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第6回(1975年) 最優秀作受賞作: 頭蓋に立つ旗
『頭蓋に立つ旗』は、帚木蓬生の初期作品で、短編集『空の色紙』に収録された。医療や精神の暗部へ向かう後年の作風を予感させる題名と緊張感を持ち、九州芸術祭文学賞で評価された初期の重要作である。
人間の内側に潜む不穏さを、初期帚木文学の緊張で描く。
297ページ初期作品心理九州文学短編集収録
帚木 蓬生
ははきぎ ほうせい
Hahakigi Hosei
プロフィール
- 性別
- 男性
- 生誕
- 1947 (福岡県小郡市)
- 国籍
- 日本
- 言語
- 日本語
- 居住地歴
- 福岡県小郡市 → 東京都 → 福岡県中間市
経歴
- 職業
- 小説家, 精神科医, 開業医, テレビ局勤務(元)
- 活動期間
- 1975年〜
- 所属
- 八幡厚生病院(診療部長), 中間市の診療所(開業医)
- 影響を受けた人物
- 源氏物語(紫式部), フランス文学
学歴
| 学校 | 学部 | 学科 | 学位 | 期間 | 国 |
|---|---|---|---|---|---|
| 福岡県立明善高等学校 | — | — | — | — | 日本 |
| 東京大学 文学部 | 文学部 | 仏文科 | — | — | 日本 |
| 九州大学 医学部 | 医学部 | 医学科 | — | — | 日本 |
受賞歴
| 年 | 賞名 | 対象作品 | 部門 | 主催 | 結果 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1976 | 九州沖縄芸術祭文学賞 | 頭蓋に立つ旗 | — | 九州沖縄芸術祭 | 受賞 |
| 1990 | 日本推理サスペンス大賞(佳作) | 賞の柩 | — | 日本推理サスペンス大賞 | 佳作 |
| 1993 | 吉川英治文学新人賞 | 三たびの海峡 | — | 吉川英治文学新人賞 | 受賞 |
| 1995 | 山本周五郎賞 | 閉鎖病棟 | — | 山本周五郎賞 | 受賞 |
| 1995 | 福岡県文化賞 | — | — | 福岡県 | 受賞 |
| 1997 | 柴田錬三郎賞 | 逃亡 | — | 柴田錬三郎賞 | 受賞 |
| 2010 | 新田次郎文学賞 | 水神 | — | 新田次郎文学賞 | 受賞 |
| 2011 | 小学館児童出版文化賞 | ソルハ | — | 小学館児童出版文化賞 | 受賞 |
| 2012 | 日本医療小説大賞 | 『蠅の帝国』『蛍の航跡』 | — | 日本医療小説大賞 | 受賞 |
| 2013 | 歴史時代作家クラブ賞(作品賞) | 日御子 | 作品賞 | 歴史時代作家クラブ賞 | 受賞 |
| 2018 | 吉川英治文学賞 | 守教 | — | 吉川英治文学賞 | 受賞 |
| 2018 | 中山義秀文学賞 | 守教 | — | 中山義秀文学賞 | 受賞 |
受賞・候補エディション
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第3回(1990年) 佳作受賞作: 賞の柩
『賞の柩』は帚木蓬生のミステリ・犯罪小説系の作品。事件や謎を軸に、人物の心理、時代背景、緊張感のある展開を描く。
『賞の柩』は、帚木蓬生の表現を日本推理サスペンス大賞の文脈で読むための重要な対象である。
277ページ謎人物心理緊張
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第14回(1993年) 受賞受賞作: 三たびの海峡
戦時下に朝鮮から九州の炭鉱へ連行された男が、戦後半世紀を経て再び海峡を渡る長編。暴力と屈辱の記憶、愛する人との旅、祖国と日本のはざまに置かれた人生を誠実に描く。
三度目の海峡を渡る男の歩みが、日韓史の痛みを照らす。
465ページ強制連行日韓の記憶海峡を渡る人生
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第8回(1995年) 受賞受賞作: 閉鎖病棟
『閉鎖病棟』は帚木蓬生による作品です。帚木, 蓬生, 1947-から1994.4に刊行が確認できる一冊で、受賞対象となった時期の作者の関心と語り口を伝えます。
『閉鎖病棟』は、帚木蓬生の受賞対象となった作品です。
295ページ受賞作現代文学作者の代表的関心
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第10回(1997年) 受賞受賞作: 逃亡
逃亡は、帚木蓬生による受賞作品。人物、時代、社会、記憶のいずれかを軸に、題名が示す主題へ読者を導く作品である。
逃亡は、受賞歴を通じて読み継がれる帚木蓬生の作品である。
317ページ受賞作品社会記憶人物
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第29回(2010年) 受賞受賞作: 水神
『水神』は、筑後川流域を舞台に、水とともに生きる人びとの暮らしと治水への願いを描く歴史小説です。自然の脅威、村の結束、命を守るための知恵と苦闘が、上下巻にわたって重厚に展開します。
水を畏れ、水に生かされる人びとの祈りが歴史の流れを動かします。
285ページ歴史小説治水筑後川共同体自然
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第60回(2011年) 受賞受賞作: ソルハ
アフガニスタンのカブールに暮らす少女ビビの視点から、戦争と抑圧のなかで学ぶこと、生き抜くことの意味を描く児童文学です。平和への願いを、家族と日常の描写に託します。
ソルハは、受賞時の評価点を手がかりに作品世界へ入っていける一冊です。
353ページアフガニスタン平和教育
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第1回(2012年) 受賞受賞作: 蠅の帝国――軍医たちの黙示録 / 蛍の航跡――軍医たちの黙示録
帚木蓬生の『蠅の帝国』『蛍の航跡』は、戦時下に動員された軍医たちの姿を連作短編として描く医療小説。医薬品も食料も不足する過酷な状況の中で、医師としての倫理、国家への従属、目の前の命への責任がぶつかり合う。
戦争に組み込まれた軍医たちの現場から、医療と国家と人間の責任を問う二作。
軍医戦争と医療倫理
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第2回(2013年) 受賞受賞作: 日御子
『日御子』は、帚木蓬生による受賞作品。受賞記録と公開書誌から、作者の表現上の特色がまとまった作品として整理できる。
帚木蓬生の受賞作『日御子』。
540ページ受賞作書誌確認作者の表現
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第52回(2018年) 受賞受賞作: 守教
一九七〇年代の台湾を舞台に、少年たちの友情と殺人事件の記憶をたどる長編。加害者と被害者、移民の歴史、家族の痛みが交差し、過去と現在の傷を浮かび上がらせる。
誰が誰を殺したのかという問いが、少年たちの友情と時代の記憶を揺さぶる。
335ページ台湾少年時代犯罪移民記憶
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第24回(2018年) 受賞受賞作: 守教
九州の村に生きた隠れキリシタンたちの信仰を、戦国期から明治までの長い時間で描く歴史小説。上下巻で刊行された大作のため、単一のISBNには代表させず識別子は null とした。
信仰を守るために生き、祈り、耐えた人々の長い歴史。
歴史小説隠れキリシタン信仰九州
作品
代表作
閉鎖病棟
1994年 医療小説・サスペンス精神科病棟を舞台に、患者と医師の関係や医療倫理、社会との軋轢を描いた群像劇。
- [映画] いのちの海 Closed Ward / 福原進 (2001)
- [映画] 閉鎖病棟 -それぞれの朝- / 平山秀幸 (2019)
三たびの海峡
1992年 冒険・ヒューマン海峡と人々の営みを描く長編。家族や旅を通して人物の内面を掘り下げる。
- [映画] 三たびの海峡 / 神山征二郎 (1995)
水神
2009年 歴史小説歴史を背景に人間模様と権力の諸相を描く長編。地域史や信仰も描写される。
守教
2017年 歴史小説歴史を丁寧に描いた長大な物語。受賞作であり、作家の代表作の一つ。
エンブリオ
2002年 医療小説・SF的要素生殖や生命倫理を題材に据えた長編。医療現場の知識を背景にしたサスペンス性を持つ。
蠅の帝国―軍医たちの黙示録
2011年 戦争・医療小説軍医たちの姿を通じて戦争と医療の衝突を描く長編シリーズの一部。
ソルハ
2010年 児童文学子どもや若い読者を意識した物語。家族や成長、困難の乗り越えを扱う。
日御子
2012年 歴史小説古代を題材にした歴史長編。受賞歴がある作品。
全著作
- 白い夏の墓標
- 十二年目の映像
- カシスの舞い
- 空(クウ)の色紙
- 賞の柩
- アフリカの蹄
- 三たびの海峡
- 臓器農場
- 閉鎖病棟
- 空夜
- 総統(ヒトラー)の防具
- 逃亡
- 受精
- 安楽病棟
- 空山
- 薔薇窓
- エンブリオ
- 国銅
- アフリカの瞳
- 千日紅の恋人
- 受命
- 聖灰の暗号
- インターセックス
- 風花病棟
- 水神
- ソルハ
- 蠅の帝国―軍医たちの黙示録
- 蛍の航跡―軍医たちの黙示録
- 日御子
- 天に星 地に花
- 悲素
- 受難
- 守教
- 襲来
- 沙林 偽りの王国
- 花散る里の病棟
- 香子 紫式部物語
翻案
- 三たびの海峡(1995年、映画)
- 閉鎖病棟(2001年・2019年、映画)
- アフリカの蹄(2002年、テレビドラマ)
作家による翻訳
- 精神医学の二十世紀(共訳、1999年)
作風・主題
- 文体
- 医療現場の知見を生かした冷静な描写群像劇的な構成と倫理的問答を含む文体
- 頻出モチーフ
- 病院・診療所医療倫理・依存症歴史と信仰戦争と軍医の視点
健康
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急性骨髄性白血病2008年(約半年の入院)定期検査で発見され、半年間入院して治療を受けたが回復し執筆を継続した。
評価・遺産
精神科医としての経験を背景に医療や倫理を主題とする多数の長編・短編を発表し、映画化やドラマ化も多数。日本の医療小説の代表的作家の一人とされる。複数の文学賞を受賞し、地域文化の振興にも関わった。
資料所蔵先
- 国立国会図書館(著作目録)
- 九州大学アーカイブ(関連資料)
大衆文化への影響
- 閉鎖病棟は複数回映画化されるなど広く映像化されている。
- 三たびの海峡、アフリカの蹄なども映像化・ドラマ化されている。
豆知識
- 筆名は『源氏物語』の帖名(帚木・蓬生)から採られた。
- 東京大学文学部(仏文科)卒業後にTBSに勤務し、のちに医学を学んで精神科医となった経歴を持つ。
- 2005年に福岡県中間市で精神科・心療内科を開業し、2023年に開業医を引退して作家専念。
- 2008年に急性骨髄性白血病と診断され、約半年の入院・治療を経て復帰した。
- 複数の主要文学賞(吉川英治文学賞、山本周五郎賞など)を受賞している。
- 2019年に小郡市ふるさと文化大使に任命された。