気配を、穏やかな筆致でたどる。大きな事件よりも、感覚の移ろいを読む作品として印象に残る。

    南風が吹くたび、気持ちの向きが少し変わる。

    移動感覚季節余韻
  1. 受賞作: 金色の象

    世界を放浪した末に日本へ戻った青年と、自分の若さを持て余して家を出た少女が、都会の雑踏の中で出会う。二人の同棲と出産を通して、愛、性、死、自然への感覚が混ざり合い、若い身体が世界を受け止める瞬間を鮮烈に描く。

    若い二人の出会いは、都市のざわめきの中で生命の光へ向かっていく。

    206ページ
    青春放浪同棲出産愛と性都市と自然
読売文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 焼身

    ベトナム僧の焼身抗議を想起させる主題を通じ、記憶、信仰、政治的暴力を見つめる長編小説。個人の身体をめぐる極限的な行為から、アジアと世界の精神史へ視野を広げます。

    焼身は、宮内勝典の作品世界を端的に伝える一作です。

    272ページ
    記憶信仰政治アジア
  1. 受賞作: 焼身

    宮内勝典が、焼身という極限の行為を通じて戦争、信仰、政治の影を掘り下げる長編。個人の肉体に刻まれる時代の暴力を、重い問いとして差し出す。

    燃える身体が、時代の矛盾を照らし出す。

    272ページ
    戦争信仰政治身体
伊藤整文学賞 1回登壇
  1. 受賞作: 魔王の愛

    『魔王の愛』は、マハトマ・ガンジーを「偉人」ではなく多面的な人間として捉え直す長編小説。非暴力を貫いた人物の内側にある矛盾や強さを、死者との対話を交えながら追っていく。

    非暴力を貫いたガンジーを、魔王と呼びながら人間として見つめ直す。

    375ページ
    ガンジー非暴力歴史小説死者との対話

作品

代表作

南風

1979年 小説

デビュー作。旅と帰郷を背景に、記憶と他者との関わりを通して「アイデンティティ」を問いかける長篇。

アイデンティティ記憶

グリニッジの光りを離れて

1980年 小説

海外経験を反映した作品。異国の光景と自己を対照させる叙述を特徴とする。

異郷自己探求

金色の象

1981年 短編集/中篇

疎外感や文化摩擦をテーマにした短・中篇集。国内外の風景と人間の隔たりが描かれる。

疎外文化の衝突

火の降る日

1983年 小説

人間の暴力性や運命をめぐる問題を描く作品。比喩的なイメージで社会性と個人の交差を描写する。

暴力運命

焼身

2005年 小説

政治性や個人の危機を主題にした長篇。自己犠牲や身体性を巡る問いを据え、国際的な視点を含む叙述が評価された。

政治自己犠牲身体性

魔王の愛

2010年 小説

複雑な人間関係や欲望を扱う作品。受賞歴があり、作家の成熟を示す一作とされる。

欲望人間関係

永遠の道は曲がりくねる

2017年 小説

人生や歴史の連なりをめぐる長篇。時間と記憶の重なりを描く試みが特徴。

時間記憶歴史

二千億の果実

2021年 小説

近年の作品。大きな視点から現代社会と個人の相互作用を捉える野心的な長篇。

現代社会個人

全著作

  • 南風(1979年)
  • グリニッジの光りを離れて(1980年)
  • 金色の象(1981年)
  • 火の降る日(1983年)
  • LOOK AT ME(1983年)
  • 宇宙的ナンセンスの時代(1986年)
  • ニカラグア密航計画(1986年)
  • この惑星こそが楽園なのだ(1991年)
  • 戦士のエロス(1992年)
  • バリ島の⽇々(1995年)
  • ぼくは始祖鳥になりたい(1998年)
  • 善悪の彼岸へ(2000年)
  • 海亀通信(2001年)
  • 裸の王様、アメリカ(2002年)
  • 金色の虎(2002年)
  • 焼身(2005年)
  • 麦わら帽とノートパソコン(2006年)
  • 惑星の思考 〈9・11〉以後を生きる(2007年)
  • 魔王の愛(2010年)
  • 永遠の道は曲がりくねる(2017年)
  • 二千億の果実(2021年)
  • サイキの海へ 超能力をめぐる対話(共著, 1986年)
  • E.T.からのメッセージ 地球外知性体探査講義(共著, 1987年)
  • ぼくらの知慧の果てるまで(共著, 1995年)
  • 日本社会がオウムを生んだ(共著, 1999年)
  • 非戦(監修, 2001年)
  • 翻訳:ジッドゥ・クリシュナムルティの〈日記〉(1983年)
  • 翻訳:アツーク 少年がみつけたもの(2002年)

作家による翻訳

  • ジッドゥ・クリシュナムルティの〈日記〉(翻訳, 1983年)
  • アツーク 少年がみつけたもの(翻訳, 2002年)

作風・主題

文体
旅と遍歴に基づくスケールの大きな叙述冷静で観察的な文体哲学的・社会的な問いを織り込む作風
頻出モチーフ
アイデンティティ旅と異郷記憶と過去美意識と暴力他者との交差

評価・遺産

世界各地を踏査した経験にもとづくスケールの大きな作風と、アイデンティティを根底に据えたテーマ性で評価される作家。大学での教育・選考委員としての活動を通じて文学界にも貢献。複数の主要文学賞を受賞している。

資料所蔵先

  • 国立国会図書館 著者レコード
  • VIAFほか国際典拠データベースの登録あり

豆知識

  • 終戦前年に旧満洲国ハルビンで生まれ、終戦後引き揚げて鹿児島で育った。
  • 1967年に渡米し、カリフォルニアとニューヨークで計それぞれ2年ずつ暮らした経験がある。
  • 1979年『南風』で文藝賞を受賞して作家デビュー。
  • 1981年『金色の象』で野間文芸新人賞を受賞、同作とほかの作品で芥川賞候補にもなった。
  • 2006年『焼身』で読売文学賞を受賞し、芸術選奨文部科学大臣賞も受賞。
  • 2011年『魔王の愛』で伊藤整文学賞を受賞。
  • 2023年に第74回南日本文化賞(学術教育部門)を受賞。
  • 妻は詩人の宮内喜美子、息子は小説家の宮内悠介。
  • 脱原発関連の呼びかけ人の一人として活動歴がある。
  • 世界各地(60数カ国)を渡り歩き、旅の経験を作品に活かしている。