前川佐美雄賞
まえかわさみおしょう
前川佐美雄の生誕100周年を記念して創設された、前年に刊行された短歌関連書籍に贈られる文学賞。
- 創設年
- 2003
- 主催
- ながらみ書房
- カテゴリー
- 短歌
- 選考方式
- 推薦
- 受賞対象
- 不問
- 開催頻度
- 年1回
- 発表時期
- 6月頃
- 賞のステータス
- 活動中
説明
前川佐美雄の生誕100周年に合わせて2003年に創設された。前年1年間に刊行された短歌関連の書籍の中から、最もスリリングで優れた歌集・歌書に主として授与される。ただしユニークと思われる短歌関係の辞典、雑誌の特集・企画なども対象となることがあり、短歌全般の広い範囲をカバーしている。無差別級の短歌賞を標榜している。前身はながらみ現代短歌賞。
賞品
- 主賞品
- 賞状と賞金50万円
- 賞金
- 500,000円
選考情報
選考プロセス
| 段階 | 審査員 | 通過率 | 発表 |
|---|---|---|---|
| 選考委員会(第1~20回) | 佐佐木幸綱、三枝昂之、佐々木幹郎、俵万智、加藤治郎 | — | 『短歌往来』6月号誌上 |
| 選考委員会(第21回~) | 井坂洋子、島田修三、本田一弘、松村由利子 | — | 『短歌往来』6月号誌上 |
選考基準
- 前年に刊行された短歌関連書籍からの選考
- スリリングで優れた歌集・歌書を評価
- 辞典や雑誌特集なども対象
関連の賞
- ながらみ書房出版賞
- ながらみ現代短歌賞
公式情報
https://www.nagarami.org/%E5%89%8D%E5%B7%9D%E4%BD%90%E7%BE%8E%E9%9B%84%E8%B3%9E-%E3%81%AA%E3%81%8C%E3%82%89%E3%81%BF%E6%9B%B8%E6%88%BF%E5%87%BA%E7%89%88%E8%B3%9E/過去の受賞者
加古陽の第一歌集。新聞記者として日々ことばを扱う経験から、報道の倫理、戦争の記憶、組織のなかの個人、ニュースを伝える仕事の緊張を短歌に刻む。
夜明けのデスクに続くファクス音や、修正電文の一字の変更を詠む連作が巻頭を飾る。公文書館に眠る戦争、報道の匿名性、退職後の記者の姿も、取材の具体から描かれる。
吉井勇の生涯と昭和初年の歌行脚を、旅のノートとしてたどる評論。若き伯爵歌人の足跡を、近代短歌と旅の視点から読み直していく。
若き伯爵歌人・吉井勇の旅と文学をたどる。
『蓮喰ひ人の日記』は、黒瀬珂瀾による作品で、この回の受賞対象として確認される。賞の記録、公開書誌、販売書誌を照合し、単行本または文庫として確認できる情報と、確認できない識別子を分けて整理した。
受賞記録からたどる『蓮喰ひ人の日記』の作品情報。
『牧水研究 第8号』は、若山牧水をめぐる人物関係を特集した牧水研究会編集の研究誌。牧水の歌業を、同時代の歌人・友人・家族・地域との関係から読み直し、近代短歌史の中での牧水像を多面的に捉える。
牧水を、作品だけでなく彼をめぐる人びとの網の目から読み直す。
谷岡亜紀の第三歌集。都市とアジアをめぐる視線のなかで、暴力、歴史、周縁に置かれた人びとの姿を、緊張をもつイメージと言葉の運動として詠む。
空き缶を両手に捧げる人の像を歌う作品があり、都市の雑踏や市場の気配を個人の身体へ引き寄せる。抄録は後年の『谷岡亜紀歌集』にも収められた。
山中智恵子晩年の歌集。神話的・古典的な語感と、長年の歌業を通じた深い内省が重なり、短歌の韻律の中で存在や記憶を問い続ける。
神話的な響きと晩年の内省が交わる、山中智恵子の歌集。
斎藤茂吉の五十代の歌集を読み解き、短歌表現の変化と成熟をたどる評論。歌の細部に寄り添いながら、作者の生と時代を重ねて読む。
『茂吉を読む―五十代五歌集』は、受賞歴から作品の輪郭が見える一作で、作者の関心が題材と語り口に表れている。
『東北』は、大口玲子の第二歌集。中国での日本語教育経験や東北での生活感覚を背景に、土地、国家、信仰、個人の孤独を鋭い言葉で詠み込む。
移動する身体と土地の記憶が、短歌の短い行に緊張を生む。