日本の文学賞

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北方謙三

きたかた けんぞう

Kitakata Kenzo

プロフィール

性別
男性
生誕
1947-10-26 (佐賀県唐津市)
国籍
日本
言語
日本語
居住地歴
佐賀県唐津市 → 神奈川県川崎市 → 神奈川県横浜市

経歴

職業
小説家, 作家
活動期間
1970年〜
所属
日本推理作家協会, 日本冒険作家クラブ, 直木賞選考委員
所属団体
日本推理作家協会, 日本冒険作家クラブ, 日本ペンクラブ
影響を受けた人物
白井喬二, 大仏次郎, 中里介山, ダシール・ハメット
影響を与えた人物
大沢在昌, 船戸与一, 佐々木譲
ノミネート
直木三十五賞候補(1983):檻, 直木三十五賞候補(1983):友よ、静かに瞑れ, 直木三十五賞候補(1985):やがて冬が終われば

学歴

中央大学
法学部 / 法学
学位: 学士
期間: 1969-1973
卒業年: 1973
国: 日本
中央大学法学部卒業

受賞歴

日本冒険小説協会大賞
1983
対象作品: 眠りなき夜
主催: 日本冒険作家クラブ
結果: 受賞
吉川英治文学新人賞
1983
対象作品: 眠りなき夜
主催: 吉川英治文学賞選考委員会
結果: 受賞
日本冒険小説協会大賞
1984
対象作品:
主催: 日本冒険作家クラブ
結果: 受賞
角川小説賞
1984
対象作品: 過去 リメンバー
主催: 角川書店
結果: 受賞
日本推理作家協会賞
1985
対象作品: 渇きの街
部門: 長篇部門
主催: 日本推理作家協会
結果: 受賞
日本文芸大賞
1985
対象作品: 明日なき街角
主催: 日本文芸振興会
結果: 受賞
ベストドレッサー賞
1986
結果: 受賞
柴田錬三郎賞
1991
対象作品: 破軍の星
主催: 柴田錬三郎賞
結果: 受賞
吉川英治文学賞
2004
対象作品: 楊家将
主催: 吉川英治文学賞選考委員会
結果: 受賞
司馬遼太郎賞
2006
対象作品: 水滸伝
主催: 司馬遼太郎賞運営委員会
結果: 受賞
舟橋聖一文学賞
2007
対象作品: 独り群せず
主催: 舟橋聖一文学賞
結果: 受賞
日本ミステリー文学大賞
2010
主催: 日本ミステリー文学大賞選考委員会
結果: 受賞
毎日出版文化賞
2011
対象作品: 楊令伝
主催: 毎日新聞社
結果: 受賞
紫綬褒章
2013
主催: 日本政府
結果: 受章
菊池寛賞
2016
主催: 菊池寛賞選考委員会
結果: 受賞
歴史時代作家クラブ賞
2017
対象作品: 大水滸伝
部門: 特別功労賞
主催: 歴史時代作家クラブ
結果: 受賞
旭日小綬章
2020
主催: 日本政府
結果: 受章
毎日芸術賞
2024
対象作品: チンギス紀
主催: 毎日新聞社
結果: 受賞

受賞・候補エディション

  1. 第1回(1982年) 国内部門
    受賞作: 眠りなき夜

    北方謙三による受賞作。作品名と受賞文脈から、当時の創作活動を示す一作として扱われる。

    眠りなき夜は、北方謙三の受賞歴を代表する作品の一つ。

  2. 第2回(1983年) 国内部門
    受賞作:

    閉ざされた状況を題名に刻み、そこから抜け出そうとする人間の衝動を描く冒険小説。硬質な文体で、追い詰められた人物たちの緊張を押し出す。

    檻は、北方謙三の表現世界を知るうえで重要な冒険小説である。

    冒険小説閉塞男たちの葛藤
  1. 第38回(1985年) 長編部門
    受賞作: 渇きの街

    『渇きの街』は、北方謙三の長編小説。道を踏み外した者たちの生き方を、乾いた文体と都会的な緊張感で描くハードボイルド色の濃い作品である。

    乾いた街で、男たちの孤独と矜持がぶつかり合う。

    312ページ
    ハードボイルド都市孤独
柴田錬三郎賞 1回登壇
  1. 受賞作: 破軍の星

    『破軍の星』は、北方謙三が南北朝期の武将・北畠顕家を中心に描いた歴史小説です。若き武将の疾走と挫折を通して、理想、戦、時代の奔流を力強い文体で描きます。

    時代の荒波を駆け抜ける若き武将の生を、熱量ある筆致で描きます。

    185ページ
    南北朝武将理想と挫折歴史小説
  1. 受賞作: 楊家将

    『楊家将』は、北方謙三による小説作品。受賞時の評価対象として、題名が示す情景や人物の動きを軸に、短い形式の中にも時間の厚みを感じさせる作品である。

    楊家将という題名が、作品の中心にある気配と緊張を端的に伝えている。

    357ページ
    人物関係成長時代
司馬遼太郎賞 1回登壇
  1. 受賞作: 水滸伝

    中国古典『水滸伝』を北方謙三が独自に再構成した大河小説。第一巻『曙光の章』から、腐敗した国家に抗う者たちが梁山泊へ向かう流れが始まる。

    腐敗した世に抗う男たちの志が、梁山泊へと集まり始める。

    392ページ
    歴史小説反乱群像劇
  1. 受賞作: 独り群せず

    幕末の動乱期を背景に、群れに寄らず自らの筋を通す男の生き方を描く歴史小説。剣の強さと孤独、時代に抗う矜持が、北方作品らしい硬質な筆致で押し出される。

    幕末の動乱期を背景に、群れに寄らず自らの筋を通す男の生き方を描く歴史小説。

    472ページ
    歴史小説幕末孤独
  1. 受賞作: 楊令伝

    北方謙三の『水滸伝』に続く全15巻の大河小説。梁山泊陥落から三年後、生き残った者たちは各地に潜み、楊志の遺児・楊令の帰還を軸に再起と新たな国づくりへ向かう。戦、交易、理想と現実が大きな歴史の流れを形づくる。

    梁山泊の残党は、楊令のもとで再び歴史を動かそうとする。

    352ページ
    歴史大河水滸伝梁山泊国家と理想
  1. 受賞作: 大水滸伝シリーズ

    北方謙三が『水滸伝』『楊令伝』『岳飛伝』へと展開した大河歴史小説群。梁山泊の志から宋と金をめぐる戦乱まで、理想、敗北、継承を長大な物語として描く。

    梁山泊の志は、敗れてもなお次の世代へ流れ続ける。

    水滸伝大河小説梁山泊継承戦乱

作品

代表作

弔鐘はるかなり

1981年 ハードボイルド

二度目の単行本デビュー作となった長編。若い世代の孤独や男の生き様を描いたハードボイルド作品。

孤独男の生き様復興と再起

逃がれの街

1982年 ハードボイルド

架空都市を舞台にしたハードボイルド作品。1983年に水谷豊主演、工藤栄一監督で映画化された。

逃避と対峙友情暴力と倫理
映像化・舞台化
  • [映画] 逃がれの街 / 工藤栄一 (1983)

1983年 ハードボイルド

暴力や友情をめぐる群像劇的な要素を含む作品。直木賞候補にもなった。

友情暴力罪と贖罪

破軍の星

1990年 歴史小説

南北朝時代を舞台にした歴史大作。柴田錬三郎賞を受賞した代表作の一つ。

忠義武士の生き様

三国志

1996年 歴史小説

正史を基に再構築した全13巻の長編大作。登場人物描写の独自性と大衆的な語り口で支持を得た。

権力闘争戦略と人間関係英雄叙事

水滸伝

1999年 歴史小説

原典の説話を整理し時制・人物描写を再構築した全19巻の大長編。日本の大衆小説の一つの到達点と評価される。

義と反逆麒麟児の成長集団と個の葛藤

楊令伝

2006年 歴史小説

『水滸伝』の続編に当たる作品群。楊令を中心に梁山泊軍の再起を描く長編シリーズ。

復権英雄譚戦術と義

チンギス紀

2018年 歴史小説(モンゴル史)

チンギス・カンを主人公とした長編シリーズ(2018年〜2023年刊)。大陸史を題材にした近年の代表作。

征服と統治指導者の宿命文化交流

全著作

  • 明るい街へ
  • 弔鐘はるかなり
  • 逃がれの街
  • 眠りなき夜
  • 破軍の星
  • 三国志(北方版)
  • 水滸伝(北方版)
  • 楊令伝
  • チンギス紀

翻案

  • 逃がれの街 — 映画化(1983年、水谷豊主演、工藤栄一監督)
  • 友よ、静かに瞑れ — 映画化(1985年)
  • 黒いドレスの女 — 映画化(1987年)

作風・主題

文体
ハードボイルド大衆小説的語り口史実再構築の歴史小説
頻出モチーフ
男の死に様忠義孤独友情戦いと誇り

健康

  • 肺結核
    高校3年の時(1960年代)
    一時的に修学不可と診断され精神的な重荷となったが、その経験が創作の契機の一つとなった。後に治療を経て大学進学を果たした。

評価・遺産

ハードボイルドと歴史小説の両分野で幅広い読者層を獲得し、大衆小説の旗手として高く評価される。大長編『三国志』『水滸伝』『チンギス紀』などで商業的成功と評価を両立させ、多数の文学賞や国からの栄典を受けるとともに、直木賞の選考委員なども務めている。

関連学会

  • 日本推理作家協会
  • 歴史時代作家クラブ

資料所蔵先

  • 国立国会図書館所蔵資料
  • 出版社アーカイブ(集英社・角川等の所蔵)

大衆文化への影響

  • 映画化・テレビドラマ化多数(代表作:逃がれの街、友よ、静かに瞑れなど)
  • 『ホットドッグ・プレス』での人生相談連載が若年層に影響

引用

  • ソープに行け
    出典: 『ホットドッグ・プレス』連載『試みの地平線』 (1986年)
  • 男の死に様、すなわち如何に生きるか
    出典: 作品・インタビューでの主題

豆知識

  • 愛車はマセラティを好んで所有している
  • 海岸に別荘を持ち、小型船『ガイボタ』で釣りを楽しむ
  • 高校時代に肺結核を患った経験がある
  • 直木賞の選考委員を務めるが、受賞歴はない(長年の候補はある)
  • 親戚にGREAT3の片寄明人がいる