日本の文学賞

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新潮新人賞

しんちょうしんじんしょう

新潮社が主催する純文学の公募新人文学賞。受賞作は文芸誌『新潮』に掲載される。

純文学小説
創設年
1968
主催
新潮社
カテゴリー
純文学
選考方式
公募
受賞対象
新人
開催頻度
年1回
締切時期
3月頃
発表時期
11月頃
賞のステータス
活動中

説明

1968年に設立された新潮新人賞は、新潮社が主催する純文学系の公募新人賞です。現在、受賞作は文芸誌『新潮』11月号に掲載され、受賞者には特製記念ブロンズ楯と副賞50万円が授与されます。

賞品

主賞品
特製記念ブロンズ楯
賞金
500,000円
  • 『新潮』11月号への掲載

関連の賞

  • 文學界新人賞
  • 群像新人文学賞
  • すばる文学賞
  • 文藝賞
  • 太宰治賞

公式情報

https://www.shinchosha.co.jp/prizes/shinjinsho/

過去の受賞者

内田ミチル うちだ みちる 受賞
赤いベスト

広島に暮らす独り身の高齢女性・跡野が主人公。認知症を患い行方不明になった母の記憶を抱えながら、近所のウォーキングの会や大田さんの家での泊まり込みを通じて過ごす日々が描かれる。コミュニティに広まる「赤いベストを着た女」の不気味な噂を軸に、高齢者たちの集団心理と、主人公が語る真偽不明の嘘から漂う不信感が、広島弁を巧みに用いながら醸成される純文学中編。

「家にね、赤いベストの女がおるって言うんよ」——ウォーキングの会に流れる真偽不明の噂話が、不穏な空気を広島の町に漂わせる。

140ページ
高齢者の孤独認知症集団心理嘘と信頼広島方言文学家族の喪失
1987年4月 / 相談援助職 / 広島県
有賀未来 ありが みく 受賞

香港で生まれ、移民の養父母のもと日本で育った女子高生の星瑤(シンユ)は、あたしは香港人なのか、中国人なのか、日本人なのかという問いを抱えながら生きる。母国とは何か、母語とは何か、家族とは何か、親友への気持ちは愛なのか。アイデンティティの揺らぎを全身全霊で駆け抜ける18歳の鮮烈なデビュー作。

「あたしって、何、」真っ赤になった両脚をティッシュで拭きながら、涙が、言葉があふれ出して止められない。

96ページ
アイデンティティ国籍・民族移民香港言語と母語自己探求友情と愛高校生
2007年7月 / 高校3年生 / 東京都
竹中優子 たけなか ゆうこ 受賞

同じ部署の三人が近頃欠勤を繰り返し、その分仕事が増える「私」はイライラが頂点に達する。ある日、三人のうちの一人、先輩女性の下村さんから三角関係の事情を知らされ、恋人を取られたのに弱っているのか開き直っているのか分からない下村さんの気ままな「ダンス」に翻弄されていく。不可視で不可侵な他者の内面と向き合いながら、職場という閉じた空間での人間関係のもつれを一人称で描いた新潮新人賞受賞作。

今日こそ彼らに往復ビンタ。もやもやはびこる職場と私を描く芥川賞候補作。

128ページ
職場人間関係三角関係他者の内面感情の不可視性一人称小説
仁科斂 にしな れん 受賞
さびしさは一個の廃墟

建築学科の大学院生であり、男性向けの性的サービスのアルバイトをするレンが、東京から奄美大島に移住し観光ガイドをするなかで経験した出来事を描く。指導教員との歪んだ関係、奄美の方言や島唄、英語・中国語などの異言語が入り混じった、独特の色気ある語り口が高く評価された純文学作品。タイトルは島尾敏雄のエッセイからの引用。

ぼくはへやから海へ下りてゆく。それはほんの、ぼくのへやの、玄関から345歩のところに始まっている。

150ページ
さびしさ廃墟奄美大島多言語島唄建築身体性喪失アイデンティティ
伊良刹那 いら せつな 受賞

高校二年の美術部員・速水圭一は、同級生の北条司の美しさに心を奪われ、肖像画を描き始める。二人の距離が近づくなか、夏休みの出来事が速水を打ち砕き、美への憧れと十代の絶望が揺れ動く。

美に惹かれた少年の肖像画が、友情と恋の境界を揺らしていく。

176ページ
美肖像画青春恋愛芸術絶望
赤松りかこ あかまつ りかこ 受賞

現代の東京・世田谷を舞台に、南米で族長の母からシャーマンとして育てられた女性アリチャイが、自身の来歴に疑問を抱く物語。河川敷で出会う「爆弾男」との関わりを通じて、精霊、人間、獣の境界を越える異界が日常の街に立ち現れる。

精霊と人間、獣の境を越え、東京の只中にマジカルな異空間が現れる。

160ページ
シャーマニズム精霊東京世田谷自己の来歴異界人と獣の境界
黒川卓希 くろかわ たくき 受賞
世界地図、傾く

2052年の日本を舞台に、母語、国籍、愛と政治が揺らぐ近未来社会を描く。単行本化は確認できない。

30年後の日本から、現在を照らし返す近未来小説。

220ページ
近未来移民社会言語政治新潮新人賞
久栖博季 くす ひろき 受賞

現代の北海道に暮らす杏子を主人公に、曾祖母を含む三世代から四世代にわたる一族の記憶を多元的にたどる。熊の木彫りを手がかりに、人間と動物、血縁と養縁、そして北の土地に刻まれた時間が交錯する。

熊の木彫りを手がかりに、一族の記憶と北の土地の時間をたどる物語。

208ページ
北海道家族史世代間の記憶木彫り人間と動物養縁
小池水音 こいけ みおん 受賞

父と息子を軸に、数十年をかけて姿を変えていく家族を複数の視点から見つめる中篇小説。語り手と関係の置き方が移り変わるなかで、幸福だった時間、消えゆく命、言葉にできない別れの記憶が浮かび上がる。

幸福な親子の時間と、消えゆく命の灯火を、多視点で描く家族の肖像。

224ページ
家族父と息子別れ記憶複数の視点言葉にならない感情
濱道拓 はまみち たく 受賞
追いつかれた者たち

ある事件をめぐって、関係者ではない人びとまでがその裏側を確信をもって語り始める。中心人物と出会った語り手の視点から、伝聞と記憶が現実を塗り替えていく不穏な過程を描く新潮新人賞受賞作。

誰もが事件の裏側を確信をもって語り、関わったのだと洩らす者さえいた。

220ページ
事件伝聞記憶暴力共同体不確かな現実
中西智佐乃 なかにし ちさの 受賞

大阪の総合病院で介護福祉士として働く興毅は、過酷な労働と孤独な暮らしのなかで鬱屈を深めていく。入院中の老人が大戦下の満州で見たという「尾を喰う蛇」の記憶が呼び起こされるとき、介護の現場に潜む暴力と、みずからを喰い壊す心の動きが交差する。

介護の現場に沈む青年の魂が、老人の戦争記憶を呼び覚ます。

256ページ
介護暴力戦争の記憶孤独鬱屈支配
三国美千子 みくに みちこ 受賞

南大阪の一族に持ち上がった縁談を、幼い奈々子の視点から描く。親族の思惑と世間体が絡み合うなか、家や血縁に縛られた人びとの姿が河内のことばとともに浮かび上がる。

縁談をめぐる親戚たちの思惑を、奈々子は幼い目で見つめている。

160ページ
家族縁談南大阪河内弁血縁差別
佐藤厚志 さとう あつし 受賞
蛇沼

宮城県の農家に暮らす青年が、少年時代に受けた監禁の記憶を抱えながら、沼のように淀んだ日常を生きる小説。田園地帯の閉塞と、抑え込まれてきた暴力が噴き出す瞬間を濃密に描く。

沼の底に淀む鬱屈。炸裂する暴力。虐げられた若者たちの生の光陰。

宮城の田園監禁の記憶若者の鬱屈暴力農家閉塞感
石井遊佳 いしい ゆか 受賞

南インドのチェンナイで日本語を教える〈私〉が、百年に一度の洪水で氾濫した川の向こう岸へ向かう短い道のりで、泥と記憶にまつわる超現実的な出来事に遭遇する。異国の日常と喪失が交差する新潮新人賞受賞作。

百年の泥はありとあらゆるものを呑み込んでいた。

125ページ
インド洪水泥記憶喪失日本語教師
鴻池留衣 こうのいけ るい 受賞

教室での会話とネット的な軽口が、言葉の空回りと欲望の気配を露わにする。中学生の男子が、ほとんど返答しない女子に向けて過剰な言葉を投げ続けるうちに、自分の視線と独りよがりが返ってくる新潮新人賞受賞作。

未来人がオフ会に降臨!? 自分が信じるものだけが真実となる時代の炎上騒ぎをクールに描いた話題作と併録。

208ページ
教室言葉欲望視線ネット感覚思春期
古川真人 ふるかわ まさと 受賞

長崎の漁村の島を舞台に、四世代にわたる一族の来歴が女性たちの語りによってたどられる。ほころびゆく意識から立ち上がる声と、親族が持ち寄る記憶の断片を重ねながら、土地と人の時間をひとつの物語へ縫い合わせていく。

人と土地に残る記憶を、語りの声で縫い合わせる家族の物語。

144ページ
長崎の島家族史記憶方言女性の語り世代の継承
高橋有機子 たかはし ゆきこ 受賞
恐竜たちは夏に祈る

義父の介護に縛られた衿子と、親や同級生への憎しさを抱える緋鞠。歪んだ心を抱えた二人の女性が出会い、夏の小さな旅のなかで距離を縮めていく。

介護に縛られた女性と怒りを抱える少女、二人の巡礼が始まる。

介護家族憎しみ巡礼夏の旅女性の連帯
高橋弘希 たかはし ひろき 受賞

太平洋戦争下の南方の島で負傷した一等兵が、臨時野戦病院から退避を迫られる戦争小説。敵味方の境界さえ曖昧になる極限の行軍を通して、戦場に置き去りにされた兵士たちの狂気と哀しみを描く。

これは戦争なのだ、呟きながら歩いた。

128ページ
太平洋戦争南方戦線野戦病院兵士の記憶戦場の狂気生存と死
上田岳弘 うえだ たけひろ 受賞

新宿、アフリカの赤ちゃん工場、パリの蚤の市、インドの湖畔で生きる人びとの出来事が交錯する。飽くなき欲望の果てに不老不死を手にした人類は、太陽から金を生み出す錬金術へと踏み出し、文明の未来を危うい場所へ運んでいく。

不老不死を実現した人類の欲望は、太陽をも巻き込む錬金術へ向かう。

232ページ
SF不老不死欲望科学技術人類の未来終末
高尾長良 たかお ながよし 受賞

17歳の赤猪子は、シンガポールとマレーシアを巡る旅の途中で母親のもとを離れ、友人の海辺の別荘へ身を寄せる。食べ物が体内に蓄積していく恐怖から逃れようとする彼女の逃避行を通して、食欲と身体をめぐる切実な感覚を描く。

日々の食べ物から逃れるため、少女は旅の途中で母親のもとを抜け出す。

128ページ
食欲身体感覚拒食逃避行少女の成長
門脇大祐 かどわき だいすけ 受賞
黙って喰え

幼馴染の腸にサナダムシ、恋人の眼にケモノといった異様な身体変化が、関係性の不穏さを剥き出しにする。リアルでありながら突き抜けた想像力で、思春期の気配をグロテスクに照らす新潮新人賞受賞作。

幼馴染の腸にサナダムシ。恋人の眼にケモノ。リアルで並外れた才能登場!

身体変化思春期恋愛グロテスク想像力関係性
滝口悠生 たきぐち ゆうせい 受賞

西武池袋線沿線の住宅街・秋津を舞台に、未知の音楽が鳴り渡るなかで庭と街の景色が変容していく小説。男女四人の視点を交差させ、ありふれた場所に新しい風景が生まれる瞬間を描く。

平凡な住宅街に鳴り響く未知の音楽。世界を一変させる「場所」の力。

256ページ
住宅街音楽庭場所の変容複数の視点日常と異界
小山田浩子 おやまだ ひろこ 受賞

巨大工場のなかで、書類廃棄や屋上緑化などの不思議な作業に従事する人々を通して、働くことと生きることの不条理を描く。新潮新人賞と織田作之助賞を受賞した鮮烈なデビュー作。

何を作っているのかわからない、巨大な工場。敷地には謎の動物たちが棲んでいる――。

245ページ
工場労働不条理動物疎外職場
太田靖久 おおた やすひさ 受賞

生者を連れ去る川、怪鳥が棲む白い本の山、決壊の気配を帯びた世界。現実と空想の境目が揺らぐ風景のなかで、人びとは自由を求めながら他者との隔たりに向き合う。

世界の境界がほどけるとき、人はどこへ向かうのかを問う小説。

200ページ
現実と空想境界自由他者災厄
赤木和雄 あかぎ かずお 受賞
神キチ

屋根屋として建築現場で働く主人公が、神様にまつわる奇妙な気配や不条理な出来事に次々と巻き込まれる。日常の作業空間に宗教性の断片が乱舞する新潮新人賞受賞作。

神様だらけの世界の奇妙さ。

建築現場宗教性不条理労働笑劇神
飯塚朝美 いいづか あさみ 受賞

光を拒み遮光カーテンの闇で暮らす兄と、舞台照明家を志す弟。対照的な二人の葛藤を通して、光と闇に隔てられた兄弟の関係を描く。

光を拒む兄と、光を仕事にしようとする弟の距離を描く物語。

154ページ
兄弟光と闇家族の葛藤舞台照明
高橋文樹 たかはし ふみき 受賞

岩手から上京した美貌の青年・天地遍人は、路上で詩を書く仕事を始め、文芸同人誌「破滅派」に加わる。個性の強い仲間たちとの活動にのめり込む一方、代表の恋人・深川潮への思いと、逼迫していく同人誌の運営が遍人を揺さぶる。

実在するオンライン文芸誌を舞台に、創作への熱狂と人間関係のもつれを描く成長小説。

301ページ
文芸同人誌創作上京友情と恋愛若者の成長
大澤信亮 おおさわ のぶあき 受賞

宮澤賢治を「絶対平和の詩人」という像だけで捉えず、その作品に潜む暴力性と自己破壊的な倫理を読み解く文芸評論。近代文学と批評の問いをたどりながら、暴力を非暴力の地平へ導く思考を探る。

絶対平和の詩人に孕まれていた暴力性は、いかにして非暴力の地平へと至ったのか。

253ページ
宮澤賢治文学批評暴力と非暴力自己破壊的倫理近代文学
吉田直美 よしだ なおみ 受賞
ポータブル・パレード

蔓巻いづみは、なぜそこにいるのか分からないまま峠の茶屋のような場所にいる。団子を食べていると、見知らぬ老婆たちが現れ、靄の向こうにある「休める場所」へ行くよう彼女を促す。不穏で曖昧な場所で始まる短編。

靄の向こうにある場所へ、見知らぬ老婆たちがいづみを誘う。

不条理境界老い不安
田中慎弥 たなか しんや 受賞

級友たちの生け贄として凄惨ないじめの標的にされた少年が、独自の「論理」を通じて生存の暗部に迫る。閉塞した教室と暴力の記憶を冷徹に描く中篇。

いじめの標的となった少年は、独自の論理から生存の暗部を見つめる。

240ページ
いじめ少年教室論理暴力生存
佐藤弘 さとう ひろし 受賞
真空が流れる

友人から頼まれ、その自殺の一部始終をデジタルビデオで撮影した主人公は、映像を編集する。自殺をめぐる報道と映像の存在が周囲へ広がるなか、主人公は亡き友人の両親へ映像を届けるべきか悩む。

友人の自殺を記録した映像を、遺族へ届けるべきかをめぐる物語。

自殺映像記録友人関係生と死メディア
青木淳悟 あおき じゅんご 受賞

配りきれなかったチラシが部屋に層をなすなか、「わたし」は自分だけのメルヘンを完成させようとする。日記に書き留めることで、わずか数日間の現実さえ再現できていないことに気づき、現実と異なる空間が立ち現れていく。

積み重なるチラシと日記を通して、現実が別の空間へ変容していく。

246ページ
チラシ日記現実と虚構孤独空間の変容
浅尾大輔 あさお だいすけ 受賞

『家畜の朝』は浅尾大輔の短編小説。第一小説集『ブルーシート』に収録されている。

第一小説集『ブルーシート』に収録された短編。

256ページ
短編小説現代日本文学小説集
松井博之 まつい ひろゆき 受賞
〈一〉と〈二〉をめぐる思考

詳細な一次情報を確認できず、受賞情報のみを記録する。

一次情報未確認。

一次情報未確認
犬山丈 いぬやま じょう 受賞
フェイク

詳細な一次情報を確認できず、受賞情報のみを記録する。

一次情報未確認。

一次情報未確認
鈴木弘樹 すずき ひろき 受賞
グラウンド

詳細な一次情報を確認できず、受賞情報のみを記録する。

一次情報未確認。

一次情報未確認
佐川光晴 さがわ みつはる 受賞
生活の設計

屠畜場で牛や豚の解体作業に従事する「ぼく」を主人公に、共働きの妻と幼い息子のいる生活のなかで、なぜその仕事を選び続けるのかを描く。労働の現場を具体的に見つめながら、家族と生計を支えるための選択をたどる小説。

屠畜場で働く「ぼく」が、仕事と家族の生活を結び付けて語る。

174ページ
屠畜場労働家族生計肉体労働
中島一夫 なかじま かずお 受賞

石原吉郎のラーゲリ体験と、その思想におけるコミュニズムを論じる文芸評論。共同体主義ではなく、コミュニケーションと交換の実践として石原の思想を読み解く。

石原吉郎のラーゲリ体験を手がかりに、コミュニズムと責任を考察する。

331ページ
石原吉郎ラーゲリコミュニズム文学批評責任
遠藤淳子 えんどう じゅんこ 受賞

外国人の花嫁クレアを迎えた家庭に、弾むような幸福と惨劇が訪れる。異なる背景をもつ者が共に生きようとする願いを阻むものを、澄んだ文体で描く。

外国人の花嫁を迎えた家族の幸福と惨劇を通して、共に生きることの願いと困難が浮かび上がる。

306ページ
家族異文化結婚共生幸福悲劇
酒井隆之 さかい たかゆき 受賞
渦中であるということ

三島由紀夫と日本近代の青春を論じた酒井隆之の評論。応募時の題名「賭け、待ち、決着す」から改題され、受賞作として発表された。

三島由紀夫と日本近代の青春をめぐる評論。

三島由紀夫日本近代青春文芸評論
青垣進 あおがき すすむ 受賞
底抜け

『底ぬけ』は青垣進による短編小説で、新潮新人賞の発表誌である文芸誌『新潮』に掲載された。

文芸誌『新潮』に掲載された短編。

短編小説文芸誌現代日本文学
萱野葵 かやの あおい 受賞

受賞作として発表された短編で、のちに『ダイナマイト・ビンボー』に収録された。願いと挫折、再起の感触が残る。

のちの収録本へつながる、出発点の一編。

243ページ
願い挫折再起
小山右人 こやま ゆうと 受賞
マンモスの牙

フランスから来た「スーパーノヴァ」と呼ばれる女性が、人生にとって最も大切な謎を解く鍵を探す。彼女がマンモスの牙の曲線美に世界の神秘への答えを見いだしていくなか、作家である「私」は彼女に惹かれていく。

マンモスの牙の曲線に、人生と世界の謎を解く鍵を探す女性を描く。

マンモスの牙世界の神秘探求創作と惹かれ合い
冬川亘 ふゆかわ わたる 受賞
紅栗

第27回新潮新人賞の受賞作として発表された短編。単独書籍化は確認できない。

新潮新人賞を受けた、冬川亘の短編。

人物描写郷愁短編
該当なし
野間井淳 のまい じゅん 受賞
骸骨山脈

第25回新潮新人賞の受賞作として記録された短編。単独書籍化は確認できない。

発表誌に残る、受賞期の一編。

新潮新人賞短編発表誌掲載
別唐晶司 べっとう しょうじ 受賞
螺旋の肖像
中山幸太 なかやま こうた 受賞
348ページ
小口正明 こぐち まさあき 受賞
十二階

小口正明による短編小説。第23回新潮新人賞を受賞し、文芸誌『新潮』に掲載された。

第23回新潮新人賞を受賞した小口正明の短編小説。

39ページ
短編小説新人賞受賞作文芸誌掲載作
長堂英吉 ちょうどう えいきち 受賞

沖縄を舞台に、借金を抱えた女と知恵遅れの青年の縁談を通して、家族の情と社会のまなざしを描く作品。抑えた語りの中に、切実さとあたたかさが同居する。

迷いながらも相手の家族と向き合ううちに、女は思いがけないやさしさに触れていく。

705ページ
沖縄家族結婚社会的まなざし人間のやさしさ
藤枝和則 ふじえだ かずのり 受賞
ドッグ・デイズ

『ドッグ・デイズ』は藤枝和則による短編小説で、1990年11月号の文芸誌『新潮』に掲載された。

1990年11月号『新潮』に掲載された短編。

短編小説文芸誌現代日本文学
杉山恵治 すぎやま けいじ 受賞

元気な妻カリンちゃんと警備員の日常を、過激な文体で勢いよく描く。第21回新潮新人賞受賞作として記憶される。

元気印の妻カリンちゃんと警備員の、愉快で過激な日常。

166ページ
家族日常ユーモア過激警備員
上田理恵 うえだ りえ 受賞
温かな素足
図子英雄 ずし ひでお 受賞

戦時下の四国を舞台に、少年の日々とカワセミの生き生きした姿を重ねて描く短篇集。表題作のほか、幼なじみの苛烈な生を描く一篇も含み、喪失と再生の感触が残る。

カワセミは飛ぶ宝石なんや。

210ページ
戦時下四国少年自然描写短篇集
該当なし
米谷ふみ子 よねたに ふみこ 受賞
過越しの祭り

南カリフォルニアで暮らす女性が、13年ぶりのニューヨーク滞在を通して家族との距離を見つめる受賞作。

家族の距離と文化のずれが、静かに積み重なっていく。

家族異文化母親の視点
青木健 あおき けん 受賞

若い死者たちの気配をまとった、新潮新人賞受賞作。

死者たちの気配が作品全体に残る。

149ページ
青春死受賞作
高瀬千図 たかせ ちず 受賞

故郷の海辺に広がる自然と人間関係の軋みの中で、少年少女たちの揺れを描いた初期作品で、のちに『夏の記憶』に収録された。

故郷の海辺に広がる自然と人間関係の軋みの中で、少年少女たちの揺れを描いた初期作品。

286ページ
故郷海辺の自然少年少女共同体と個人
左能典代 さの のりよ 受賞

新潮新人賞受賞作として発表された初期長編で、異国の地名を掲げた題名どおり、日常から少し外れた感覚をたどる。

異国の地名を掲げた題名どおり、日常から少し外れた感覚をたどる受賞作。

193ページ
新潮新人賞異国感初期長編記憶
小磯良子 こいそ よしこ 受賞
カメ男

小磯良子の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

小磯良子の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

新人文学初期作品日常
加藤幸子 かとう さちこ 受賞

加藤幸子の初期作として発表され、のちに書籍化された作品。

加藤幸子の初期作として発表され、のちに書籍化された作品。

309ページ
山村共同体村
川勝篤 かわかつ あつし 受賞
橋の上から

川勝篤の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

川勝篤の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

新人文学日常視点
小田泰正 おだ やすまさ 受賞
幻の川

小田泰正の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

小田泰正の初期作として発表された作品で、書籍化は確認できなかった。

記憶川喪失
木田拓雄 きだ たくお 受賞
二十歳の朝に

『新潮』誌上の当選作として発表された短編で、二十歳の入口に立つ若さの不安や、朝という時間に宿る緊張を静かな筆致で描く。進路や自分の輪郭がまだ定まらない感覚が、余韻として残る作品。

二十歳の朝は、期待と不安のあいだにある。

青春不安朝進路余韻
運上旦子 うんじょう たんこ 受賞
僕の出発

『新潮』誌上の当選作として発表された短編で、若い語り手の出発点にある迷いや、家族や土地から離れていく感覚を静かに描く。大きな事件よりも、旅立ちの前にある心の揺れが残る作品。

僕の出発は、まだ答えのないまま始まっている。

出発若さ迷い家族旅立ち
田中知太郎 たなか ともたろう 佳作

第11回新潮新人賞は受賞作なしで、本作は佳作として候補作品欄に記録されている。

別所真紀子 べっしょ まきこ 佳作

第11回新潮新人賞は受賞作なしで、本作は佳作として候補作品欄に記録されている。

中岡典子 なかおか のりこ 佳作

第11回新潮新人賞は受賞作なしで、本作は佳作として候補作品欄に記録されている。

替田銅美 かえだ どうみ 佳作

第10回新潮新人賞は受賞作なしで、本作は佳作として候補作品欄に記録されている。

野瀬圭子 のせ けいこ 佳作

第10回新潮新人賞は受賞作なしで、本作は佳作として候補作品欄に記録されている。

高城修三 たかぎ しゅうぞう 受賞

古い伝承と因習が残る、外界から隔絶した村を舞台にした小説。村の子どもたちが森で榧の実を集める祭りを通じ、集めた数によって村内の序列が定められていく。

榧の実を集める祭りが、閉ざされた村の秩序と子どもたちの運命を形づくる。

193ページ
村の因習祭りと共同体序列民俗的世界
笠原淳 かさはら じゅん 受賞
234ページ
宮本徳蔵 みやもと とくぞう 受賞
浮遊
該当なし
太田道子 おおた みちこ 受賞
流蜜のとき

流蜜のとき は、受賞作として発表された作品。

流蜜のとき を手がかりに、作品の来歴をたどる。

受賞作書誌確認作品確認
泉秀樹 いずみ ひでき 受賞
剥製博物館

剥製博物館 は、受賞作として発表された作品。

剥製博物館 を手がかりに、作品の来歴をたどる。

受賞作書誌確認作品確認
山本道子 やまもと みちこ 受賞
魔法

『魔法』は山本道子の短編小説。表題作「ベティさんの庭」とともに短編集『ベティさんの庭』に収録され、「雨の椅子」「老人の鴨」「わがままな幽霊」と並ぶ一編として読める。

短編集『ベティさんの庭』に収められた、山本道子の初期短編。

264ページ
短編小説戦後日本文学女性作家
須山静夫 すやま しずお 受賞

須山静夫による短編小説。後に短篇小説・エッセイ集『腰に帯して、男らしくせよ』に収録された。

第3回新潮新人賞を受賞した、須山静夫の初期短編。

短編小説初期作品文学賞受賞作
倉島斉 くらしま ひとし 受賞
老父
北原亞以子 きたはら あいこ 受賞
ママは知らなかったのよ

教育に熱心な母親の姿を風刺的に描いた現代小説。家庭と教育をめぐる価値観を背景に、母親の願いとその周囲に生じる緊張を見つめる。

教育に熱心な母親をめぐる家庭の空気を、風刺を交えて描く。

教育熱心な母親家庭教育をめぐる価値観風刺