日本の文学賞

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中央公論文芸賞

ちゅうおうこうろんぶんげいしょう

中央公論新社が創業120周年を記念して2006年に創設した、第一線で活躍する作家の優れたエンターテインメント文学を対象とする文学賞。

エンターテインメント文学
創設年
2006
主催
中央公論新社
カテゴリー
一般文芸・大衆小説
受賞対象
プロ
開催頻度
年1回
発表時期
8月頃
賞のステータス
活動中

説明

中央公論文芸賞は、中央公論新社が創業120周年を記念して2006年に創設した文学賞。第一線で活躍する中堅以上の作家のエンターテインメント作品を対象とし、前年7月から当年6月までに上梓された作品を選考対象とする。選考結果は毎年8月下旬に発表され、同年10月20日頃にパレスホテル東京で贈呈式が行われる。

賞品

主賞品
記念品
賞金
1,000,000円

選考情報

選考プロセス

選考
審査員 第1回~第5回: 渡辺淳一、林真理子、鹿島茂; 第6回~: 浅田次郎が加わり、第9回は浅田、鹿島、林の3名、第10回~第19回: 村山由佳が参加
発表 毎年8月下旬に発表
贈呈式
審査員
発表 毎年10月20日頃にパレスホテル東京で実施

選考基準

  • 第一線で活躍する作家の作品であること
  • エンターテインメント性に優れていること
  • 前年7月~当年6月に上梓された作品であること

関連の賞

  • 婦人公論文芸賞
  • 文学賞の一覧

公式情報

http://www.chuko.co.jp/aword/chukou/

過去の受賞者

荻原浩 おぎはら ひろし 受賞

人の気配が薄い森を舞台に、喪失感と不穏さが少しずつ広がっていく長編小説。家族や土地に残る記憶が、静かな恐怖として立ち上がる。

森の沈黙が、登場人物たちの過去と不安をじわじわと浮かび上がらせる。

464ページ
小説喪失家族
川越宗一 かわごえ そういち 受賞

川越宗一の『パシヨン』。PHP研究所から刊行された単独書籍として確認でき、ISBN13 9784569854861 を得た。

受難の時代を描く歴史小説。

448ページ
歴史小説キリシタン単行本
青山文平 あおやま ぶんぺい 受賞

青山文平の時代小説。最底辺の女郎屋を舞台に、待つことと惚れることのあいだにある人間の執念と機微を、切れ味のある文体で描き出す。

女を待つ男の時間が、やがて思いがけない輪郭を持ちはじめる。

272ページ
時代小説人情恋慕江戸社会階層
山本文緒 やまもと ふみお 受賞

仕事、恋愛、介護のあいだで揺れる30代女性の思いを、ていねいに追いかける長編。日常の選択が重なり合いながら、暮らしと人生の輪郭を描き出す。

ぐるぐると思い惑う日々の先に、やわらかな共感が残る。

480ページ
恋愛仕事介護家族共感
桜木紫乃 さくらぎ しの 受賞

老いゆく親と姉妹の距離を見つめながら、家族のかたちを問い直す長編。介護や終活をめぐる現実の重みの中に、離れることとつながることの両方が描かれる。

家族を手放すことは、家族を見直すことでもある。

280ページ
家族老い介護姉妹再生
吉田修一 よしだ しゅういち 受賞

任侠の家に生まれ歌舞伎の世界へ入った男の生涯を通じ、芸と血筋、孤独、執念を描く大河小説。

芸の道にすべてを賭けた男の半生を描く。

351ページ
歌舞伎家族歴史
朝井まかて あさい まかて 受賞

雲の上の世界と地上の暮らしを往還しながら、人の願い、権力、語り継がれる物語の力を描く長編。朝井まかてらしい歴史と民話の手ざわりが重なり、時代を越えて残る物語の生命力を見つめる。

雲上と雲下をつなぐ物語が、人の願いと時代の記憶を照らす。

448ページ
歴史小説民話物語権力記憶
森絵都 もり えと 受賞

昭和から平成にかけての学習塾業界を舞台に、用務員から塾講師となる大島吾郎と、教育に強い意志を持つ赤坂千明、その家族の歩みを描く長編小説。学校教育の外側で子どもと向き合う人々の理想、商業化、家族の軋みを、三代にわたる時間の流れの中で重ねていく。

塾という小さな教室から、戦後日本の教育と家族の半世紀を照らし出す物語。

472ページ
学習塾家族三代戦後教育理想と事業
東山彰良 ひがしやま しょうりょう 受賞

「罪の終わり」は東山彰良による受賞作です。賞の選考対象となった作品として、タイトルが示す主題や人物の動きに焦点を当てながら、読者が作品世界へ入りやすい構成で読ませます。

罪の終わりを手がかりに、作者の視線と物語の核へ近づいていく一作です。

277ページ
受賞作現代文学人物描写記憶と時間
篠田節子 しのだ せつこ 受賞
インドクリスタル

「インドクリスタル」は篠田節子による受賞作です。賞の選考対象となった作品として、タイトルが示す主題や人物の動きに焦点を当てながら、読者が作品世界へ入りやすい構成で読ませます。

インドクリスタルを手がかりに、作者の視線と物語の核へ近づいていく一作です。

受賞作現代文学人物描写記憶と時間
中島京子 なかじま きょうこ 受賞

「長いお別れ」は中島京子による受賞作です。賞の選考対象となった作品として、タイトルが示す主題や人物の動きに焦点を当てながら、読者が作品世界へ入りやすい構成で読ませます。

長いお別れを手がかりに、作者の視線と物語の核へ近づいていく一作です。

263ページ
受賞作現代文学人物描写記憶と時間
木内昇 きうち のぼる 受賞
櫛挽道守

江戸時代を舞台に、職人や町人の暮らしを丁寧に描く長篇。2014年に中央公論文芸賞、柴田錬三郎賞、親鸞賞を受賞した。

『櫛挽道守』は、受賞歴を通じて読み継がれる木内昇の作品である。

江戸職人庶民生活
石田衣良 いしだ いら 受賞

虐待を受けて育った少年が、初めて信じられる大人を失ったことをきっかけに取り返しのつかない事件へ向かう長編。暴力の傷、罪、回心の可能性を正面から描く。

傷つけられた少年の人生が、罪と回心の物語へ変わっていく。

592ページ
虐待罪と回心生存
東野圭吾 ひがしの けいご 受賞

すでに閉店した雑貨店に逃げ込んだ若者たちが、過去から届く悩み相談の手紙に返事を書くことで、見知らぬ人々の人生と自分たちの現在をつないでいく連作長編。時間を越える往復書簡を軸に、複数の物語が一つの奇蹟へ収束していく。

過去と現在を結ぶ手紙が、人生の岐路に立つ人々を静かに変えていく。

385ページ
手紙時間悩み相談家族再生
井上荒野 いのうえ あれの 受賞

『そこへ行くな』は、井上荒野による小説。人が踏み込んではならない場所や関係をめぐる短編集。静かな日常の奥にある危うさを、抑制された筆致で浮かび上がらせる。

そこへ行くなは、短編集を軸に作品世界を立ち上げる。

304ページ
短編集日常の不穏関係性境界
乃南アサ のなみ あさ 受賞

『地のはてから(上・下)』は、乃南アサによる長編小説。北海道開拓の時代を背景に、過酷な土地で生きる人々の歳月を描く長編。家族、労働、移住の記憶が大きな時間の流れのなかで語られる。

地のはてから(上・下)は、北海道を軸に作品世界を立ち上げる。

304ページ
北海道開拓家族移住
江國香織 えくに かおり 受賞

受賞作として選ばれたこの作品は、作者固有の語り口で人物の感情や場面の緊張を描く。短い題名の奥に、時代や人間関係の変化に触れる読み味がある。

『真昼なのに昏い部屋』は、受賞作として選ばれたこの作品は、作者固有の語り口で人物の感情や場面の緊張を描く。

205ページ
受賞作人間関係緊張余韻
村山由佳 むらやま ゆか 受賞

脚本家の女性が結婚生活や仕事、恋愛の束縛から抜け出し、自分の欲望と言葉を取り戻していく長編小説。濃密な性愛描写と創作をめぐる葛藤が、自由を求める切実さを浮かび上がらせる。

欲望も創作も、誰かに預けず自分のものとして引き受ける物語。

496ページ
恋愛性愛結婚創作
ねじめ正一 ねじめ しょういち 受賞

詩人・北村太郎と田村隆一の妻との恋を軸に、戦後詩の人間関係と生の揺らぎを描く長編小説。詩誌「荒地」をめぐる人々の愛と孤独が交錯する。

親友の妻との恋が、戦後詩人たちの孤独と熱をあらわにする。

312ページ
モデル小説戦後詩恋愛詩人
角田光代 かくた みつよ 受賞

不倫相手の子を誘拐した女性と、その記憶を抱えて成長した娘の人生を追う長編小説。母性、罪、逃亡、赦しをめぐる問いが、時間を隔てた二つの視点から描かれる。

不倫相手の子を誘拐した女性と、その記憶を抱えて成長した娘の人生を追う長編小説。

346ページ
母性誘拐記憶赦し
浅田次郎 あさだ じろう 受賞

『お腹召しませ』は、幕末維新期の武士たちを描く浅田次郎の時代短篇集である。表題作では、婿養子の不祥事で家の存続が危うくなった高津又兵衛が、家族や周囲から切腹を迫られ、武士の本分と人間の弱さの間で揺れる。

武士の本義が薄れゆく時代に、男たちは責任と家族の前で揺れる。

251ページ
時代小説武士幕末責任家族